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興奮 (ハヤカワ・ミステリ文庫 フ 1-1 競馬シリーズ)

感想・レビュー
146

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海猫兄弟
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季節は夏、オーストラリアの広大な牧場で始まる物語は冬の陰鬱なロンドンに舞台を移す。若き牧場主ロークが潜入捜査の依頼を受けるこの導入部で一気に引きつけられた。これまでロークは自ら抱える責任と義務を果たし、たゆまぬ努力で成功を築き上げた一方、これからの退屈な人生を思い心は満たされぬままだ。この辺の葛藤が簡潔で歯切れの良い文体で表現されていく。菊池光氏の訳も抜群に冴えている。ディック・フランシスの小説は競馬に興味がなくても楽しめるのが凄い。三十九階段に始まる英国冒険スパイ小説の一つの到達点が本書『興奮』だろう。
0255文字
ヤジ
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競馬はまったくやらないのですがこれには興味を持って読ませて貰いました。外国の貴族特権や人種差別の激しさにも驚きを感じます
0255文字
tai65
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星5つ
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うちだ
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一部の馬に、どうやら不正に興奮剤を与えられているらしい。だが検査をしても結果はネガティブ、という謎を解くために、わざわざオーストラリアからイギリスの厩舎へ潜入したダニエル・ローク。なんだかスパイ小説のような建て付けですね。著者は実際に障害競走の元騎手だったそうで、描写にリアリティがありましたし、意外性も合理性もある謎解きには舌を巻きました。あんなの実際にできるのかな。馬の名前と人の名前の区別が付かず、やや混乱気味でした。「チンチン」だけはすぐに馬だと分かったけど。
0255文字
みなみ
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競馬シリーズの一作。障害レースで番狂わせを演じる馬たちは、興奮剤を与えられているようなのに、何も検出されないという謎を解くために、厩務員として主人公が潜入することになるミステリー。馬の躍動感がリアルなぶん、馬に対する厳しい扱いは痛々しくて読んでいて辛くなる。厩舎の匂いまでが伝わってきそうな臨場感が素晴らしい。ミステリーというよりはスパイ小説として楽しんだ。
0255文字
八百蔵
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恰好良くて黙っていても女を惹きつける男が主人公、陰謀、潜入、血まみれの決闘、美女の誘惑と救助…と、派手派手な装置が次から次へと出てくる。ダブルオーセブンを産んだ英国スパイ小説の歴史に連なる作品。退屈はしない。
0255文字
紫陽花
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冒頭の不可解きわまる謎。中盤の見事なサスペンス。結末の合理的な解決。「興奮」は、これらの点で傑出している。理不尽な悪意。身を切るような屈辱。仲間からの侮蔑。主人公のダニエル・ロークは、孤立無援の状況に追い込まれる。だが目的の達成のためには耐えねばならない。最大の敵は己自身なのだ。つまり恐怖心との闘い。それを己の誇りにかけてねじ伏せ、彼は前に進み続ける。圧倒的な苦難にさらされる裸の魂。伝統的な冒険小説から全ての装飾を削ぎ落した後に残る対立構造。強烈なサスペンスとカタルシス。これが「興奮」の最大の興趣なのだ。
0255文字
qwer0987
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実に面白い。競走馬に薬物が使われている可能性があったため潜入捜査をするという話だが、その潜入の詳細が読ませる。教養ある牧場主の主人公は馬丁に身をやつし人格もそのように作り変え、底辺の牧場の世界に溶け込み状況を探っていく。彼個人はインテリなだけに、低く見られることに心理的抵抗があるところなどは個人的には目を引いた。そうして周囲に溶け込み真実に迫る様は見事。競馬小説のつもりで読んだら、実のところスパイ小説で、その意外性も含めて楽しめる一品であった。
0255文字
カトキチ
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個人的な思い入れは「大穴」だが、ミステリーとして圧倒的なおもしろさはこちら。キャラクターの造詣、伏線、ミスリード、ドンデン返しとすべてがウエルメイド。さらに競馬がわからなくても頭に入っていく描写のうまさと筆力。ディック・フランシスを読むならこれがいちばんというのも頷ける1冊(言い出したのは作家で評論家の石川喬司先生。“最高の推理小説”とまで言い切っている)。ただ心が引き裂かれそうな描写が多数(特に競馬好きなら馬の扱いが…)。
0255文字
koo
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競馬ミステリに偏見があり避けていたディックフランシス初読みです。冒険小説の主人公としてダニエルロークの造形が秀逸、ストイックでなおかつ不屈のタフガイヒーローで1人称の語り口がいいですね。訳者が菊池光氏なのでロバートBパーカーで読み慣れた文体が上手く合っていると感じました。ロークがイギリスの不正レースの真相究明に乗り出すメインストーリーは謎解き興味もありますし真相究明から主人公の危機→勝利から気の利いたエピローグと冒険小説のお手本の様な作品でしたね、ヒロインの印象は薄いんですが作品を満喫できました。
Fe

