形式:単行本
出版社:書肆山田
ナンセンス詩、音声詩、カリグラフィーなど実験的なものもあるが、意外とほろりとくる詩も多い。なんと言っても種村季弘先生の巻末の解説が、いやこれ単なる解説にとどまらず当時の言語批判の傾向まで射程に入れた優れたエッセーになっていると思う。クリスチャン・モルゲンシュテルンは、ドイツ詩のアンソロジーなどで幾つかは読んだことはあるが、まとまった詩集は初めて。リルケやホフマンスタールと同時代の詩人だが、全然作風が異なって興味深い。
二本の酒壜 二本の酒壜がベンチにいる/ 片方はデブ、片方はヤセ/ 二人ともお互い結婚したい/ だけど誰に媒酌を頼めばいいのかな? 二つの片目で二人とも/ 青空仰いで悩んでる……/ けれど誰も天から降りてきて/ 二人を結んでくれはしない
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ナンセンス詩、音声詩、カリグラフィーなど実験的なものもあるが、意外とほろりとくる詩も多い。なんと言っても種村季弘先生の巻末の解説が、いやこれ単なる解説にとどまらず当時の言語批判の傾向まで射程に入れた優れたエッセーになっていると思う。クリスチャン・モルゲンシュテルンは、ドイツ詩のアンソロジーなどで幾つかは読んだことはあるが、まとまった詩集は初めて。リルケやホフマンスタールと同時代の詩人だが、全然作風が異なって興味深い。
二本の酒壜 二本の酒壜がベンチにいる/ 片方はデブ、片方はヤセ/ 二人ともお互い結婚したい/ だけど誰に媒酌を頼めばいいのかな? 二つの片目で二人とも/ 青空仰いで悩んでる……/ けれど誰も天から降りてきて/ 二人を結んでくれはしない