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ジャンヌ・ダルク超異端の聖女 (講談社現代新書 1337)

感想・レビュー
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azuemu
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戦の詳細は省かれているが中世キリスト教ヨーロッパの心性、聖性などが詳しく書かれており、何故そうなったのだろうか、という歴史の結果について考察できる。ジャンヌとは一体何だったのか。操られていたのか、そそのかされていたのか、思い込みが過ぎたのか、いやおそらくは本物だったのだろう。少なくとも500年前の多くの人はそう感じてしまっていたのだ。
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pantyclub
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海外の英雄に興味が無かったが、唯一、魅力を感じるのがジャンヌダルクで本書を読んだ。著者は研究者のようなので伝記では無く、歴史上の解釈が中心。宗教的な側面からの考察が多い。光が当たっていない歴史上での女性の活躍も多かったことが紹介されている。主人公は政治的、宗教的にも死後に利用された感じ。男装が罪と言うことは衝撃的。多くの人が彼女の下に集まったことが示すように魅力のある方だったと言うことは疑う余地は無いと思う。
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シルク
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ネタバレひさびさに大津市立図書館に行って、書架のあいだうろうろして、直接本の背表紙あれこれ見て本借りてきた。それがめっぽう楽しくて、この日は調子に乗って、夜更かしして、借りてきた本3冊読んだ。そのうちの1冊。…読了直後はそんなに何か感じてはおらなんだのだが(「まあ面白かったかな」程度)、これ、後からジワジワくるタイプだ。地味~に、シルク的2021年ベストに入る。。かも知らん。…ジャンヌ・ダルクが生きた時代。キリスト教世界は圧倒的に男社会であり、女は、結婚して誰かの妻となるか、母となるかしか、居場所は基本的には→
シルク

与えられていなかった。しかしながら実は、女が、男に束縛されずに、己らしく生きる術がひとつだけあった。それは処女誓願をすることーー。自分は結婚しない、神への愛に生きるのだと誓うこと。処女誓願した彼女達は、多くは修道女として生きた。胸に燃える神への愛を、高らかに熱烈に歌い上げ、時にはちょっと政治に口出しし、そして、芸術に、文学に才能を発揮する。今日再発見されて大人気のヒルデガントは、そんなカリスマのひとり。通常、女は、愛を歌うことは許されなかった。だが、彼女達が歌う神への愛だけは別ーーてなことがよく分かる本。

09/05 21:15
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バニラ
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ジャンヌ・ダルクの生涯を通じて、中世ヨーロッパの、特に宗教面においての当時の様子が詳しく分かる。印象的だったのが正統と異端の関係。異端とは正統でないものすべて。つまり超正統は正統の枠を越えているから逆に異端になる。教会こそが正統な時代に、教会よりも神に従ったジャンヌは、その純粋さゆえに異端とされる。このロジックはおもしろい。
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ガラスの文鎮(文鎮城)
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斎藤美奈子『紅一点』で「紅の戦士」として描かれていたジャンヌ・ダルクのについて読むべき本として書いてあったのが本書である。神の声を聞く、聖処女戦士して男装で戦う、敵方に捕まり宗教裁判の末魔女として火刑になる。それが17歳から19歳(1429年から1431年)の出来事である。死後25年経って名誉回復裁判が行われその後聖女として認定される。実に波乱万丈の人生である。その中には英国と仏国百年戦争のそもそものいかがわしさ(単なる権力闘争)中世カトリック教会における異端審問のいかがわしさがが剥き出しにされる中で→
ガラスの文鎮(文鎮城)

シャルル7世は25年後にジャンヌの名誉復権の裁判を起こしジャンヌの名誉は回復される。処女請願と言うシステムがありこれにより女性はイエスは夫にする事が出来るのだと。これは女性だけの特権だ。イエスが夫であれば怖い物はないと言う心境になるのも分かる。周りの男も手を出さない。男装もそう言う事含む。少女は男装する事より両性具有になる。それに惚れたのが戦友ジル・ド・レだ。騎士には同性愛者が多かったそうだ。ジャンヌが火刑になって後この裕福な戦友は連続幼児殺人事件を起こし火刑になる。ジャンヌを失った男の悲劇だ。→

10/07 00:28
ガラスの文鎮(文鎮城)

中世は(日本も含めて)女性の人権など無視される男社会だが神の声を聞く巫女と言う立場で男社会の上に立つ女性もかなりいた様だ。ジャンヌ・ダルクもまさに神の声を聞く人として将軍達を引っ張って連戦連勝する。思い込みの力は凄まじい。ここからは単なる推測だが明治留学生のフランス組はこれを肝に命じて日本の天皇を現人神として兵士は神の為に死ぬ事は名誉な事だと言う日本軍に育てたのではないかと思った。禄な装備も無い日本軍が米軍が呆れるほど強かったと言う話も聞く。神の軍隊は強い。二度とやって欲しくはないが。

