ナイナイANNの作家の小西さんがまさかマジで作家になるとは。 本作は、古典ミステリーのオマージュをふんだんに盛り込んだ、本格とは'言い難い'ミステリー小説ですが、めっちゃくちゃに面白い。 推理がちょっとご都合主義的ではあるものの、そんなの気にならないくらいの筆致が心地よく、殺人も起きるのに全体に流れる空気はちょっと切なくて優しいのは流石でした。 改題の「名探偵のままでいて」に込められた願いも、原題の「物語は紫煙の彼方に」もとてもオシャレ。敢えて古臭さを感じさせる決めゼリフが推理物然として良かったです。

事故物件探訪記3作目。前作よりも事故物件に寄った（戻ってきた）感じがあって、中盤読み難いところもあったがよかったです。 なんだかタニシにも怖いという想いがよみがえってきたのかなと思いました。

ナイナイANNの作家の小西さんがまさかマジで作家になるとは。 本作は、古典ミステリーのオマージュをふんだんに盛り込んだ、本格とは'言い難い'ミステリー小説ですが、めっちゃくちゃに面白い。 推理がちょっとご都合主義的ではあるものの、そんなの気にならないくらいの筆致が心地よく、殺人も起きるのに全体に流れる空気はちょっと切なくて優しいのは流石でした。 改題の「名探偵のままでいて」に込められた願いも、原題の「物語は紫煙の彼方に」もとてもオシャレ。敢えて古臭さを感じさせる決めゼリフが推理物然として良かったです。

これこそ正に恐怖小説。 ほぼ独白のみの構成で、説教臭く、説名台詞が続く点をマイナスとしても、非常に面白く、とても読みやすく、250ページ近くあるのにあっという間に読んでしまった。 もちろん現実にあってたまるか！というストーリーではあるけれども、なんと言うか、現実よりも、ほんの少しだけ自分に素直で賢い人達が登場し、物語が展開するだけの話なので、どこにでもあるようなありふれたお話にも感じてしまう。 なのに激烈に面白い。 そんな一冊でした。 読んで損なし。ブラックですが。

怪談短編集。ショートショートのような極々短い話や、報告書が6枚(6P)というトリッキーなお話まで様々。どの話もじーんわりじわじわ怖くて恐くて楽しい。分かりやすさと想像の余地のバランスが絶妙で良い感じに後味の悪さが残る名作集でした！ でも個人的には前半の数話はイマイチ。 オチが読めたり、弱かったり、奇天烈過ぎたり。 しかし中盤「さきのばし」から一気に面白さが加速。冷や汗かく様なドロドロとしたいやーな話の連射。 流石の澤村伊智先生！