お金が一番大事と公言して憚らない「即物的」弁護士の剣持麗子は、大手製薬会社の創業者一族の御曹司だった元彼、森川栄治の「自分を殺した犯人に財産を譲る」という遺言をめぐる騒動に、相続候補者の代理人として、また財産を分与される元カノとして関わることになった。ミステリであると同時に、お金第一だった麗子が、自分の仕事の価値や家族や恋人との関係、他者に何かを与えることの意味に対する認識を変化させていく成長譚でもある。

心臓が悪くて入院しているおじいちゃんは、怒りっぽく口汚いので家族からも看護師さんからも疎まれている。だけど僕はおじいちゃんが大好きだ。おじいちゃんは亡くなったおばあちゃんと二人で暮らしていた離島の家に用事があるというので、 僕とおじいちゃんは家族やお医者さんをだましてこっそり島の家に行く計画を立てる。愛情と思いやりを持ちながらも不器用な人々の摩擦と理解を描いた作品。

両親を亡くした女の子デビーとピアノ調律師のおじいちゃんルーベン・ワインストックのある一日のお話。ストーリーも絵もシンプルで優しくてユーモアがあって温かい気持ちになる。

自分とは極端に異なる意見・信念を持つ人間と会話をして、いかに相手の考えを変えさせるかということの具体的で実践的なマニュアル。書いてあることのほとんどは常識的と言えるようなものである。例を挙げれば「まずラポール（親しさ）を形成する」とか、「互いの共通点を探る」とか、「相手が安心できる状況を保つ」とか、「相手を敵ではなくパートナーと見なす」とか、「相手に勝つことではなく理解することを目標にする」とか、「自分も相手から学ぶ姿勢でもつ」とか、「傾聴する」とか、 （つづく）

お金が一番大事と公言して憚らない「即物的」弁護士の剣持麗子は、大手製薬会社の創業者一族の御曹司だった元彼、森川栄治の「自分を殺した犯人に財産を譲る」という遺言をめぐる騒動に、相続候補者の代理人として、また財産を分与される元カノとして関わることになった。ミステリであると同時に、お金第一だった麗子が、自分の仕事の価値や家族や恋人との関係、他者に何かを与えることの意味に対する認識を変化させていく成長譚でもある。