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ぼくらは夜にしか会わなかった (祥伝社文庫)

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なにがし
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ネタバレ市川さんの作品は儚げでどこか消えてしまいそうなものが多い。時代背景はいつくらいなのだろう?と思いつつ、物語を読み進める。言葉の使い回しなのか、独特の繊細な世界観に引き込まれる。この感覚は何なのだろう?と疑問はあったけど、小手鞠るいさんの解説にあった『市川拓司は、詩人である』という言葉に深く納得をしてしまった。なんだか過去の作品でも似たような設定はあったなぁと思ったのも事実。市川さんの作品の根本的な土台はご本人と奥さまの様子をもとにしていることが多いんだなぁという印象を持った。『夜の燕』が一番好きだった。
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神山
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ネタバレまず、タイトルがやたらにお洒落だなぁと印象を持ちました。深い考察を必要とされなかったのですらすらと読めました。好きな人に触れるときの高揚感が充分に伝わる文章なので、とても気恥ずかしいながらも青春を味わいました。 天文学者にはなれなくても、きみのために星を探すことならできる。これは惚れますね。
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きらいちゃん
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ネタバレ身体をここに残して、心は過去を彷徨う。あなたは思い出にとらわれすぎる。もう少し現実を生きなくては駄目。「どうして、ふたりともずっとここにいたのに、相手を見失ったんだろう?」「きっとよくあるのよ」「どんなに目を凝らしていても、大事なひとを見失ってしまうことって」「夜は好きよ。怖いのは人間」世界には気を許してもいい場所があるんだってことを教えてあげたい。自分を語ることは一枚ずつ服を脱いでいくことにも似ている。言葉を放つごとに、わたしはどんどんと心許なくなっていく。
きらいちゃん

その言葉が作り話でもよかった。彼はいちばんすきなひと。幸せにしてもらいたいひとと幸せにしてあげられるひとはちがう。秘密の共有。ふたりは共犯者。ひとりで生きていくことに慣れたいわけじゃなかった。夜だけがふたりを赦してくれた。夜だけがわたしたちを守ってくれた。記憶の中で生きていたいけど、そうもいかないから。わたしに居場所をくれてありがとう。

06/23 01:49
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Dー
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ネタバレ「ねえ、委員長」の後に読んだので比較的に暗かった…でも登場人物達の心の機微が綺麗さも醜さも含めてとても良かった。「いまひとたび、あの微笑みに」はepilogueの後があるかないかでかなり違いそうだと思った。これがあるから一番好き。「夜の燕」は読んでいて凄く世界観に引き込まれた…表題作の「ぼくらは夜にしか会わなかった」はとても切なかった…市川拓司さんの作品は大体初恋の話だけど…普通ではないだろうけど、いつの間にか感情移入しながら読めるので好きです。
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ぼくらは夜にしか会わなかった (祥伝社文庫)評価59感想・レビュー4