ネタバレ普段小説を読まない私にもすらすらと読めて、取っ掛かりとしてはとてもよかった。成瀬の興味があることに対する行動力が素晴らしい。そのおかげで楽しそうな学生生活を送っていて、自分も受動的じゃなくてこんな能動的な学生生活を送ってみたかったと感慨深くなった。周りを気にしないゴーイングマイウェイさ、誰とでも臆することなく関われる姿も好感が持てる。ぜひ今を生きる学生さんに読んでもらいたい小説。本屋大賞に選ばれたのも納得です。ローカルネタがわかったらさらに楽しめたんだろうなと思う。青春小説は初めて読んだけど楽しかった。

ネタバレミステリーものは頭を使うので面白い。犯人の目星はついていたけど悪意を逆手に取ったトリックまでは何度も図面を見てもわからなかったのでなるほど！と思った。終盤にかけて次々と謎が解けていくのでスッキリ。それにしても高校生の頃からの付き合いの仲がいい男女が相手を陥れたり傷つけたりして崩壊していく様は見ていて切ない。やはり人間自分が一番大事ということなのかもしれない。生きているメンバーも卒業という節目でバラバラになってしまった。青春をともにする友情とは案外脆く儚い、一時の夢のような時間なのかもしれず。なんとも苦い。

ネタバレタイトルの「秘密」の意味を思い知らされるラスト。愛し合っていた夫婦が少しずつ破綻していくのを丁寧に書き上げている印象。性の相手としては見れない時点で、愛があったとしてもこの二人はどう足掻いても以前の夫婦の姿には戻れなかったのだろう。直子が藻奈美を演じて生きることを決意したことで、ぎくしゃくした夫婦が元通りに話せることになったわけだから、きっとそれが正解だったに違いない。しかしラストの事実を知った平介の気持ちを考えるとなんともいえない。知らない方がいい秘密というのは存在する。結末に賛否両論はありそうだ。

ネタバレこの世に事件がある分だけ加害者家族も確かに存在する。自分の周りにいたことはないけれど、我々も主人公の周りの人物たちのように、あからさまな嫌がらせはしないまでも、壁を作ってしまうことはないのだろうか？と問いかけられているようだった。それと同時に、差別はなくならないと言い切っている内容にも唸らざるを得なかった。だから犯罪を犯してはいけないと私たちは肝に銘じておかないといけないのだ。それでも読んでいて主人公に次々と襲いかかる境遇にはやるせなさを感じた。主人公が年月を重ねるにつれ変わっていくところも心苦しい。

ネタバレ普段小説を読まない私にもすらすらと読めて、取っ掛かりとしてはとてもよかった。成瀬の興味があることに対する行動力が素晴らしい。そのおかげで楽しそうな学生生活を送っていて、自分も受動的じゃなくてこんな能動的な学生生活を送ってみたかったと感慨深くなった。周りを気にしないゴーイングマイウェイさ、誰とでも臆することなく関われる姿も好感が持てる。ぜひ今を生きる学生さんに読んでもらいたい小説。本屋大賞に選ばれたのも納得です。ローカルネタがわかったらさらに楽しめたんだろうなと思う。青春小説は初めて読んだけど楽しかった。