森さん自身がモデルになっていると思われる犀川と萌絵が、森さんが助教授時代に学生の質問に答えることから得たアイディアで紡がれた思われるストーリーの中で謎を解明しようとする。
小説なのに、蛍光ペンで線を引きたくなるフレーズがある作品がある。『すべてがFになる』もそんな作品の一つだ。時々犀川創平がつぶやく言葉の中に、森博嗣さんの本音が見える。人間を客観的に見る視点は、むしろ人間の哀しさを直視しているようだ。
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