批評は創造的行為であり、自分自身を語ることだという視点は斬新だった。自分も本を読んだ端から内容を忘れていくため、読んでいても読んでいない状態に括られる本だらけなので、「現実の」本そのものにあまりこだわらなくてもよいとの論調には少し気が楽になるものがあった。

ソクラテス(プラトン)も夢か現かという胡蝶の夢の様な思索をしていて、それがデカルトの問いにまで繋がっているとは知らなかった。

批評は創造的行為であり、自分自身を語ることだという視点は斬新だった。自分も本を読んだ端から内容を忘れていくため、読んでいても読んでいない状態に括られる本だらけなので、「現実の」本そのものにあまりこだわらなくてもよいとの論調には少し気が楽になるものがあった。

官僚的で平然とした語り口は、言語を麻痺させ、大量虐殺といった叙述をも超然とした立場で受け取らせてしまうという指摘に慄然とした。言語が人間性を剥奪しうる危険性といったものに注意しなければと思った。