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2024年10月の読書メーターまとめ

まんぼう
読んだ本
10
読んだページ
3677ページ
感想・レビュー
10
ナイス
90ナイス

2024年10月に読んだ本
10

2024年10月のお気に入られ登録
1

  • いのうえかずね

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

まんぼう
漂流記ではあるけれども、サバイバルというより人間模様と主人公の成長物語が中心。航海という危険な仕事をやり遂げるために船乗りたちに受け継がれてきた様々な習慣や精神の置き方などが興味深い。中でも神頼みや神籤の本来の意味と役目にはなるほどと。また、船の構造や航海の技術の描写などもとても丁寧に描かれていて面白かった。水夫たちをまとめ上げる船頭の志郎兵衛のリーダーシップは理想的上司。
が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
10

まんぼう
アフリカ文化をだいぶ誤解していた。アフリカ全てをいっしょくたにプリミティブな雰囲気のものと思いがちだったのだが、本書でそのイメージが間違いだったと知った。命を懸けてでも文化と学問を護ろうとするマリ、トンブクトゥの人々の勇気はどこから出て来たのか。代々受け継がれてきた古文書に記された言葉たちからだ。そして、対するイスラム原理主義の浅薄さが際立つ。主義ではなく屁理屈。支配と嗜虐の為の屁理屈だ。“屁理屈”が力を得てしまったがために失われたものが、世界中にも歴史のあちこちにもあるのだろうと思うと心がひんやりする。
まんぼう
漂流記ではあるけれども、サバイバルというより人間模様と主人公の成長物語が中心。航海という危険な仕事をやり遂げるために船乗りたちに受け継がれてきた様々な習慣や精神の置き方などが興味深い。中でも神頼みや神籤の本来の意味と役目にはなるほどと。また、船の構造や航海の技術の描写などもとても丁寧に描かれていて面白かった。水夫たちをまとめ上げる船頭の志郎兵衛のリーダーシップは理想的上司。
が「ナイス!」と言っています。
まんぼう
鋭い観察眼と動物たちへの溢れる愛情と根気の動物記。行動が生理的な発露なのか、意識的また目的的な発露なのかの違いや割合の差はあるものの、動物の行動と人間の行動は基は同じ。しかし人間基準で動物の行動を測りすぎると失敗する。また、相手の微妙な“気分”を動物が感じ取る力のすごさは、動物を飼ったことがある人ならあるある!と頷く部分だと思う。ガンやコクマルガラスと触れ合ってみたい。巣穴にお入り!って言われたい。引っかかる箇所は時代と国が違うということを念頭に。
まんぼう
2024/10/27 10:02

■メモ■『攻撃―悪の自然誌』『動物の賢さがわかるほど人間は賢いのか』『動物たちは何をしゃべっているのか?』

が「ナイス!」と言っています。
まんぼう
蜂の帰巣本能についての観察実験と考察。フェロモンや超音波がまだ発見されていない時代、自身が観察したものだけでここまで肉薄できるのか。やっぱりファーブル先生はすごいなと改めて。様々な虫の能力のあまりの精巧さに、本当に自然選択だけで全ての説明がつくのか…?と私も感じてしまった。とにかく虫の話で終始した1巻とは違い、”お高い”博学者に対する呪詛、もとい反論が多めではあるものの、一方で研究者としての真摯な姿勢をお互いに尊重し高め合うダーウィンとの関係はなかなか熱い。
まんぼう
オーガニック食材が好きで紫外線とタバコが嫌い!そんな意識高い系女子みたいな粘菌の行動を、実験と数学的なアプローチから読み解く本書。知性とは問題解決能力である。粘菌、いわゆる単細胞生物から連綿と受け継いできた反応が複雑化して組みあがり、知性や意識として進化してきた。ヒトを含む多細胞生物も繁殖の際にはいったん単細胞生物に回帰する。朽ち木をひっくり返した際に目が合った(?)粘菌たちが、じつは何か反応していたのかと思うととても愛おしく感じる。
まんぼう
2024/10/20 17:09

