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東京裁判 (講談社現代新書 1924)

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ちくわん
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ネタバレ2008年1月の本。厚かった。1962年生まれの筆者、若い。極東国際軍事裁判を描くが、開廷、判決、刑の執行、さらにその後10年の仮釈放など、実にいろいろな出来事があった。自国の歴史(特に近くほどクリアに見えなくなっているように感じる)を理解していないと、相手国のことを正しく判断できない。一方、歴史は周りとのしがらみで成り立つものなので、そちらへの配慮も難しい。まずは「絶対」的なものはない、ということだけを押さえておこう。
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フーシェ
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ネタバレ★★★★★東京裁判の開始から戦犯の刑期満了・釈放までを時系列で概括的に論じた著書。連合国側の政治的思惑や法律論での意見の相違等について平易に説明されており、それなりの頁数はあるものの大変興味深く読めた。日本が対米英協調路線で主権を回復し平和を築くために、敗戦の責任を一定取らざるを得なかったのは確かであろう。ただ一方で著者が言うように、A級戦犯7名の死刑執行は回避出来たのではないかとも思う。戦争に運命を翻弄された人たち、罪もなく亡くなった人たちの魂に思いを致すこと、これが自分にできる最低限のことだろうか。
0255文字
だっしゅ
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ネタバレ「そもそも田中(隆吉)が舞台裏で提供した情報には疑わしいものが多い。片山哲内閣外相の芦田均も1947年10月29日、田中から『Keenan帰米の際Truman大統領より陛下は罪状ある時に起訴して差支なき旨の権限を与へられた』と聞いたが、トルーマンが天皇訴追を容認するなど、ありえないことである。また木戸の供述書をよりどころにイギリスとオランダの検事が『陛下の訴追を頑強に主張』し、キーナンが拒否したとの情報もおよそ信じがたい。…田中は、意図的に『天皇の保守問題』を引きあいに出したふしがある。」110-111頁
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KAN
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ネタバレ東京裁判については戦後の日本人のアイデンティティと深くかかわることだけに、繰り返し議論され、その評価が変化(成熟?)してしかるべきだし、自分でも大変関心あるところ。著者のスタンスは、しごく正当に幅広い論点を明確にしてくれているように思う。米国の「正義」が日本を二度と戦争をしない(できない)国にしようとし、その目的は途中で揺らぎながらもある程度達成できた。しかるにその裏で日本人自身が本当の意味での日本人としての自覚・誇り、といったものは持てなくなってしまっている、ここが今の日本が克服しないといけない所かも。
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オブ犬
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ネタバレNHKの実録ドラマで東京裁判に興味を持ったので全体が知れそうなこちらを読んでみた。著者の私見も時々入ってくるが、全体的に冷静に淡々と記されているように思えた。天皇の責任をめぐる思惑、判事たちの中での対立、パルの日本無罪論の意味、戦犯釈放に至る道など、興味深い話が広く書いてあって良かった。
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