いやーおもろかったです。確かに譲治バカだなぁとは思うが、恋だけじゃなく何かに夢中になってる時って端から見りゃ皆大なり小なり「痴人」なんですよね。この「痴人」になってる時が楽しく幸福なんです。人類皆痴人たれ、大谷崎は僕らにそう語りかけているのではないでしょうか。 　最終盤にナオミが譲治に腋処理の命令をした箇所で「え！？マジで！？」と思わず声が。私の「愚」が照り輝いていました。。

序盤の戯れの箇所は俺も「いやいや福子猫猫。ただの猫やないか。」思ってた。が！中盤辺りから一匹の雌猫が一人の女になっていくのよ。怖い！谷崎マジック！大文豪！女にみえてくるとそら女達憎らしくなるわなぁと思っちゃった。そして、読み終わるときっとリリーが視えてくる。怖い！谷崎マジック！愛猫家！

大筋は離婚するのにうだうだしてる夫婦の話なんですが、その中で浄瑠璃や後に発表される陰影礼賛の要素が散りばめられてる作品です。途中淡路島に浄瑠璃見物に行くシーンがお気に入り。 、、、最後の暗闇からぬっと出てくる女形の人形にクソビビらされました。谷崎さん、僕は変態は大好物なんですがホラーはダメなんで予め言っといて下さい。。

綿貫に感化された終盤の光子さん恐ろしい。。 一人の時にやってみて欲しいんですが、卍は朗読するとおもろいです。絶対にイントネーション間違ってるんやろなぁ思いながら朗読するとたまらんw ちなみにつべに谷崎のインタビュー動画(音声のみ)あるんですが、好きな自分の作品を聞かれて一つに卍を挙げてました。

いやーおもろかったです。確かに譲治バカだなぁとは思うが、恋だけじゃなく何かに夢中になってる時って端から見りゃ皆大なり小なり「痴人」なんですよね。この「痴人」になってる時が楽しく幸福なんです。人類皆痴人たれ、大谷崎は僕らにそう語りかけているのではないでしょうか。 　最終盤にナオミが譲治に腋処理の命令をした箇所で「え！？マジで！？」と思わず声が。私の「愚」が照り輝いていました。。