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探偵夜話 - 岡本綺堂読物集四 (中公文庫 お 78-4 岡本綺堂読物集 4)

感想・レビュー
39

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ちくわん
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1927年5月の本。春陽堂を底本としたKindleで読了。火薬庫、剣魚、医師の家、椰子の実、山の秘密、蛔虫、有喜世新聞の話、娘義太夫、穴、狸の皮、狸尼、百年前の黒手組の12話。どれも「世にも奇妙な」夜話。なかなか深い。
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時短
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探偵の意味が現代とは微妙に違いそうな青蛙堂の怪談ならぬ探偵話。特に推理とかするわけではなくただの事件の話だったりオチが不完全だったりで動物の出番が多め。回虫とか時代を感じる。有喜世新聞の大鯔の話という虚構新聞並みに露骨な遊びも見える。正直探偵や事件なら半七のほうが面白い。
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ホウ
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ネタバレ推理小説というより雑談とか小話とか、そういう印象。探偵小説と呼べるほどトリックに重点を置いてはおらず、登場人物の感情や関係図のほうがメイン。ただ面白くないわけではない、むしろ面白い。そもそも岡本綺堂という人の書く探偵小説は大体こんな感じだ。解説によれば、日本の探偵小説は江戸川乱歩の登場により根底からくつがえされたそうで、探偵夜話はそれ以前に書かれた作品が集められているそう。古き時代の日本の空気を伝える探偵小説がこの本といったところだろうか。
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yaruyu55
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ネタバレ岡本綺堂は、文章と奇談との相性がとてもいいと思っている。一見不思議な話に見えたが、こういういことでした(例えば外国の昆虫が原因でした)という結末では物足りない印象だった。他愛無いというか、なによりミステリとして面白みに欠ける気がした。まだこの時代にそこまで望んではいけないかもしれない。「女教師」など推理と呼べるのかどうか。虫の良すぎる展開ではないかと思った。
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ちなえもん
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探偵話と言っても素人による噂話のていで、推理とかオチとかがない。まぁ、そういうものだと思って読めば、その隣人の噂話な感じに段々慣れてきて、明治・大正に浸れて面白い。
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ぶんぶん
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【図書館】岡本綺堂読物集も四巻目、そろそろ綺堂ワールドにも慣れ来た。 これも、青蛙堂の二度目の招集を受けて怪談噺も有れなので今回は「探偵物」を各人より聞くことに。 といっても、プロが交じっている訳で無いので、素人探偵の聞き書きと言う事に。 しかし、探偵と言っても怪談か入らない訳も無く、自ずから怪談話もどきの話が入る。 どうにかケリを付ける探偵譚だからキッチリ終わる訳が無い。 奇妙な探偵話の恐ろしいこと。 当分、綺堂から離れられなくなりそう。
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az
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小話を語り合う、という体で探偵嗜好の物語が多数話される。文章としては非常にきれいに構成されており、多少文体が古いものの、内容の把握には困らない。また、作品当初の時代背景などもうかがい知ることができてそれ自体も勉強になる。で、これを探偵小説というかどうかは結構悩むところ。一応怪異によらない不思議なエピソードではあって、背後には人為的なからくりが想定されているのだけれど、意図的にそうしたのか、作られた当時の流行りなのか、手がかりも少なければトリックの説明が少ない。乱歩以降の探偵小説と同じ流儀は期待してはだめ。
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オイコラ
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探偵、と言っても、誰が、なんで、どうやって、というような真相を追うというより、居合わせた誰ががあれこれ見聞きしたことから推測を巡らすのであって、なんだこれ、というようなのもある。「椰子の実」とか。「穴」は、最初は得体の知れない感じもするが何回も落っこちる父や、実はいくつも穴が掘られていると分かったところから探偵だの怪奇だのより、そこはかとない可笑しさが先に立つ。真相には人の業だの欲だのが見えて笑い話にはならないが。得体の知れない人には狸だ狐だ、といった噂が真面目に取りざたされるあたり、時代を感じる。
