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幻想文学講義: 「幻想文学」インタビュー集成

感想・レビュー
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Akito Yoshiue
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好きな書き手のインタビューに惹かれて購入したが、他の人のも面白く読めた。買って正解。
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村上裕一 |
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資料的価値が高く読みやすい。登場作家のバックグラウンドが多様で、例えば序盤はヨーロッパが多いが後半はラテンアメリカの言及が多くなる点などにも「幻想文学」の射程の広さを伺わせる。本書序盤に登場する人が後半登場の人物に影響を与えているなど(たとえば澁澤龍彦と巖谷國士)一冊で影響関係をある程度フォローできるのも臨場感があってよい。本書を読んでいて目を見張るのは登場作家の海外文学"ではなく"国文学への造詣の深さで、とりわけ浮世本や戯作物がよく読まれていることに感心する。なお私は由良君美目当てで読んだ。また読もう。
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袖崎いたる
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懐かしき季刊雑誌『幻想文学』上での、幻想文学について考えるのに重要であろうという基準から選抜されたインタビューの集成。いろいろな幻想文学関係の著名人が含蓄のあることを語っているのだけれど、概ね「幻想文学とは何か」という問いに対しては未決定性に留まっての回答をしている印象を受けた。個人的には大学を文学部へと進もうと考えている文学愛好家が読むとためになるのではないかと思えた。なんだかんだで、筒井康隆さんの「要するにいろいろな〝面白さ〟の種類を決める議論というのが、即ち文学論であるはず」という文句が心に残った。
袖崎いたる

「要するにいろいろな〝面白さ〟の種類を決める議論というのが、即ち文学論であるはずなんで、それを単に面白いか面白くないかというところで片付けてしまったら、そこから先へは一歩も進まなくなってしまうわけです。」(筒井康隆、p210)

10/31 21:50
0255文字
藤月はな(灯れ松明の火)
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再読。読んでいたことをすっかり、忘れていて自分の記憶の低下を思い知らされましたorzレイ・ブラッドベリは人によっては賛否両論なのにキングは大絶賛という点が共通しているのが可笑しい^^今回は山田風太郎氏の規制されるメディアと川本三郎氏の大人になりきれないひ弱な大人への言及が印象的でした。前者は報道規制によるフラストレーションが魔女狩りのようなSTAP報道へと繋がったのではないかという記事を観て、後者は父と予算使い込み、LINEでの恫喝など地方役人の大人とは思えない対応で感じたものを改めて突き付けられました。
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宵子
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「幻想文学」に記載された著名人との対談集。著名人とは作家の他に、文学研究者や人形作家なども含まれる。 でも幻想と怪奇の境界線って曖昧だよね。
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藤月はな(灯れ松明の火)
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「幻想文学」で掲載された、中井英夫や澁澤龍彦、日影丈吉、赤江瀑らの幻想文学の大家から恩田陸、京極夏彦らの当時の新人ミステリー作家、佐野史郎、四谷シモン、木村榮一、中島河太郎など、知る人ぞ知る、翻訳家、書評家、俳優、人形作家らなどの幻想文学にこよなく、耽溺する人々へのインタヴュー。赤江瀑作品の当時の帯の文句や『狂骨の夢』の再読して分かる印象構成、インタヴュー当時の新刊内容(『死の泉』など)、作家の読書傾向も伺えて楽しいです。特に幻想文学への愛が伝わるリストのおかげで読みたい幻想小説がまた、増えました(笑)
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スターライト
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読んだどー!雑誌<幻想文学>に掲載されたインタビューをまとめたものだが、お腹いっぱいというのが、読了直後の素直な感想。雑誌が特集主義で、本書も発行順だったためか、同じテーマ・話題がいくつか続く。幻想的なるもの怪奇なるもの、それらの最前線にいる人たちの声がこだましているだけに、読んでいる間は時間を忘れそうになる。700ページを超える大冊だが、ちっとも苦にならない。国書だから実現できた本と言えよう。ファンならずとも、手にとって読む価値あり。
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nora
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中学生のとき創元推理文庫の「怪奇小説傑作集」に出会い衝撃を受け、以来幻想文学を読み漁り、ついには国書刊行会の「世界幻想文学大系」を全巻買い揃えるほどになってしまった私には、もちろん、この本は家宝になるにきまってるじゃございませんか。ぐふふふふ。
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コットン
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雑誌『幻想文学』のインタビュー集で、はこちゃんからのオススメ本!幾つかは立ち読み済みですが、今回面白かったのが日陰丈吉のペンネームが富山の薬売りからのもじりだったり、松山俊太郎へのインタビューにおいて小栗虫太郎の「黒死館殺人事件」で横文字の奇怪な語句が出てくるが、この作品の半ばまで書き進めたとき神経衰弱になり妄想が起こってそうゆう語句が出てくるとか・・・。幻想文学好きには読みどころ満載な1冊でした。
はこちゃん

