読書メーター KADOKAWA Group

ダーウィニズムの人間論

感想・レビュー
1

データの取得中にエラーが発生しました
感想・レビューがありません
マウンテンゴリラ
新着
人間とはなにか、どこへ向かうのか。こういった問いは、今や単なる知的好奇心だけではなく、地球環境の保全、人間そのものの存続に関わっていると言えるだろう。そういう意味において、本書の内容は多くの示唆に富んだものであった。中でも、ダーウィンという歴史的有名人について、新たなる一面というか、真の偉大さを教えられたような気がした。人類が存続への鍵になる、他者への共感といった性向を停滞させたまま、科学技術のみが突出し、大量破壊兵器や環境破壊手段を発展させている昨今の状況を見ると、悲観的にならざるを得ない。→(2)
マウンテンゴリラ

(3)そして、ますますその可能性が高まってるとすれば、破滅は必然的かとも思える。このような状況を克服する力が人類にはあるのだろうか。今現在はないとしても、将来変われる可能性があるのだろうか。そのような疑問に対して、生物学的進化だけでなく、社会的、文化的進化といった面からも、考える材料を提供してくれた。生物進化が環境からの淘汰圧に対する適応によってのみ為されるものならば、破滅へのカウントダウンに進化的適応が間に合わないということになるかもしれない。しかし、進化とは外的要因への適応だけでなく、→(4)

11/03 19:05
マウンテンゴリラ

(4)内的要因による構成によっても成し遂げられる。確かに、人間の権利の範囲の拡大を見ても、奴隷の権利、原住民の権利、労働者の権利、女性の権利、身体障害者の権利、性同一性障害者の権利、動植物の権利等々へと徐々に拡大していることは間違いないだろう。このような、他者への共感の拡大とも言える進化は、環境への適応といった進化論だけでは説明がつかない。人間のこのような内的構成力による文化的進化力に期待するしかないような気もする。

11/03 19:26
3件のコメントを全て見る
0255文字
全1件中 1-1 件を表示

この本を登録した読書家

読みおわった読書家全1件中 新着1件

今読んでいる読書家全0件中 新着0件

登録しているユーザーはいません

積読中の読書家全0件中 新着0件

登録しているユーザーはいません

読みたい本に登録した読書家全0件中 新着0件

登録しているユーザーはいません
ダーウィニズムの人間論評価100感想・レビュー1