キリコシリーズ四冊目にして初めての長編。近藤さんとしては、長めの300頁を得意の一人称〔ぼく(大介)の視点〕で描く。
清掃作業員として働くキリコは、ある日、見知らぬ女性から「夫の浮気を調べてほしい」と頼まれるが思いがけない事故が発生する。最後に、大介は心の中で呟く「どっちにしたって、だれかと一緒に暮らすことなんて、ある意味ギャンブルのようなものだ」と。私は思う、だからこそ、その刹那、私達は誰かと寄り添って生きてゆくことで幸せになるのだと、ある人は二匹のハリネズミの様に、またある人は二匹のアルマジロの様に…
初めて語られる大介の心の呟きが、哲学的だ…
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