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tamy
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この本も、例の青蛙堂主人に召集された男女が、今回は探偵物語の形を取っての百物語。はっきり怖がらせようとするのではなく、こんな事があった、真相はこうだった。と淡々と。いや、導き出された真相が彼方と臍の緒がつなかってないかい?余談ですが、中公文庫のこのシリーズは、旧仮名遣いを絶妙なバランスで復活していてゾクゾクする。「医師の家」の作中、東京の菓子を彼はよろこんで喫(く)った。という文字表記がある。喫茶店って喫煙とお茶を飲むお店って意味だと思ってたけど、本来は茶を飲み菓子を喫(く)う店という意味だったのかも。
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ume-2
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讀物集の中では怪談奇談より半七作品に近いほうか。超自然の怪異には乏しいが、綺堂の魅力である生活、風俗描写は健在で、例えば「狸の皮」の汽車停車場から休憩所、旅館に到る描写などを読んでいると、無性に旅に出たくなるが、考えてみるとどんな田舎でも現在ではこんな情緒は何処にもない。どれもこれも「探偵小説」の趣だが、怪異には乏しいとしても、「山の秘密」をはじめ、人の奥底に息づくものの怖さが読後の余韻で感じられて、そこは讀物集としての面目躍如である。語り手が皆に聞かせる形式は長編を許さず、短編に理由を与えて自然な形。
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flatscan
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タイトルに探偵とあるが、その一歩手前位の感じ。すっきり終わらずもやもやする作品多し。「火薬庫」巷説百物語的な。こっちが先だけど。「山の秘密」なんとも言えない後味の悪さ。「有喜世新聞の話」手の込んだ”実話系”作品。最後に事実確認するくだりもあって現在と変わらない手法。「狸尼」相当混沌とした事件というか事態。異様なエロティシズム。附録の「女教師」と「密漁」が意外と面白い。前者は探偵ごっこ的探索/捜査の話。犯人の振舞いがちょっと突き抜けてる。後者は叙述トリック的な展開に驚嘆。狙ってやってる…んだろうな。きっと。
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Kotaro Nagai
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本日読了。青蛙堂鬼談から続くスタイルを踏襲しているが、本書は探偵小説の趣向の作品を集めている。作品の多くは大正8年~15年の「ポケット」という雑誌に掲載されたもの。この雑誌は文字通りポケットに入るサイズで電車通勤などの時間に読切れるような短い作品を収録したとのこと。最も興味深い作品は「山の秘密」。いわゆる山窩の民を扱っている。今となっては実在したかどうかも不確定だが、大正期には信じられていた証左になる作品として興味をそそる。釣った魚の腹から出た文から話が広がる「有喜世新聞の話」も綺堂の力量が感じられる。
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へいぞー
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探偵夜話と言うだけあって他のシリーズとは異なり、納得の行くオチや解釈があります。これはこれで面白いけれど、どちらかと言うと私は怪談や奇談の方が好みでした。
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糸
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はー読みやすい。本当にさくさく進んでしまう。「火薬庫」とか好きですね。いわばSF(すこしふしぎ)でもあるんだな。
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澤水月
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「山の秘密」物凄い衝撃作!! 綺堂に注目契機は昨今多い山怪談再録ものの中でも極めて端整な文に惹かれたからだが、コレは余りのヤバさ恐さに再録無理…まつろわぬ民・山窩がかつてどう見られていたかが判る。蟲惑的なのがまた危険。植民地時代の欧米人が元の地の民に接した態度と似ているとも思えた。探偵風味人間怪談が基本綴られるがエエッ!と声上げるほど素っ頓狂なトリックも。狸尼、廻虫など女性の官能と切なさ溢れてもいる。実在の新聞ネタから込み入った物語綴る有喜世新聞…キーとなる魚が大鯔=「大ボラ」なのは狙ってるよね?
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帰って来たかもしれないぺぎゃ
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短編ミステリー集。言葉遣いが新鮮で面白い。男女や村社会のドロドロミステリー。大正版真梨幸子といえなくもないかな?
帰って来たかもしれないぺぎゃ

