楽しくて謎解きは明快だけど軽くない。面白かった。

本を開くと改行なく一面びっしりの文字で少し不安になりましたが、読み始めるといつまでもすすれる麺みたいにつるつる読めて、ずるずるとちょっといつもの日常と違う日常に踏み込んでしまいます。いつの間にか夢中になってしまう面白さでした。 「異郷」はいやそこまでじゃないだろうと思う端から自信がなくなってきて、いや、そういうとこもあるかもと思いました。 「継承」はあるある。見ると負ける気がする。 一番好きなのは「卵男」。 一番勉強になって印象的だったのは「小島」。

かわいいまるの思い出話の本なのですがそこは養老孟司、生と死、猫という存在が教えてくれることなどを仏教の死生観などもまじえながら語っています。 まるの写真がたくさんのっています。 間に挟まる秘書さんの目線からのコラムがあるのがとても良いと思いました。

私は哲学の知識がなくて、よくわからないことも多いのですが、それでもこういう本は私に新しい視座や風景を与えてくれます。

心の奥がキュンとなる本です。 私の心の奥にもうさぎがいるみたいです。

楽しくて謎解きは明快だけど軽くない。面白かった。

昔だったら図書館で調べないとわからなかったような事も今ならスマホで調べられる。そうしていかにして文学作品を深く読んでいくかが書かれていました。 作品の世界の見え方は私とは違う解釈もありましたが、そこは文学なので人それぞれという事だと思います。作品の深い読み方が学べました。