現地を訪れ、多くの文献を参照して、自説に対する確証を探しにいく。定説との違いは何か、手法として十分なのだろうか、少し強引かもということは横におくとして、突進する熱意と、我が意を得たりという時の満足感や高揚感が伝わってくる。まさにＳＮＳ的である。現地で話してくれた人の生活していた多くの地域が、意味を持つ名だけ残して消え、そのうち名も消えていく現実も知った。土地の名前は文化遺産であると強く考えさせられた。

現地を訪れ、多くの文献を参照して、自説に対する確証を探しにいく。定説との違いは何か、手法として十分なのだろうか、少し強引かもということは横におくとして、突進する熱意と、我が意を得たりという時の満足感や高揚感が伝わってくる。まさにＳＮＳ的である。現地で話してくれた人の生活していた多くの地域が、意味を持つ名だけ残して消え、そのうち名も消えていく現実も知った。土地の名前は文化遺産であると強く考えさせられた。

深海をめぐる、著者とさまざまな人々との出会いと活動の記事は、ジャーナリスティックで、ともに輪の中にいるような臨場感を与える。印象的であったことの１つは、すばらしい海の生物の多様性で、一緒に潜水したように興奮した。もう一つは、海が利権の対象となっていることで、国連の海洋法も利権の調整にすぎないことや、ごみの問題も深刻で、海のすばらしさを知った者は、環境保護活動家のようにエキセントリックにならざるを得ないだろう。日本というキーワードも多く出てる。知らなかったことも多く、海への視点をもっと持つべきと感じた。