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娼婦の眼 新装版 (講談社文庫 い 4-47)

感想・レビュー
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及川まゆみ
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ネタバレ池波正太郎には珍しい現代小説だが、舞台は昭和30年代。娼婦たちの群像劇の連作集だが、視点は男性側からのもの。読みやすくて面白かった。
0255文字
湖都
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ネタバレ昭和30年代前半の都会に生きる高級娼婦達を描いた連作短編集。一見普通の女である彼女達は、それを生業とする男達に厳選された客としか寝ず、プライドを持ち、金を貯めて未来を考えている。多少の後ろめたい気持ちこそあれ、身体を売る辛さはないように描かれている。男性である著者の幻想なのだろうか。著者が実際に当時の娼婦を身近に知っていたとしても、当時の世の中を考えると、彼女達は虚勢をはっていたのではないかと思った。
0255文字
さいたまのたぬき
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ネタバレ時代小説の大家池波正太郎さんの珍しい現代劇。とはいえ出てくるのは娼婦を中心としたちょっと影の裏の世界の人たち。時代こそ昭和だけどこう考えるとまだあのくらいまでは歴史はつながっていたのだなと感じる。タイトルほどにエロチックな内容ではなく、そういった世界に住む人々にそしてその心にやさしく寄り添うような物語。実際に自分のそばにこういう人たちがいたらなかなか大変だとは思うのだけど池波さんの文章にかかるとなんだか人間臭くてたまらない気持ちになるのはなんでだろう。
0255文字
かび丸
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ネタバレ初の池波正太郎作品です。 いくつかの短編のうち、最後まで描かれず、その後の話を読者の想像に委ねて終わる話が印象に残ります。万里子さんに幸せになってほしい…。 一番後ろに掲載されている「ピンからキリまで」初対面でこのお義母さまは見抜いていたのでしょうか…出番は少ないのにカッコいい。好きです。
0255文字
エイリアンは読書中
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ネタバレ初池波作品。いわゆる高級娼婦たちの話で、娼婦であるということをきちんと抱えながら、美しく逞しく生きている彼女たち。でも涙が出ちゃう、女の子だもんという面も書かれていて、作者の彼女たちへの愛情と尊敬、応援が文字から溢れ出ている。でも1番感動したのは、すみ江が初恋の相手と再会するときに目印として、2人が好きな田中冬二の詩集を持っていく場面だ。もうぶっ飛ぶくらい昭和で!ロマンチックだ!うらやましいぞ!私もそんな待ち合わせしてみたかった。
0255文字
Koning
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ネタバレ池波時代劇をそのまま昭和30年代に持ってきたようにも見えてしまうハイクラスの「娼婦」たちとポン引きたち、そして客たちの物語集。解説の人も書く通りもはや江戸期と戦前の日本の断絶もしかし、戦後との断絶も、そして21世紀になってしまった現代から見るとものすごい断絶があるのだなーと、思わざるを得ない。冒頭の表題作の主人公は知人で自称「娼婦」を名乗っていたお方を思い出してしまう。あえてそう名乗ってる理由もすっ飛ばして「風俗嬢」なんて肩書きを取って付けたやつがいましたが、そんなのをバカじゃない?と言ってのける空気(続
Koning

が同じだなーと。優しい目線というものもありつつもやはりそこは客側としての(途中出てくるシナリオライター氏は池波の分身ではなかろうか?などと邪推してしまうわけですが)視線もどうしても残ってしまうんだけど、赤線廃止直後という時代とか考えると今なんちゃってあんたらの味方ですな新書なんかと比べるとやっぱり遥かにちゃんと同じとこからものを見ようとしてるというのはわかるという。さすがであります。

07/22 23:27
Koning

全般的にほろりとする話が多いんだけど相撲取りの話はちとなんというか。

07/22 23:28
0255文字
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娼婦の眼 新装版 (講談社文庫 い 4-47)評価96感想・レビュー6