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2024年4月の読書メーターまとめ

ヴァーバルキント
読んだ本
18
読んだページ
1337ページ
感想・レビュー
18
ナイス
96ナイス

2024年4月に読んだ本
18

2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ヴァーバルキント
ネタバレAudible。主人公が潜入者という身の上でありながらも、チェロに魅了されていく姿に引き込まれ、彼が最終的にはどういうふうになるのか興味津々で聴き続けた。チェロの講師に正体を知られ、なじられ、急に饒舌になった主人公があっさり何もかも告白するのかと思いきや、自分がデータを消去したことには全く触れないところが良かった。表面は偽りで固めていても、奥深い部分にある真実が、講師をはじめ、周りの人々に伝わっていたエンディングが気持ちいい。また、架空の映画名と曲名が、まるで実在するかのように使われているのがうまい。
が「ナイス!」と言っています。

2024年4月の感想・レビュー一覧
18

ヴァーバルキント
Audible。極端に小さなものと大きなものの、美しい童話のようなファンタジー。
ヴァーバルキント
ネタバレAudibleで聴いた。事実は小説よりも奇なり! こんな不思議なことが実際に起きるとは。二人の記者が必死に真実を求める様子が克明に記されていく。少しずつ真相に近づいていく二人。ようやく行旅死亡人が誰なのかが判明し、記事は完成する。ただ、どんなに長い時間と手間をかけて調べても、いくつかの謎は永遠に謎のままで終わってしまう厳しい現実も存在する。それでも、ある行旅死亡人が名の無い死亡人で終わらずに、物語を持って生きた一人の名のある人物とわかったことは素晴らしいし、この二人の記者さんの尽力に心から拍手を送りたい。
ヴァーバルキント
ネタバレ連句というものに興味はないが、これを機に少しは知っておくのもよいかなと思い、Audibleで聴いた。物語は穏やかに進んでいく。連句の決まり事も少しずつわかりやすく語られるので、主人公と共に学んでいく気分だ。最後まで大きくドラマチックな展開がないのは、きっとシリーズ化が念頭にあったのだろう。主人公が、連句会のご縁から好きなことで人の役に立ち、そこから収入も得られるようになっていくのは、気持ちいいし、人と人とが繫がっていく物語は、安心して読み(聴き)進められる。お茶とお菓子で一休みするような感じの物語だった。
ヴァーバルキント
ネタバレタイトルに魅かれ、Audibleで聴いた。それぞれの主人公たちを通じて、人間の暗くていやらしい面をこれでもかというぐらい見せられた。ああ重たい、救いがない。途中でリタイアしようかと思ったりもしたが、それでも、最後まで聴こうと思えるだけの何かがあった。普通に暮らしている人が何かに憑りつかれて階段を転げ落ちるように異常な行動に走ってしまう姿に恐ろしさを感じるとともに、誰にでも近しいことは起き得るとも感じてしまう。ここに登場する異常な人々が読み進むうちに決して遠い人ではなくなってくる、圧力のようなものがスゴイ。
ヴァーバルキント
ネタバレ宮沢りえ主演でドラマ化された際に見てから、気になっていた作品をAudibleで聴いた。ヒロインは芯が強そうに見えて、実は弱いところもある。彼女の中にある矛盾がそれを示している。日常生活では、砂糖が入りすぎているから、と缶コーヒーは一切飲まないのに、タバコには依存しているところ。彼のことを固く信じているはずが、娘が寮に入った途端、すごく弱気になってくるところ。この弱さゆえにファンタジーがリアルに感じられて良い。よく出来ていたけれど、最後は描きすぎたドラマよりも、想像の余地を残して終わってくれたのは嬉しい。
が「ナイス!」と言っています。
ヴァーバルキント