以下、今ではアクセスできなくなったページに、誰かが書かれていて文章です。  「実を言うとディック・フランシスは読まないうちから敬遠していた。一因は「競馬シリーズ」という名称だと思う。確かに競馬の世界は出てくるがそれは背景でしかない。シリーズではない。一作ごとに別の主人公、別のストーリーである。わずかに例外があるがそれも時期はとんでいるのである。なぜこんな売り文句をつけたのか理解に苦しむ。競馬に興味がなければまず手を出すまい。自分がそうだったように。」

08/27 23:35
Fe

以下も、同じページからコピーしてました。  「小説の書き出しが憎いほどディック・フランシスは上手かった。想像だが、全てを書き終えた後の楽しみに書き出しを練っていたのではないかと思うほど、とにかく粋な名文ばかりだった。菊池光氏訳と相成って、格調の高い文章そして物語だった。菊池光訳、辰巳四郎装丁のフランシスの本は本当に完成されたひとつの形態だったと思う。」

08/28 10:29
0255文字
barcarola
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目を覆いたくなる場面が多く、途中で読むのをやめようかと何度も思ったが、魅力的な謎が最後まで引っ張ってくれた。さらに、冒険小説としても一級品。厩舎の描写も興味深い。
0255文字
ブル-ス
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ダニエルローク
0255文字
tmt
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障害レースで行われている不正を暴くために、オーストラリアの牧場主である主人公がイギリスの厩舎に潜入して真相を探っていく競馬ミステリ。元チャンピオン・ジョッキーの著者によるリアリティのある描写で、自分まで主人公と一緒に干し草や馬糞にまみれて厩舎で生活しているような気分になってしまう。伏線の貼り方や物語の起伏の作り方が上手く、引き込まれた。
0255文字
Jack Amano
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ディック・フランシスのシリーズは数年前に全部読んで、しばらく読まないと思っていたが、再び急に読みたくなって、また読み始めた。ディック・フランシス自身が騎手であったことで、馬の特性や馬に関する表現が細かく、しかも、読んでいるだけで、厩舎の臭いや馬の臭いを感じられる。ストーリーも大変面白いものの、馬にこんなことをしては可哀そうだと思うようなことも多い。いずれにしても傑作だと思っています。
0255文字
しゅー
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★★★古典として名高いものの競馬と言う題材に興味を持てなくて手に取らずにきた。昭和のおじさま方が冒険小説(懐かしい呼び方)としてマッチョな持ち上げ方をするのも、私を作品から遠ざけてきた要因である。実際に読んでみると、意外に端正で丁寧につくられたストーリーだった。一見、関連性がない競走馬同士のミッシング▪リンクを探す部分は謎解きを楽しめるし、潜入捜査官モノとしてのサスペンスは一級品である。特に巧いなと思ったのは、終盤の悪役との直接対決に至る経緯だ。伏線の回収と主人公の行動の必然性が結びついていて見事である。
0255文字
CCC
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エンタメのツボを押さえた作品。個人的には敵役のキャラが印象に残った。作品自体、全体的にキャラは強かったけれど、特にストーリーの盛り上げに貢献していたんじゃないかと思う。わかりやすくて、ヒールとしてとても正しい。
0255文字
bapaksejahtera
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著者の作品は初作から3冊目。いずれも導入部以降自然に頁をめくらせる力がある。主人公は英国生まれで豪州で馬牧場を経営する若者。ある時英国の障害競走協会の理事の貴族が英国での競争不正の疑いから、主人公に潜入捜査を依頼する。1965年の時代としては莫大な2万ポンドの報酬を提示されるが、主人公が金額よりも生活の現状打破を考えてこれに応じるところからスタートする。豪州とは打って変わった階級制度の本国でのスパイの困難さが描かれる。成功の後新しい生活が主人公に提示されるところが読みどころ。シリーズ通読を決意させる作品。
0255文字
RED FOX
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「待遇を良くしねえと、こんな汚い仕事をやる者がなくなるって」古本屋にあると買ってしまうこのシリーズ、一話完結なので手を出しやすい。最高に楽しかった。
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まさ
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読み終わりました。 最後は原題通りFOR KICKS でしたね。 オープニングから面白かったです。
Fe

