これは『S&Mシリーズ(全10巻!)』と『まどろみ消去』『地球儀のスライス』を読み終えた兵(・・?に贈られた、講談社と森先生からのプレゼント。ある程度、読み物としての価値を求め、森ミステリィに影響を及ぼしたという100冊に対する感想…前述の13冊についてのあとがき…萩尾望都先生との対談などを収めた、森先生としては恥ずかしい一冊。読んでいないと言いながら中学生の頃から読んでいた名作…プロットを考えないと言いながら書き出していないだけで拘りの再構築を経て世に出た作品たち…そして森先生の神との対談…素晴らしい。
物語りの中には、現実との境目があいまいになるほど、リアリティがあるものがあるが、森先生の作品は、夢との境目があいまいになるタイプの作品だ。その程よいリアリティで、人間を抽象的に描くことに成功している。他の作家さんの作品が、デザインだとしたら、森先生の作品は、アートなのである。
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