ネタバレAudible。これを聴いていて、以前暮らしていた場所の付近に葬儀場ができる際に、近隣住民の強い反対運動が起きたのを思い出した。無くてはならない職業なのに、偏見は今でもあると思う。主人公は葬儀会社で立派に仕事をこなし、多くの人に感謝もされている。だが、恋人には辞めてほしいと言われてきた。理由が決して世間体を気にするものではなかったことだけは救いだ。親友との永遠の別れや、恋人とのやむを得ない別れを経験しても、前を向いて生きようとする主人公が良いし、葬儀業界のことがより理解されるのではないかとも思う。
が「ナイス!」と言っています。
ヴァーバルキント
ネタバレAudibleで聴いた。残念だが、前作に存在した、パワフルな魅力はなかった。それでも、フィクションでありながら、戦争下で起きることは、きっとここに書かれているようなものに違いないと思わせるだけの説得力がある。鉄道爆破のあたりから、彼らが一体どうなるのか、だんだん引き込まれていった。予測とは違う人物が亡くなったり、意外な人物が長生きして、物語を伝えた。誰もが戦争のことを考えさせられてしまうこの時代にふさわしい小説の一つだと思う。
が「ナイス!」と言っています。
ヴァーバルキント
ネタバレAudible。主人公が潜入者という身の上でありながらも、チェロに魅了されていく姿に引き込まれ、彼が最終的にはどういうふうになるのか興味津々で聴き続けた。チェロの講師に正体を知られ、なじられ、急に饒舌になった主人公があっさり何もかも告白するのかと思いきや、自分がデータを消去したことには全く触れないところが良かった。表面は偽りで固めていても、奥深い部分にある真実が、講師をはじめ、周りの人々に伝わっていたエンディングが気持ちいい。また、架空の映画名と曲名が、まるで実在するかのように使われているのがうまい。
が「ナイス!」と言っています。
ヴァーバルキント
ネタバレAudibleで聴いた。人間の暗い面がいろいろと描かれていて、なんとも重苦しい感じの短編集だった。それでも、文章が巧いので、途中で諦めずに最後まで聴けた。バイオリンの音がきっかけで即座に恋に落ちる場面は暗い中にパッと花火が上がるように一瞬だけ輝いていた。こういう明るさがもっと欲しかった。癒しを求めている人や、心が弱っている時には向かないが、重たいものが受け入れられる気力のようなものがある時に読む(聴く)には良いと思う。
が「ナイス!」と言っています。
ヴァーバルキント
ネタバレAudibleで聴いた。実に生き生きと描かれる子どもたちもちろん良いのだが、登場人物の中では、最後の「逆ワシントン」に出てくるお母さんが特に好きだ。性格がおもしろいし、行動力がすばらしいし、まるで、江戸時代の長屋に居そうな、人のいいおかみさんみたいだ。本人の意図を超えて、強い影響を与えるのも面白い。そして最後に、罪を犯しはしたが、真面目に生き直している人物にある種の救いが与えられるエンディングが清々しい。
ヴァーバルキント
Audibleで聴いた。思いついたら即実行に移す、成瀬のパワフルさが最大の魅力だ。それに驚くほどカラッとしていて、じめじめしたところが全然ない。ちょっと離れた位置から見ているだけでも、周囲の人々は成瀬の存在感に圧倒されるに違いない。こんな子が現実に居たなら、200歳までと言わず、永遠に突っ走って生きてほしいと思う。若くて青くて力強い、爽やかな青春小説だ。
が「ナイス!」と言っています。
ヴァーバルキント
ネタバレAudibleならではの珍事と言えるが、一話目のナレーターが「けんばい(じゅうたく)」を連発するとか、「かぼそい」を「かほそい」と読み間違えてくれるなど、思わぬところで苦笑。物語としては「エルゴと不倫鮨」に登場する母親がメチャクチャ場違いでありながらも、素晴らしい食通なのがすごく痛快だった。柚木さんの発想はどの話もユニークだが、これが一番おもしろかった。また、すべての物語を通じて、柚木さんが古い文学作品を愛し、それらの著者を尊敬しているのもよく伝わってきた。
ヴァーバルキント
