名前の通り、個人的に綴った、詩を置いておきます…15歳から40年以上、詩を書いてきましたが、ほとんど誰にも、みせたことがありません…そろそろ、人生も、先がみえてきているので、ここらで、気まぐれに、垂れ流すことにしました…(笑)
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性的失業者のバラッド
混ぜてやろうか
俺たちの輪のなかに
俺たちがこぼす影のなかに
俺たちは女たちの流し目からはずれちまって
いつも隠れておしくらまんじゅう覗いてる
五体満足でいながら口に出せない
つぎはぎされた言葉でしか話せない
背中だけの俺たち
話しかけてくれるコもいるさ
俺たちはそのコがいるから今日も立っていられる
けれどそのコは俺たちの
こわれたおもちゃじゃ遊べない
きれいな顔立ちに控え目に「ヒメ」と呼ぶ
ヒメハジメできない
薔薇の花一本もてない俺たち
恋をなくしている女たちと
女に許されない俺たちは
ちがう涙をこぼしてる
慰めはどこへも届かない
俺たちの下着に落ち込むだけだ
素顔のままの女たちのうしろで
お面をつけた俺たち
張り裂けた奴はいつもおなじ
みちづれをえらんでくたばってゆく
コンクリート詰めになるのは俺たちの方さ
(1990年代)
今日のように
今日、何をしたのか思い出せない
自分のためじゃないことは
みんな忘れてしまう
他所行きの言葉を話すことで
俺の一日が終わろうとしているよ
いつか君のなかに入ってやると
誰に向かって言えばいいのかな
割れた額を押さえながら
俺は街を歩くよ
景色を繋ぎ留めて
一日を辿る
淋しいあやまちのくりかえしさ
エレベーターに響くのは
だらしない鼻唄
一回きりの射精か
造花に紛れた花粉の匂いかな
胸に錠を掛けてるよ
化石みたいにきちんと
夢の頭蓋骨が並んでる
もう、砕ける音も聞けない
俺はその音階を
今日のように
思い出すことができないよ
(1990年代)
高石かつ枝のブルースのように
素敵な君は
夜に抜け出して
橋の袂で
つれないひとを待つ
瞳は星に射抜かれる
空しく撓む真知子巻き
熱き黒髪
弄ぶ北風
素敵な君は
白衣に身を包み
月の真下の
逢引に高鳴る
柱時計や腕時計
懐中時計の眠る墓地
君は落ちてゆく
夜に輪姦されて
素敵な君は
今宵も窓のもと
街の影法師に
囁かれ振り返る
まことのこころ結ぶ日よ
指折る現の道行よ
契りの印が
君に取り縋る
素敵な君は
夜に駆け出して
駅の改札で
つれないひとを待つ
見も知らぬ石の顔と顔
屍たちが擦れ違う
旅の夜風が
君の肌を刺す
(1990年代)
うわさのエンジョ―くん(ろんぱーるーむのうた その弐)
きょうもどこかでエンジョ―
きっとあいつがエンジョ―
いつもだれかとエンジョ―
いわずもがなでエンジョ―
くちをひらけばエンジョー
くちをとじてもエンジョー
なにかかいたらエンジョー
なにもかもだよエンジョー
どうせこのよはエンジョー
どうでもいいよエンジョー
ぼくのなまえはエンジョー
ぼくのあのこはエンコー
やつのなまえはエンジョー
やなぎのしたのエンジョー
いつかあなたもエンジョー
いまわのきわでエンジョー
いずれあなたもエンジョー
いじめぬかれてエンジョー
エンジョー エンジョー エンジョーくん
エンジョー エンジョー エンジョーくん
きみはうわさのエンジョ―くん
きみがうわさのエンジョ―くん
(2025/3/16)
となりのインボーくん(ろんぱーるーむのうた)
きょうもどこかでインボー
きっとやつらのインボー
きょうもさがすよインボー
きゃっきゃたたくよインボー
どこもかしこもインボー
どなたあなたもインボー
じしん かみなり かじ おやじ
じしん かみなり かじ あくじ
おれのなまえはインボー
わすれないでねインボー
うまれてこのかたインボー
ほねになるまでインボー
おにはそとにもインボー
ふくはうちにもインボー
