形式:単行本
出版社:河出書房新社
形式:文庫
原理として快感を可能にするものあるいは快感時の基礎を築く者は拘束なのである。であればこそ興奮そのもののエネルギー的拘束と細胞の生物学的拘束という高速の二重の相貌のもとにエロスが基礎として発見されたのである。そしてエロスを構築するものとしてのこの拘束を我々は反復として定義づけることができるしまたそうしなければならない。生きている瞬間の反復あるいは単細胞生物にさえ必要不可欠な拘束の反復なのである(329)
問題理念には次のように二つのステップがあると考えられる。(1)他の問題群への接続過剰からある一つのいくつかの問題を切断しなければならないーすなわち動きすぎてはいけない。けれどもそうしてシャープになった問題は他の問題群への過剰ならざる接続において別様に還元されるのでなければ解けないーすなわち動きすぎてはいけないにしても過ぎない具合に動かねばならないのである(239)。
ノマドやリゾームといったキーワードと一緒のドゥルーズ&ガタリ=ネグリ&ハートをまとめて現代思想界のパリピ枠にまとめる通念があるとして、それに異を唱える感じ。語弊があるかもしれないけど、パリピになるでもなく引きこもりになるでもなく、パリピともそこそこ仲良くやりながら、解散してから一人でハッテン場に行く、みたいな、そういうスマートな青年の姿が浮かんで消えたような気がした。
「科学をやることの自己破壊性」みたいなことを最近よく思うので、イロニー/サディズム/ヘーゲルの話は特に刺さる。内なる引き裂かれを肯定しつつ、斜に構えたまま速く進んでいきたい=「急ぎすぎずにサディスティックでもあるマゾ」ヒストでありたいと確かに思う。
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