ネタバレAudibleで聴いた。きっかけはショッキングな出来事であっても、好きで得意なことを仕事にできるのは稀有な幸運だと思う。人と人とのつながりから、次々に良いご縁ができて運命の車輪がうまく回っていくのは実に気持ちいい。そこに再びショッキングな出来事が起きるが、それをも母と娘は乗り越えて、ステップアップしていき、今はみんなおだやかに幸せな家族となっている。甘い成功だけではなく、苦い体験もいろいろした、この母と娘が作るケーキなら絶対おいしいはずだ。ちらっと話に出てくる森村桂さんも天国でにっこり微笑んでいるだろう。
ヴァーバルキント
ネタバレAudibleで聴いた。どの話もそれぞれ異なった「おひとりさま」が良かった。一番心に残ったのは、許されない想いを抱き続けている女性の話「永遠語り」だ。お互いに想いを口に出すことはなかったし、ただただ師匠と弟子としての共同生活を続けた叔父と姪。相手はもうこの世にはいないが彼女の想いは今も暖炉に残る炭のようにくすぶっていて消えない。彼女の若い恋人は、それを敏感に感じ取って去っていく。なんともほろ苦くて切ない「おひとりさま」なのが、他の話の世界とは違っていて、深かった。
ヴァーバルキント
ネタバレAudibleで聴いた。人間ではなく、公園にある古びた遊具のカバが人々の心を癒すキッカケになるのはユニークだ。クリーニング屋の店主が言った冗談のような言葉が伝説になったのが面白い。登場する人々は、ごくごく普通の人で、お隣に住んでいても不思議ではないところに読者は親しみを感じるだろう。みな、何かの問題を抱えて、とまどっているが、カバヒコの伝説を知り、素直に信じて、嘘をついていたことを恥じたりして、心の持ち様が変化していくのが良い。塗料がはげてボロボロになったカバヒコがまるでヒーローみたいに見えてくるお話だ。
が「ナイス!」と言っています。
ヴァーバルキント
ネタバレ単行本。日本語のコロケーションは難しい。この本に紹介されている例をどれだけ正しく使えるか、読み終わった今でも、読む前とそれほど変わったとは思えない。決して著者の説明がわかりにくいからではなく、平易な文章で説明してくれている。ある言葉の結び付きが「画竜点睛を欠く」のように元が中国の故事ならば、それ以外の表現を使うのは誤りだとハッキリ言えるが、誤りだと言い切れないケースがあまりに多いのだ。この先どこかで何か気になる表現が出てきたら、その都度、巻末の索引を引いて、該当箇所の説明を読み直すのがいいだろうと思う。
ヴァーバルキント
ネタバレ人生も読書も苦手なものから逃げてばかりではいけないと思ったわけではないが、絶対読まないタイプの本を手に取った。ある作家さんが紹介していなければ知らなかった作品だ。まず冒頭の登場人物紹介ページに面くらった。なんじゃこりゃ! 老女ばかりの名前がずらり。ああ、コレ、読み切れるだろうか? そんな不安を抱きながら、読み始めると、意外にも読めるが、楽しい内容ではない。熊との壮絶な戦いでは、血と肉が乱れ飛ぶ。それでも続きが気になる。着実に読み進み、ついに最終ページに。ええーここで終わり! あとは想像するしかないのー?
が「ナイス!」と言っています。
ヴァーバルキント
ネタバレ(いただいたポイントで購入した電子書籍で、この作品を読んだ。)ここに登場する人々は、誰かが誰かと直接、あるいは間接的につながっていて、良い意味でとても小さな社会で生きているし、お互いにいい影響を与え合う。一見とっつきにくい司書さんをはじめ、みんなが心やさしい。司書さんが紹介してくれた意外な本が触媒となって、思わぬ化学反応が生じ、新たな生きがいが見つかる魔法のような世界が青山さんらしくて微笑ましい。青山さんの作品はいつも安心して読める心のオアシスだ。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2022/11/26(544日経過)
記録初日
2022/06/07(716日経過)
読んだ本
281冊(1日平均0.39冊)
読んだページ
56197ページ(1日平均78ページ)
感想・レビュー
281件(投稿率100.0%)
本棚
19棚
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