じしん かみなり かじ おやじ
じしん かみなり かじ あくじ
きみのかーさんインボー
きみのとーさんインボー
きみのともだちインボー
きみのせんせーインボー
ひとのかずだけインボー
くにのかずだけインボー
じしん かみなり かじ おやじ
じしん かみなり かじ あくじ
インボー インボー インボーくん
インボー インボー インボーくん
きみのとなりのインボーくん
きみのとなりにインボーくん
(2025/3/15)
「ぼくはいつもシンガーであり、おそらくそれ以上のものではなかった。ときには、物事の意味を知るだけでは充分と言えない。ときには、物事が意味しないことをも知らなければならない。たとえば、愛する人のできることを知らないということが何を意味するのかといったことだ。すべてのものは崩壊した。とくに法や規則がつくる秩序は崩壊した。世界をどう見るかで、ぼくたちが何者であるかが決まる。祭の遊園地から見れば、何もかもが楽しく見える。高い山に登れば、略奪と殺人が見える。真実と美は、それを見る者の目に宿る。ぼくはもうずっと前に、答えを探すことをやめてしまった」
https://www.youtube.com/watch?v=kg4yD7Ib-HY
グランパと家鴨
どうしようもなく 歩めない あなたに
さぞかし 辛いであろう あなたに
たった一本の 知恵の木が 折れる
気に食わぬ世に 拳上げ ふりまわす あなたに
気に入らぬ飯に 唾吐いて ぶちまける あなたに
たった一羽の 梟が 果てる
半導体におだてられ
Wordで怒りを広げてる
あなたは どこの馬の骨
生まれて死ぬのが人ならば
生まれて死ぬのも国なのさ
パワハラ カスハラ 五段腹
セクハラ モラハラ 関ケ原
網に絡んだパンクス
海に浮かんだパンプス
時計の針はエルメス
今日も一日サンクス
いつか描いたエスキス
肌に噛みつくホチキス
未練は青いアドレス
聞き耳立てるエルビス
グランパと家鴨
今日も退屈で 死ぬ振り
(2024/11/23)
西荻クールビューティ(七赤金星)
今日もお嬢様ルック
銀のブローチはシック
魔除けの塩のバッグ
俺のポッケにゃサック
パラソルでビューティ
西荻クールビューティ
パラレルなビューティ
西荻クールビューティ
辺りを払う貴人
並んでみたら奇人
中野デイトは砂塵
俺はオナニーの魔人
独り身のビューティ
西荻クールビューティ
独り寝のビューティ
西荻クールビューティ
三日月形の瞳
近視でいつも潤み
何もかもが好み
会いに行くならのぞみ
胸薄きビューティ
西荻クールビューティ
幸薄きビューティ
西荻クールビューティ
昼見れば魔老婆
夜見ればミネルバ
大和は国のまほろば
吉野草でも見れば
六つ上なビューティ
西荻クールビューティ
むっつりしたビューティ
西荻クールビューティ
ひとめぼれの美人
写真のなかじゃ故人
これじゃまるでカイン
待てや俺の詩人
オールバックビューティ
西荻クールビューティ
ゲットバックビューティ
西荻クールビューティ
(1998/3/15-20)
顔がある
ひとつ人より顔がある
ふたつ不思議な顔がある
みっつ見慣れぬ顔がある
よっつ予期せぬ顔がある
いつつ嫌味な顔がある
むっつムカつく顔がある
ななつ失くした顔がある
やっつやたらと顔がある
ここのつここに顔がある
とうでとにかく顔がある
(2024/10/18)
マキシムのおんなたち(断片 コーラス部のメモ)
今日も仲良し様 初めまして様
ご指名本当に ありがとうございます
今日もまたリピ様 初めまして様
ご予約本当に ありがとうございます
お風邪召さないでね 湯冷めしないでね
おかえり本当に 気を付けて下さいね
差し入れありがとね 気持ちよかったよね
今日もたくさんして いっしょにいけたよね
(2024/10/15)
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