形式:単行本
出版社:岩波書店
「グローバル化と新自由主義の深化・拡大により、第一に国民国家を、内/外の明確な境界線によって分離された閉鎖系の一元的で固定的な単位として描くことは困難になっている。国民国家を他の国民国家から分かつ境界線は自明ではなくなりつつある。そして国民国家における安全保障、社会保障、国民共同体、民主主義という四層を結びつけてきた紐帯は弱体化し、国民国家を実態的な政治=文化=経済=社会共同体として整合的に描く擬制も限界を迎えている。
「国民国家は歴史的に動態的で多元的・開放的な性質を内包したとしていても、それを封じ込めてきたナショナリズムによる境界線の明確化や一元化・固定化の程度は「後退」しているのである」(山崎望 5頁)
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「グローバル化と新自由主義の深化・拡大により、第一に国民国家を、内/外の明確な境界線によって分離された閉鎖系の一元的で固定的な単位として描くことは困難になっている。国民国家を他の国民国家から分かつ境界線は自明ではなくなりつつある。そして国民国家における安全保障、社会保障、国民共同体、民主主義という四層を結びつけてきた紐帯は弱体化し、国民国家を実態的な政治=文化=経済=社会共同体として整合的に描く擬制も限界を迎えている。
「国民国家は歴史的に動態的で多元的・開放的な性質を内包したとしていても、それを封じ込めてきたナショナリズムによる境界線の明確化や一元化・固定化の程度は「後退」しているのである」(山崎望 5頁)