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2024年11月の読書メーターまとめ

sakwai
読んだ本
10
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3345ページ
感想・レビュー
10
ナイス
77ナイス

2024年11月に読んだ本
10

2024年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

sakwai
前作からどうも息子の絡む話が弱い気がするな。それはともかく目的のため原理原則に忠実であろうとしているだけの竜崎のスーパーヒーローぶりがこんなに際立つというのは、周囲の人間たちがいかに問題の本質とは別の所で一喜一憂しているということか。竜崎を失って右往左往する大森署の面々やメンツにこだわるキャリアたちや美貌の新署長に執心する管理官等々、幼稚な人物が多すぎて警察はホントに大丈夫かと心配にもなる。中学生みたいな喋り方の佐藤本部長が筒井さんの小説の登場人物のようで面白い。本部長にまでなるには大変だっただろうw
が「ナイス!」と言っています。

2024年11月の感想・レビュー一覧
10

sakwai
さて井上ひさしが興奮したという小学館の日本国語大辞典がandroidでもアプリ化されどうしたものかと思案していたのだが、本書でも著者のお気に入りと紹介されていたのでエイヤッと購入してしまった。無論精選版だが8000円をセール特価5600円。このシリーズを読んでいると絶対に良い辞書が必要になることでもあるし老後の愉しみも兼ねて。本書には戦後略字と正字の対照表もついているのでますます文庫として手元に置きたくなる。文春は当てにならないのでちくまに何とかしてほしい。正字・旧假名遣ひの「宋江實錄」、面白いが難しい。
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sakwai
チャップリンやバスター・キートン語らせたらそりゃ淀川さんの右に出る者はいないのは当然だが、本書ではフェリーニやビリー・ワイルダー、キャサリン・ヘプバーンといった映画好きなら涎の出そうな面々が深堀りされる。実はビリー・ワイルダー未見の映画をわざと少し残してるんだよなぁ。全部見てしまったら人生つまらなくなると思ってw。日本映画にも言及しているが、溝口や黒澤が好きなことは重々承知していたが意外に小津も褒めている。もっと意外だったのは「砂の器」を傑作と絶賛していること。こういう映画はあまり好きじゃなさそうだけど。
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sakwai
電子本で読んでいたがあまりのボリュームに読み終わる気がしなくなったので、改めて文庫本を購入し寝る前にちびちびと読み進めてようやく読了。このシリーズの村上さんの労力たるや他の誰に真似ができるだろうと思わせるほど大変なものだと思うのだが、朝日の三冊は電子化どころか文庫にもなっていないようで事情は知らないがもったいないことである。乱暴な言い方をすれば、ここにメールを送ってくる読者には世の中にある種の生きにくさを感じている人が多い印象で、そうでなければ読書なんてそもそも趣味にしないということかもな。やれやれ。
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sakwai
図書館本。文春もちくまも文庫化しないならせめてどこかで電子化してくれないかなぁ。いつでも読めるように手元にあると安心なのだが。タイトルは「お言葉ですが・・・」だが、2000年前後に著者がいろんな媒体に書いた文章を集めたもの。「しにか」に書かれたディープな中国ものは正直やや難渋するが、他はいつもの高島節で大変面白く読める。毎度のことながら、自分もきっと知らず知らずのうちに著者の言うところの醜い日本語を使っているのだろうと考えると怖くなる。最後の二篇、特に「上海お春と鴎外の母」がゴシップめいていて面白い。
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sakwai
月曜20時からの「ラジオ名画劇場」を聴いていたのは一体いくつの頃だったか。映画そのものをそれほど見ていない中学生ぐらいの頃だったと思うが、淀川さんの名調子は全く知らない映画の話でも充分楽しかった(ように記憶している)。映画館に足を運ぶことすら滅多にないイベントだから軽食持って行って、朝から夕方まで何度も繰り返し観たものだった。地方は2本立てが多かったから、それぞれ2回ずつ観ていた気がする。今思えばお金はないけど時間はたっぷりあった幸せな時代だった。それにしても淀川さんほど無条件に愛せる人っていないよな。
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sakwai
前作からどうも息子の絡む話が弱い気がするな。それはともかく目的のため原理原則に忠実であろうとしているだけの竜崎のスーパーヒーローぶりがこんなに際立つというのは、周囲の人間たちがいかに問題の本質とは別の所で一喜一憂しているということか。竜崎を失って右往左往する大森署の面々やメンツにこだわるキャリアたちや美貌の新署長に執心する管理官等々、幼稚な人物が多すぎて警察はホントに大丈夫かと心配にもなる。中学生みたいな喋り方の佐藤本部長が筒井さんの小説の登場人物のようで面白い。本部長にまでなるには大変だっただろうw
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sakwai
ネタバレシリーズも9作目ともなると新鮮味が薄れて来るのは致し方ないが、あまりにも直球な竜崎の天然ぶりが何だかコメディチックに思えてきた。物語の冒頭、不穏なムードで着任した同期の秀才も竜崎を窮地に追い込むかと思いきや、後半まで出番はないし腰砕けな印象。本部長も米基地司令官も外務官僚もステレオタイプな国会議員もみな、竜崎の障害になるどころか彼のシンパになるのを喜んでいるようですらある。シリーズ当初の竜崎が原理原則で苦境を切り開く爽快さがあまり感じられない。リーダビリティは抜群だが読み易ければいいというものでもない。
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sakwai
収録されたエッセイの書かれた時期に幅があるので読んでてやや違和感があるが、新しいものほど文章が洗練されていて、何と言うかディスプレイに並ぶ活字の列を目で追うだけでその並び方の美しさに感動する。完璧な宝石のように無駄のない、日本語のある種の理想形ではないかという気がするほどである。まああまり言葉も知らず読解力も貧しい人間の個人的な感想ではあるが。客の手を両手で挟むようにしておつりを渡す店員のエピソード。決して荒唐無稽ではないがそこまで考える人もなかなかいないだろうと思わせる意外性の度合いが非常に心地良い。
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sakwai
その手間を考えれば復刊本が高価になるのは致し方ないとは言え、オリジナルから離れて既刊本「坂本図書」に造本を寄せたせいで更に高価になってるような気もするがどうか。オリジナルは持ってたような読んでないような。対談でも書簡やメールでもなく電話でうだうだと話した内容をそのまま活字化した本で、そこに生々しい本音が覗けるようでもあり一体何を読まされてるんだとも思ったり。当時は最先端の二人だからこそ可能な商品だと考えれば、つまりテクノロジーが人間の身の丈にちょうど合ってた時代だったんだよなぁと個人的には感慨深い。
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sakwai
富次郎が聞いた物語をどういう絵にしようかとあれこれ思案するおかげで読者も振り返りができるところが大変よく出来た装置だと前巻を読んで思ったのだが、富次郎には富次郎なりの屈託があったんだなぁ。絵師になり損ねた自分に対するコンプレックスとそれでも描いてみたいという衝動との間で懊悩する姿は次巻以降の新たな展開を予感させるが、後継者は見当たらないのでその屈託を乗り越えて物語を絵に留めることに別の意義を見出すようになるのか。人の健気さに目頭を熱くさせられながら厳しい身分の隔てによる乾いた関係が胸を刺すような話が多い。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2009/05/04(5720日経過)
記録初日
2010/01/15(5464日経過)
読んだ本
1159冊(1日平均0.21冊)
読んだページ
322999ページ(1日平均59ページ)
感想・レビュー
817件(投稿率70.5%)
本棚
11棚
性別
血液型
O型
職業
その他
現住所
埼玉県
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