まさ様 ディック・フランシスは、第二次大戦中、英国空軍爆撃機のパイロットでしたから、主人公が飛行機を操縦する作品がふたつあります。  第5作『飛越』Flying Finish 1966 と  第9作『混戦』Rat Race 1970 です。どちらも、何度も読みました。

09/01 17:06
まさ

ありがとうございます。

09/03 21:08
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goro@80.7
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競馬にあまり関心がないので避けてたフランシスです。屈辱にまみれながらも真実を追い求めるダニエル。それにしても残酷な馬への罠にこちらも頭に血が上る。そんな奴らは許さないぜとダニエルを応援したけど、ラストの決断はどうなの?と思うのでした。
goro@80.7

フランシスは人気ですね~(^-^)

08/28 12:05
Fe

「競馬シリーズ」全44冊のほとんど(38冊)は違う主人公の物語なので、どの作品から読み始めてもたいていは大丈夫ですけど、事故で騎手を引退した探偵、シド・ハレーが主人公な第4作『大穴』1965 と第18作『利腕』1979 と第34作『敵手』1995 と第40作『再起』2006 の四冊、および現役騎手キット・フィールディングが主人公の第24作『侵入』1985 と第25作『連闘』1986 の二冊は、発表順に読まれた方が楽しめると思います。ゆっくりたっぷり、お楽しみください。

08/28 12:10
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0255文字
absinthe
新着
面白かった。競馬業界の裏、不正事件の謎を解くサスペンス。とある練馬牧場主が素人探偵として雇われる。繰り返し行われる怪しい競馬不正の謎を暴くため、怪しげな厩舎に潜入する。表向きの華やかさと違い裏の薄暗く殺伐とした雰囲気が重苦しい。オーストラリア育ちの主人公が英国へ。開放的な社会から、究極の階級社会へ。差別意識、劣悪な環境。悪人を演じ続けることへの鬱憤。これでもかと伸し掛かる。ラストの解放感は爽快。
absinthe

主人公の堅物ぶりがカッコいいのだが。そんな高貴な主人公が卑屈な悪たれの振りをし続けるところが可哀そうなのだ。

06/14 14:25
absinthe

13日、東京競馬場で行われた9R・八王子特別(3歳上2勝クラス・ダ2100m)で16番人気、菊沢一樹騎乗、リキサンダイオー(牡8・美浦・奥平雅士)が快勝した。16番人気の伏兵、菊沢一樹騎乗のリキサンダイオーが勝利し波乱の決着となった。勝負どころでも抜群の手応えで進出し、直線半ばから先頭に。後続の追撃もなく、あれよあれよとそのまま抜け出してまんまと押し切った。単勝3万3350円、3連単は282万7740円の払い戻し。…ちょうど読了日