10/07 00:42
4件のコメントを全て見る
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Mr.deep
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序盤はかなり退屈で途中で投げかけましたが、ジャンヌダルクが登場して以降は尻上がりに面白くなっていき、最終的には大満足の読書体験。今度一度百年戦争史しっかり読んでみよっと
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マーブル
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救世主でありながら異端として火刑に処された少女。 彼女そのものの姿をあぶり出すのはもちろん、聖女としての先駆者からフランス国内の政治情勢、宗教抗争まで考察することにより、あの時代そのものを見直す手がかりとなっている。彼女の生涯を思う時すぐに感じるのがその出自と成したことのバランスの悪さ。一介の農家の娘が神の声を受け、闘い、王を戴冠させる。フィクションの世界でしかあり得なそうな出来事。筆者はジャンヌ一人にスポットを当てる前に、その周辺をまずは語ることでその存在をより分かりやすくしてくれる。
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uchi
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キリスト教のことを詳しく勉強しないと、ジャンヌダルクも理解が難しいですね。
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Takao
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1997年1月20日発行(初版)。20年も前に求めたものだが、長らく書棚に眠っていた。だいぶ前に、中公新書の村松剛著『ジャンヌ・ダルク 愛国心と信仰』を読んだことがあるが、それとは違って、本書は歴史の本というよりは、副題「超異端の聖女」というキリスト教の信仰の話が中心テーマ。ジャンヌは、1431年、異端審問にかけられ火刑に処されるが、その25年後に復権し、のちに聖女に列せられる。やや難しかったが、興味深く読んだ。
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고정수
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페미니즘적인 관점에서 본 잔 다르크
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dokusho
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ジャンヌ・ダルクの偉業を社会や文化の背景から分析。男性社会を動かした聖女として処女性や火刑と関連づけたり、百年戦争からシャルル7世の立場を見たり、もう1人の女戦士として復讐の女神ジャンヌ・ド・ベルヴィルに着目したりした
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戸塚こだま
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「歴史的文脈と多くの類似した例があり、ジャンヌ・ダルクが特異であるとしてもそれは単に珍しかったからではない」という方向の書き口。良かった
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あずき
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超異端の聖女。火刑にかけられた聖なる存在というのは、なるほどイエスと重なり合う。声を聞いた人々が問題なく並存できる世界。
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のんぴろ
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1996年11月発刊。図書館。子供の頃に読んだジャンヌダルク。時代、宗教、政治の背景が様々にあって、今は、復権して聖女となったジャンヌダルク。ジャンヌに似た形で火刑になったケースは、他にもあったらしく、男装していた趣旨、周囲の人が彼女のことをどう感じていたのか、時代背景から、なぜ、そのように感じるようになっていたのか、それは、今のフランスをはじめとするヨーロッパにどのような影響を与えているのか、その複雑さの一端がわかる。興味深いです。
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富士さん
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何度読み返しても魅力的な本。描かれる歴史というのはこの世界で起こった出来事という“地”の中にある“図”であり、そこには歴史という文脈によって取捨されたときに取り残された、無数の意味を付与されない出来事が転がっているのだと。丹念に出来事に当たれば、社会の主要勢力の文脈に無碍に従属させられることのない歴史というものを、事実をいうものを、見出すことができるのだと。そんな歴史への方法のようなものを本書を通じて初めて学ぶことができたのは、現在に至るまでワタシにとってとても貴重な糧になっているように思います。
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lily
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フランスの戦乙女ジャンヌダルクの生涯を、当時の伝統や生活とリンクさせながら考察している。声を聞き、独特のカリスマ性をもつ彼女はフランスという国を代表する存在であることがうかがえる。
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komeri
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図書館本:レポートのために読みました!・・・やっぱりジャンヌ・ダルクは一言だけじゃ語れないよね・・・。レポートどうまとめよう。。。締め切り明後日だけどw
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i-miya
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≪ 聖母マリアとジャンヌ・ダルク ≫ 聖母マリアはもともとフランスの代表的守護聖母である 19Cにジャンヌ ブーム 1871 普仏戦争 敗北で高まるナショナリズム 烈聖セレモニー ヴァチカン 成文化されていない民衆史 ヒルデガルト 12C ライン地方でビンケンに生きた修道女の再発見 (絵) ビンケンのヒルデガルト ホイジンガ『中世の秋』 14-5Cの暗い材料 14C 半ば中東からペスト 神秘の感性のルーツ探る 宗教家でなく神秘家であった 「名誉挽回の聖者」
i-miya

「さすらいのペギーヌ」 とじしょう ≪ キエティムス≫ の流れ 静寂主義 ウォーター・ロラード (男) 「邪教徒」を称す 1315 12人の弟子 ドイツ ボヘミア、オーストリア 1322 火刑 17C 仏で再発 キエティスム 「素直な魂の鏡」 フェヌロンとボシュエの大論争 ≪ 男と女の採った道 ≫ マルグリットシンパのギアール・クレソネサール (ベギン会修道士) 異端審問官ギョーム 教会による 宗教裁判 行政権はない 世俗の法廷に引き渡す ≪ ヨハネの宗教 ≫

09/17 09:02
i-miya

二の教会の並存 (1)民衆にわかりやすく (2)ハイレベルの信者への奥義 グノーシス主義 ヘブライのカバラ学 神秘主義 キリスト教オカルティズム ≪ 「魂」と「愛」 ≫ 「大きな教室」 ライン=フランドル神秘主義 ≪ シエナの聖女カタリナ ≫

09/17 09:02
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0255文字
げっちゃん
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2000.1
0255文字
i-miya No2
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i-miyaで読了。i-miya(H27.06.07rewrite) 「さすらいのペギーヌ」 とじしょう ≪ キエティムス≫ の流れ 静寂主義 ウォーター・ロラード (男) 「邪教徒」を称す 1315 12人の弟子 ドイツ ボヘミア、オーストリア 1322 火刑 17C 仏で再発 キエティスム 「素直な魂の鏡」 フェヌロンとボシュエの大論争 ≪ 男と女の採った道 ≫ マルグリットシンパのギアール・クレソネサール (ベギン会修道士) 異端審問官ギョーム 教会による 宗教裁判 行政権はない 世俗の法廷に引き渡
0255文字
陽香
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19970120
0255文字
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