ごめん‥‥ちょっと盛った(笑)でも元祖イヤミスかも。大正時代の作品だから旧仮名遣いで慣れる迄ちと大変なりよ

10/31 22:26
mirai.R 

大丈夫!旧カナ遣いの作品読んだことあるから( ^ω^ )頑張ります♪

10/31 22:30
3件のコメントを全て見る
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こぐま
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短い話ばかりでさくっと不思議な雰囲気に浸りたいときに最適。山の秘密はぞっとしたし、有喜世新聞は女の強かさに驚いた。結局は人間のしわざであろう事件をこんなにまで謎にまみれた怪談作品に仕上げたところはさすがに怪談集作家である。
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kei
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一~三とは趣向を変えて、探偵と題名されている話集。 形態としては、二の青蛙堂で、探偵小説風の鬼談、ミステリーに通じるホラー話が語られたという趣向。 当時の独特な文体が素晴らしい。若粧りという、言葉など、すごく心惹かれる漢字の使い方。 山窩など、当時の民俗学的研究の隆盛などが、反映されているのではというような話題も見受けられる。
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凛風(積ん読消化中)
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昔はミステリーを探偵小説と呼んだので、探偵は出て来ないが、タイトルは探偵夜話。夜、数人で集まって、ミステリー風のちょっと不思議な話を語る形式の短編集で14篇を収める。大抵は事件が語られ、そののち、意外な真相が明かされる。真相を突き止めるまでの推理や捜査には重点は置かれず、結末の意外さに重点がある。「はじめは心中かと思われたが、その後、殺人と判明するのさ。それというのも・・」のように、あっさり解決してしまうのが語り形式の良さで、そこそこ楽しめた。また、時代も場所もさまざまで、当時の風俗も興味深い。
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Gen  Kato
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『山の秘密』『狸尼』が好き。綺堂先生は男女のどろどろ関係を絶妙なほのめかし方で描くところがたまらない(しかし『廻虫』はエグかった…)。再読の作品も、旧仮名で読んだせいか味わいが新鮮でした。
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ひろん
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探偵夜話と銘打たれた百物語。謎が解決しない不思議話もあり、解決する話もあり。
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DADAち。
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すごく探偵な訳ではないが、旧仮名遣いとかがいいよね。この頃の作品はオチとかトリックとかじゃなく雰囲気で楽しむもんだな…と。
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timeturner
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単なるミステリーではなく、怪奇探偵譚であるのがミソ。中には最後まで謎がとけないままのものもあるが、話そのものが異様で面白いので特に不満は感じない。「蛔虫」は読まなきゃよかった……。
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こまー
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「狸尼」が好き。不思議は不思議のまま、多分そういうことであったろう、と結ばれるものがあるけれど、モヤモヤするわけではなく、納得してしまう。
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musis
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人の仕業なのにどこか怪談めいていて奇怪。今生きる世界も、ほんとうはこうした怪談に溢れているのかもしれない。語り口に惹かれる。有喜世新聞の話が印象に残った。
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usarlock
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綺堂読物集第四巻。青蛙堂に集まった面々が、自ら見聞きした怪談を語り合う短編集。二巻の「青蛙堂鬼談」では不思議な怪談奇談が中心だったが、今回は「探偵夜話」というだけあって殆どの話にオチがついてる。ただし、読了後の薄気味悪さは変わらずで、特に「医師の家」と「狸尼」が面白かった。歴史的かなづかいが当時の雰囲気を保っていて良い(´▽`) 次の「今古探偵十話」も楽しみ。
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まぐりふ
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シンプルで朴訥なストーリーが主。怪談や半七シリーズほどの読み応えはないものの、これはこれで味わい深い。「廻虫」や「狸尼」など、グロテスクだったりエロティックだったりする作品も、品を落とすことなく楽しめる。山本タカトのイラストがまた素晴らしい。
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はちくま
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綺堂センセの中公文庫だとつい怪談をイメージしてしまうけど、これはミステリ。とはいえ、どの話も途中までは怪談か?と思わされるような流れで、どこに連れていかれるかわからない。それにしても、書かれている内容には時代を感じるのに、全然古臭くないのは、端正な文章のせいか。
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qoop
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怪談と探偵小説には一脈通じるものがある、という著者。確かに本書では、著者の書く女怪そのままに怖くておどろおどろしい女性犯罪者の姿が見て取れる。犯行はまさに〈祟り〉そのものであるし、また犯罪者でなくとも、被害者、被疑者としての女性も陰惨、狂乱の態を呈する。〈剣魚〉〈山の秘密〉〈蛔虫〉〈娘義太夫〉〈狸尼〉などは印象に残る。対して男性犯罪者は即物的というか、怖くない。この辺に著者の怪談の要諦がありそうな気がするのだが…
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林 一歩
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既読の作品が多かったものの、綺堂翁の文体は読んでいて妙に落ち着く。附録の初読2編が嬉しかった。
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ぶん
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狐が出てくるとそわそわしますね
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askmt
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探偵ものと言いつつ謎解きにいかないところがいいなぁ。「山の秘密」とか。
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狐狸窟彦兵衛
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明治という「昔」と「現代」の境目あたり、時代そのものが「トワイライト」という感じがして、登場人物の風俗、物言いが興味深い。「有喜世新聞の話」は大鯔の腹から男あての女の手紙の断片が見つかったという記事から、その顛末を解き明かすというストーリー。おおボラな話かと思ったら「有喜世新聞」という新聞は実在し、その記事も本当に掲載されていたらしい。へぇ!と思ってしまった。 どれも「そんなあほな」という内容ながら、作中の謎解きに「そんなこともあるかもしれん」と妙に納得してしまう綺堂マジックを楽しめる本でした。
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角
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M
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八
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怪談ではないけれど、雰囲気は似ている。場面はいつもと同じだし。怪しいことを怪しいままにしておくよりも、人の仕業であると結論付けた方が心のザワザワ感は少ない。
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Ribes triste
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短編集ながら、充実の一冊でした。やはり岡本綺堂はよいですね。怪奇物風探偵物語です。
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HANA
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まさかの青蛙堂続編は探偵小説。『青蛙堂鬼談』の数々の超自然めいた怪談話とは趣を異にして、今回は人間の業をテーマにした話が中心となっている。探偵小説だから当たり前と言えば当たり前だけど。「剣魚」とか「蛔虫」みたいなバカミス風の話もあると思えば、「有喜世新聞の話」「山の秘密」みたいなしみじみとした話もあり収録作品の幅は広くなっている。明治の世相を反映した話に、読み応えのあるものが揃っている印象。綺堂といえばしみじみとした怪談話で探偵小説とはかけ離れた印象があったが、よく考えると『半七捕物帳』の作者なんだよな。
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himaara
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読んだことのない話がほとんどだった。『今日の人権意識からみて不適切と思われる表現…云々』とあるが、確かに。でも、これも含めての岡本綺堂だと思う。
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探偵夜話 - 岡本綺堂読物集四 (中公文庫 お 78-4 岡本綺堂読物集 4)評価84感想・レビュー39