06/14 15:51
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0255文字
kamata.t2006
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ネタバレデック・フランシスの日本でのデビュー作である。著者の作品を愛読しているが、本作は読んでいなかったので、読んでみた。オーストラリアで牧場主をやっているダニエルが、イギリスで厩務員に変装して、イギリスの競馬会で起きている不正を見つけるために、悪人に見せるために段々と身を落としていく。その結果、ある牧場での不正な工作方法を見つけて、証拠を掴む。それで終わりかと思いきや、予想外の人物が牧場に現れたために、ダニエルは勇敢にも敵前にあらわれて、女性の窮地を救うことになる。今回の仕事を自尊心のためであるところがすごい
Fe

kamata.t2006様 ディック・フランシスのデビュー作は Dead Cert (1962)『本命』早川ポケミス 1968.4 です! 日本での翻訳刊行が、For Kicks (1965)『興奮』1967.10 から開始された理由は、菊池光さんが、『ディック・フランシス読本』早川書房 1992.11 https://bookmeter.com/reviews/5190869 p.66 菊池光「ディック・フランシスとの出会い」 に書かれていますよ。 なので『興奮』は日本でのデビュー作ですね。

05/04 15:37
kamata.t2006

ご指摘ありがとうございます。

05/04 17:35
0255文字
たまごかけごはん
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本棚用に登録
0255文字
ryo
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元全英チャンピオン•ジョッキーであり競馬シリーズで名を馳せたディック•フランシスの代表作。障害レースでの不自然な番狂わせが多発するが、レース後の検査では異常が見られない。事態の究明を望む理事会のメンバーはオーストラリアで偶然出会った種馬牧場の経営者である主人公に潜入捜査を依頼する。王道のミステリというより冒険小説に分類されるスパイもの。不屈の精神と冒険心を携えた主人公が次第に身を落ちぶらせながらも任務達成を目指して難関に立ち向かむ姿に文字通り興奮させられる。競馬に興味がなくても存分に楽しめる傑作。
0255文字
猫はアンモナイト
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海外ミステリーや冒険小説好なら必ずや大満足の一冊。初読当時(30年前)夢中で読んだ競馬シリーズの中で「大穴」「利腕」等と並びサイコーに大好き。頭脳明晰、優しく、誠実で、誇り高きダニエル・ローク。読者に年頃の娘が居たら勧めたくなる様な男。与太者に身をやつし敵方厩舎に潜入捜査し不正を暴く。しかし彼はまるで金地金だ。滲み出る知性と品の良さを隠すのは至難(特に女性に)。美しいエリナーの前で無教養を装う苦痛には同情。結末近くは特にハラハラ。やっぱりロークを娘に勧める訳にはイカンか。冒険に目覚めてしまったから。
0255文字
銀筆
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★★★☆☆
0255文字
miya_feel
新着
ハヤカワ・ポケミスで読了。これは完全に冒険・スパイ小説である。ここ最近英国の障害レースで大穴が十回以上も続出する。その番狂わせを演じた馬には明らかに興奮剤投与の形跡が明白だったが、証拠が発見されることはなかった。何故なのか。事件の解明を依頼された牧場経営者ロークは、厩務員と化し調査に乗り出す。とにかく主人公ロークの強靭な精神力、不屈の闘志、真摯な姿勢に共感する。如何に逆境に対して立ち向かい乗り越えていくのか、何故そこまでする必要があるのか、それらが読み進める時間と共に氷解し、様々な考え方が頭をよぎる。傑作
0255文字
みほ
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断捨離前に読むシリーズ。さすがディック・フランシス。最初はあまり進まなかったが後半からすごいスピード。競馬のこと知らなくてもこんなに面白い。
Fe

