息苦しい展開が続く中、最後は綿棒の軽さに救われる。推し活は今やすごい事になっていて、大相撲の力士のアクスタまで売っている。

息苦しい展開が続く中、最後は綿棒の軽さに救われる。推し活は今やすごい事になっていて、大相撲の力士のアクスタまで売っている。

「ガーデン」の主人公が異国の色鮮やかな植物に魅入られたように暮らし対人関係をうまく築けないことに通じるものを感じた。幼少期のアフリカ生活が作者に与えた影響の大きさを思う。

主人公の『意識の流れ』に心地よく乗せられてワクワクしながら読んだ。危うく読み逃すところを今、読めたことに感謝。

読みやすいし面白いし最後は感動する。それなのに読み終えた後のモヤモヤしたこの気持ちは何故？

2013年発表の未来小説という点を踏まえれば、これはかなりの力作だと思う。

一過性全健忘という状態に陥ってある日の7時間ほどの記憶が全くない私にとって意識とか記憶の問題は興味深い。その7時間の間に2人の知人と電話でちんぷんかんな会話をしていたらしいのだが、その時の意識は一体誰のもの？

どんなに仕事が出来て猫の命を頑張って救う事も出来る人であったとしても「一緒にいじわるしませんか」なんて言われたらガッカリするかと思ったら意外と押尾さん人気高くて笑

最後の部分、私はあった方が良いと思う。鮮烈なデビューを果たしたのだから、これから多くの作品を世に問うてもらいたい。

ビクトリア時代の女性作家達の作品はどれも面白くて好き。田舎町で繰り広げられるほのぼのとした人情劇に思わずほろり。

今の天皇家の後継者問題、きっと天から気を揉んでいらっしゃる事だろう。彰子がこんなに長生きだったとは、あっ実資も！

私にとっては何故かとても読みにくい文章で、嫌いではない内容だけに残念に思った。はくちょう座の二重星は天体望遠鏡で見るとオレンジと青が宝石のように美しい。

とにかく凄い。「文体が勝負の書き手だ。書きたいことが先にあって、それが最もぴったりした言葉を呼び寄せる」訳者あとがきより。