⇒ チェルノブイリ後、彼らが住んでいた世界はなくなった。コロナ後の世界もまた元には戻らないだろう。せめて今これからを「私」のこととして考えなければ。「一種の無知なんです、自分の身に危険を感じないということは。私たちはいつも〈われわれ〉といい〈わたし〉とはいわなかった。でもこれは〈私〉よ!〈私〉は死にたくない、〈私〉はこわい。チェルノブイリのあと、私たちは〈私〉を語ることを学びはじめたのです。」
「あなたの前にいるのはご主人でも愛する人でもありません。高濃度に汚染された放射性物体なんですよ。」 / 「顔の色、からだの色は、青色、赤色、灰色がかった褐色。でもこれはみんな私のもの、私の大好きな人。とてもことばではいえません。書けません。私は彼を愛していた。でもどんなに愛しているかまだわかっていなかった。/ 私たちが体験したことや、死については、人々は耳を傾けるのをいやがる。恐ろしいことについては。でも…私があなたにお話したのは愛について。私がどんなに愛していたか、お話ししたんです。」
2018年4月登録。本が好き。紙が好き。古いものが好き。古典や近代文学を課題本にした読書会を主催しております。月に1度都内でゆるーく開催。ご興味のある方ぜひ!https://meisakubookclub.wixsite.com/meisaku-bookclub
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⇒ チェルノブイリ後、彼らが住んでいた世界はなくなった。コロナ後の世界もまた元には戻らないだろう。せめて今これからを「私」のこととして考えなければ。「一種の無知なんです、自分の身に危険を感じないということは。私たちはいつも〈われわれ〉といい〈わたし〉とはいわなかった。でもこれは〈私〉よ!〈私〉は死にたくない、〈私〉はこわい。チェルノブイリのあと、私たちは〈私〉を語ることを学びはじめたのです。」
「あなたの前にいるのはご主人でも愛する人でもありません。高濃度に汚染された放射性物体なんですよ。」 / 「顔の色、からだの色は、青色、赤色、灰色がかった褐色。でもこれはみんな私のもの、私の大好きな人。とてもことばではいえません。書けません。私は彼を愛していた。でもどんなに愛しているかまだわかっていなかった。/ 私たちが体験したことや、死については、人々は耳を傾けるのをいやがる。恐ろしいことについては。でも…私があなたにお話したのは愛について。私がどんなに愛していたか、お話ししたんです。」