『池澤夏樹、文学全集を編む』河出書房新社 2017.9 p.151 https://bookmeter.com/books/12229180 「世界文学全集」の巻立て作成の際の初期参考資料」にはディック・フランシス『度胸』[第2作 1964]が記載されていて、『度胸』が大好きな私は嬉しかったです。

10/19 03:00
Fe

ディック・フランシスは、第二次大戦中、英国空軍爆撃機のパイロットでしたから、主人公が飛行機を操縦する作品がふたつありますね。第5作『飛越』Flying Finish 1966 と 第9作『混戦』Rat Race 1970。 何度も読みました。 https://www.facebook.com/tetsujiro.yamamoto/posts/1011534908921148 https://www.facebook.com/tetsujiro.yamamoto/posts/1015005815240724

10/21 03:11
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0255文字
おくちゃん
新着
ディック・フランシスは2冊目。主人公はタフでした。良質なハードボイルドですね。学生のころ、本屋で黄色の背表紙に漢字2文字の本が並んでいて興味はありました。それが今読んでます。もっと早く読みたかった。ディック・フランシスにはまりそう。
おくちゃん

緑色でしたっけ?図書館本なので、すぐ返却しちゃった。年なので記憶が、、、

09/25 09:43
Fe

ディック・フランシスが緑色、アガサ・クリスティが赤、エラリー・クイーンが青、E.S.ガードナーが黄色でしたねぇ。1976年、ミステリ文庫創刊は、もう四十年以上前なんだなぁ。

09/25 09:58
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0255文字
Aminadab
新着
競馬シリーズは本作が初読み(久々の再読)。本作はまず潜入調査ものの古典。下層階級に身をやつす屈辱や、おとり捜査なので不良厩務員を演じることの同僚に対する疚しさなどが切実に描かれる。今ひとつ特色は厩務員お仕事小説としての面白さ。担当の馬への愛着や、馬運車に同乗して英国津々浦々の競馬場をめぐる生活など。前回読んだとき、筋はすごく面白かったが、この面がもひとつ腑に落ちず社会人になったらもう一度読もうと思った。とにかく、ごく簡潔な行為や会話の描写でばっちりキャラを立たせてしまう小説の基本技の冴えが半端ではない。
Fe

ディック・フランシス(1920-2010 第二次世界大戦中は英国空軍の爆撃機パイロット)は、ギャビン・ライアル(1932-2003 1951~1953年英国空軍少尉)とともに、翻訳された作品を全部読んだ、数少ない冒険小説作家です。

09/06 04:29
Fe

「競馬シリーズ」全44作には、パイロットが主人公として登場する作品がふたつあります。第五作『飛越』1966 と第九作『混戦』1970 です。どちらも私は大好きで、何度も読みました。

09/06 04:36
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0255文字
カープ青森
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D.フランシスの競馬シリーズ。元騎手で義手の探偵シッドハーレーは登場しませんが、良質のハードボイルドミステリーです。大穴連発、明らかに不正が行われているが証拠はなく手段も不明の事件の解決を依頼された主人公。彼が、汚名や屈辱など様々な困難を乗り越え、孤軍奮闘、不屈の精神力でどうにか悪事を暴きます。人物に対する書き込み方が丁寧だし、『大穴』や『利腕』より読みやすく読みごたえのある作品でした。
0255文字
あつこ
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久しぶりに読み返した。やはりおもしろかった。主人公が精神的に強すぎる。
0255文字
雑感
新着
#2020年読了 049:ディック・フランシス『興奮』  ディック・フランシス2冊目。こちらも安定の面白さだった。やった、この作家はアタリだ!  競馬場で行われているらしい特定不能の不正の真相を突き止めるべく、潜入捜査をすることになった主人公。相変わらず主人公は嫌味のないカッコよさだし(主人公を作り上げた背景がしっかり描かれてるからだと思う)、脇を彩る人物もいい。悪役がもうこれでもかってくらい悪いのもいい。ラストの展開は「え? そっち? そういう感じ?」ってちょっと驚いたけどまあいい。
雑感