お気に召して頂けたようで嬉しいです(*^_^*) オススメってほど熟読してはいないのですがσ(^-^;) うん、でもよかった(*^-゚)b

02/01 11:00
0255文字
未然
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厚くて濃い。
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いつき
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社会思想社の黒死館の解説(?)やってた人のインタビューがおもしろかった。2号持ってるんだが、あれってそんなに売れなかったのか?図書館で借りたんだけど、欲しくなっちゃったよ……。
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ぐうぐう
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雑誌「幻想文学」創刊号から終刊号までに掲載されたインタビューから厳選された83編を収録したアンソロジー。目次のインタビュイーの豪華な名を眺めているだけで興奮してくる。そこで語られる幻想文学観は、その人の数だけある。それはいわゆる幻視であったり、崩壊と破滅願望であったり、童話であったり、ずばり政治であったりする。しかし、それぞれ違いはあれど、共通しているのは、幻想と現実が対極にあるのではなく、現実があってこそ、その延長線上に存在するのが幻想だという認識だ。(つづく)
ぐうぐう

どれも刺激的なインタビューだが、澁澤龍彦、中井英夫、そして赤江瀑といった、鬼籍に入られた方々の言葉が特に印象深い。

12/10 23:12
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HANA
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インタビュー集。季刊誌「幻想文学」から83編を厳選したもの。古くは澁澤、種村等の大御所から星新一、筒井康隆、最近は京極夏彦や恩田陸、皆川博子まで兎に角取材された層の厚い事。中には物故された人も多く、雑誌の長い歴史を少し垣間見れる気もする。内容も幻想文学についてストレートに語ったものからケルトや怪談等自分の守備範囲について語ったもの、作家なら自作品について語ったものなど実に多岐に渡っている。個人的にはホラー受容史や作家の自己作品解説に興味をそそられたが、誰でも自分の興味のある部分を見つけられると思う一冊。
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青縁眼鏡
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最近のお風呂本です。
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はこちゃん
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季刊雑誌『幻想文学』の創刊号(1982年4月発行)から終刊号(2003年7月発行)までに掲載されたインタビュー記事の中から、83篇を厳選収録。お気にりの作家さんのインタビュー記事を堪能するもよし、幻想文学の時代の流れを味わうもよし…いずれにしても濃厚な1冊だと思います。
コットン

おっ!読みたい。時間のあるときは幻想文学を立ち読みしていますがそんな本があったのですね。

11/04 08:04
はこちゃん

コットンさん、かっなり分厚いです(^_-)-☆ 東雅夫さん監修です♪

11/04 08:16
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shunkichi
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M図書館。1980年と言えば、もう30年まえになるんだあ、から2000年前半ごろまでのインタビューがぎっしり。年度からして平井呈一はでてこないけど、話がどこでもでてきて、やっぱりすごかったんだなあ、と。不在の彼を中心に前半はすすむようだった。と思えば紀田順一郎みたいに横断的に顔をだす人もいて、ちょっとサンジェルマン伯爵のようでもあった。読んでないあちらの幻想文学を生きてるうちによもうかな、と思った。
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