最後に断崖絶壁ではなく、萌絵の部屋で真相が解明される『幻惑の死と使途』は、『封印再度 Who Inside』ほどではないものの、面白い物語だった。ここまでくると森先生も吹っ切れているようで、細かい所に拘っている様子はなく、完全に大学の先生から小説家に羽化している。新書では捻くれたことを書いているが、科学的な視点から哲学的な悟りに到達した?森先生ならではの世界観がある。犀川先生が、なぜ今のような人格になったのか?それがこのシリーズの真の謎であるような示唆もあり、続編や続シリーズについて調べずにはいられない。
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