ワクワク、ハラハラを正統派のストーリーで楽しませてくれるありがたい作家だな。残り数十冊の競馬シリーズもとても楽しみ。

04/05 10:25
0255文字
沼田のに
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何回読んでも面白い。競馬シリーズで一番好きだ。続編があれば良かったのにと思っちゃう。菊池光の翻訳はオーストラリヤと表記するんだ。
0255文字
コウみん
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競馬ミステリー第3部作。 オーストラリアで牧場をしていた主人公はイギリスに行くことになる。そこで彼は不思議な風景を目撃し、驚く。 オーストラリア、イギリスは実際に競馬先進国と呼ばれているくらいに競馬の認識がいいと言われている。
Fe

コウみん様 ディック・フランシス(1920.10.31-2010.2.14)の第三作『興奮』For Kicks は1965年に発表されました。日本語訳は、『興奮(ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1007)』菊池光訳 早川書房 1967.10 が「競馬シリーズ」第一冊目として刊行されました。 https://bookmeter.com/reviews/5190869 「作家がこの小説を執筆中に亡くなり、息子が完結した小説」ではありませんよ。

07/20 03:45
0255文字
Hotspur
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ネタバレプロットは荒れた道をぐいぐいと進んでいく。オクトーバー卿がオーストラリアでダニエル・ロークに仕事を依頼する不自然さなど問題なし。え、引き受けるの?という不自然さも問題なし。どんな目に遭っても任務を続ける主人公の根性の不自然さも問題なし。テクノロジーの発達した現代では成立しないプロットでも問題なし。主人公が報酬を受け取らないのがロマンティックすぎると思っても問題なし。最後に主人公に示されるオファーに説得力がなくても問題なし。1960年代の香り一杯のクラシック・ミステリー。
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急性人間病
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ジェームズ・ボンド産駒、母父アルフレッド・ヒッチコック、みたいな。推理ではなく情報収集系のミステリで真相の骨格は早くにわかってくるが、エンタメ的なミソはおそらく“等身大の諜報員”をいかに作り出し、真実を掴ませる前に如何に苦痛に直面させ、屈辱を耐えさせて読者にアシミレートさせてゆくかにあるだろう。短いセンテンスで心理の要点を語るセンスがよい。描写の主眼は業界の人間たちなので馬という生物自体の扱いはまあ良くも悪くもいいように使われる素朴な動物というレベルに留まってはいるが、他の作品だとどうなのか。
0255文字
円盤人
新着
英国競馬界で薬物が投与されたかの如き勝ち馬が頻発するが、不正の証拠は見つからない。主人公ロークは厩務員に身をやつし、密かに真相を探るが……。『大穴』と並ぶ競馬シリーズの代表作。冷静に考えるとかなり設定が無理やりなのだが、それを読ませてしまうのが作者の筆力である。よく指摘されているセリフより、さりげない人物――毛布を取り返せず三日で辞めていく新人の少年など、一行にも満たない描写までが抜群に上手い。ハードボイルドではなく冒険小説に仕上がっているのは、ロークが「敢えて」困難に挑戦する強固な精神性のゆえだろうか。
円盤人

【以下ネタバレ】『興奮』がすごいのは、隠れているときとか、手荷物を隠しているときには何も起きないのに、令嬢を助けるため、自分から敵に名乗りに行かなければいけなくなるところだ。そして、あくまでも何も知らない彼女を挟んだまま、おたがい平然を装って対峙しあう。こんなシーンは普通の作家には書けないと思う。

02/10 13:03
0255文字
三毛太郎
新着
「スリルのためですよ」アマチュアリズムの本質を一言で表したミステリ史上に残る名台詞。シリーズ3冊目、前の2冊が習作に見えてくる傑作は、初めて騎手以外を主人公にしている。ここでたぶんフランシスも作家のプロになるのだ。そんなことを思わせるラスト。
0255文字
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興奮 (ハヤカワ・ミステリ文庫 フ 1-1 競馬シリーズ)評価81感想・レビュー146