■メモ■『動物の賢さがわかるほど人間は賢いのか』『タコの心身問題――頭足類から考える意識の起源』『意識はいつ生まれるのか――脳の謎に挑む統合情報理論』

まんぼう
どれも濃密な物語だった!物理法則、時間概念、言語、知覚など、現時点で人類が理解しているあらゆる宇宙の諸原則は、あくまで今現在の地球人の理解の仕方でしかないのだ。というようなことを全体を通して感じられた。二作目の『息吹』でも感じたことだが、こう、妙な清潔感というか、漂白されたようなというか。薄明の空気感が漂う作者だなと思う。『理解』『あなたの~』『地獄とは~』が好み。
が「ナイス!」と言っています。
まんぼう
会話文と非常に精密な図表付きで分かりやすい!いままでいまいちイメージがつかめてなかった部分がとてもクリアになった。しかし知れば知るほど生物は不思議だ。頼んだわけでも見返りがあるわけでもないのに、自分の中でこんな複雑な仕組みが見えないレベルのサイズの中で動いてるということを具体的にイメージすると、なんかもう、凄すぎて精神が宇宙に飛んでいく…。
まんぼう
2024/10/18 09:02

■メモ■『大人のための生物学の教科書 最新の知識を本質的に理解する』『細胞‐生命と医療の本質を探る‐』『寄生虫博士のおさらい生物学』

まんぼう
どれも非常に面白かった。過去、未来、AI、if、言語、信仰などなど様々なモチーフで「人間とは?」を模索する短編集だと感じた。SFというと未来への警鐘やディストピアなど陰鬱な世界観のイメージが強いが、この本はそれら負のイメージを次の段階に進ませたSF作品だった。「先端テクノロジーにあっても人の核は心だ」という作者のメッセージで包まれ満たされる読後感。毒気を抜いた安部公房と言う感じ。『息吹』『大いなる沈黙』が好み。
が「ナイス!」と言っています。
まんぼう
情報の価値がどんどん上がっているのに、信頼性は下がるという訳の分からない現象が加速しているよな。このまま進んで自分の目で生で見たものしか信じられない世の中になっていくのかな。
が「ナイス!」と言っています。
まんぼう
人を殺すことになるかもしれない立場の人間(軍人、兵士、警察官等)にむけ、いざそのような事態におかれた場合に自分を守るため秩序を守るためにするべきことについて書かれた本ではあるが、いわゆるPTSDを発症するような高ストレスの出来事や、日常的に大きなストレスにさらされている人にも役立つ生き残りと防衛の本だと感じた。危機的状況で起こる生理的、精神的な反応は知識が無いとパニックを引き起こすものになるが、それは人間として生き物として正常な反応であると知るだけでどれだけ安堵感と心の準備ができるだろうかと感じた。
まんぼう
2024/10/01 18:06

悪即斬!マッチョでタフ、正義の国アメリカ!と言うのは建国以来から続くアメリカの精神だと思っていたのだが、9.11までは今の日本と同じく武力行使を行う機関(軍、警察)に対する感覚は、忌避感のほうが国民感情としては強かったというのはちょっと驚いた。戦争や武力による制圧の是非はともかくとして、自分の身に危機が迫ることを現実として受けとめるというのはこういう事なのだろうと思う。

まんぼう
2024/10/01 18:08

■メモ■『帰還兵はなぜ自殺するのか』『戦争における「人殺し」の心理学』

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2023/07/04(513日経過)
記録初日
2023/07/04(513日経過)
読んだ本
196冊(1日平均0.38冊)
読んだページ
69160ページ(1日平均134ページ)
感想・レビュー
192件(投稿率98.0%)
本棚
11棚
自己紹介

フグ目マンボウ科マンボウ属
けっこう速く泳ぐ

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