読書メーター KADOKAWA Group

日本近現代史研究会

コメント

辻貴之
新着
(引用を続けます。征韓論争のころです)  さらに不思議なのは、西郷が傍目にも異常なほどはしゃいでいることである。朝鮮問題を重大な外交問題と受け止め、解決を模索していたとしたら、このような喜び方を、人はするであろか。むしろこれからのこと(前途)を考え、暗澹たる気持ちになってもおかしくない。「朝鮮との関係は当時誰が担当しても容易に打開できなかったことはあきらかだった」からである(牧原憲夫『明治七年の大論争』』)。 (中略) 西郷がようやく「死に場所」を見つけ、その安堵感から、はしゃいだとしか思えない。