ネタバレ名作として良く聞いていたが初めて読んだ。クラスメイトとは違い、働いていたり家族環境も複雑な主人公。親友と呼べた友との距離感の変化に淋しさを感じた後の旅。この物語の風景が暗闇の中に鮮やかな彩りとして、情景が次々と頭に浮かんでくる。絵本を読んでいるみたいで本当に心躍った。物語も悲しく切ない中にも、なにか未知との遭遇に対するワクワク感もたまらない！未完の作と言われ、様々な仮定の説が出ているが、私は鳥捕りの男と燈台守の男は星座の化身だった説がなんとなくしっくりきた。カムパネルラ親子は共に人間的に素晴らしかった。

ネタバレ知能が低かったチャーリーが手術によりIQが高い天才になり、自分と同じ手術をされたアルジャーノンと同じ運命になると自ら実験をし証明をする…それに至るまでは、学べる喜び、今まで知らなかった真実を知る苦悩、知能を得た為に失うもの様々ある。そして、間違いなく変わっていく自分の最後をわかっていながらも、自分が成し遂げた結果をおぼろげながら自負しながら肝心の「自らの死」は意識に残らないまま、向上する自分を夢見ながら自我を終えたのかな？そんな中での最後の一文に胸が締め付けられた。