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2026年2月の読書メーターまとめ

kintel
読んだ本
9
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1904ページ
感想・レビュー
9
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2026年2月に読んだ本
9

2026年2月にナイスが最も多かった感想・レビュー

kintel
6篇の物語から成る短編小説集で、ミステリー、青春、親子愛、友情などそれぞれの作品にエッジが効いている。どれひとつとして同じような読後感がない。全く異なる個性を放っているのが特徴。恐ろしい…!と思った次の話では感動で胸が熱くなり、そしてまた救いのないお話に絶望を突きつけられたり…。読者の感情なんてお構いなしに翻弄し続ける一冊。何も特別でない人たちの、特別なお話。この広い世界にはたくさんの人がいて、そこにはそれぞれの小さな世界があるんだと教えてくれる。
が「ナイス!」と言っています。

2026年2月の感想・レビュー一覧
9

kintel
こんなに「クソ」を連発する小説はアメリカ文学くらい。古道具屋の話なのにハードボイルドで、馳星周のマフィア小説でも読んでいるような感覚になる。 主人公は自分に正直過ぎてあまりに不器用だけれど、明確な信念をもっている。わかりやすくてブレないキャラクターは今の時代にピッタリ。もっと大きなトラブルに巻き込まれるドタバタ劇のエンタメ作品にもできたであろうに、あえてどこまでも主人公の生き様を描くあたりに作者の哲学が見てとれる。この無骨さが良い。
が「ナイス!」と言っています。
kintel
女の身体に馴染めない主人公が思春期特有のこじらせを発動させて自爆するお話。であると同時に、人を分かりやすく分類しがちな現代へのテーゼが描かれた作品。どこの分類にもピタリとは当てはまらない主人公の、社会での居場所の無さや閉塞感がよく伝わる。誰とも分かり合えなさを表現するツールとしての性自認は分かりやすい一方で、食傷気味でもある。「かけがえのない他人」という物語の核にもなりそうなテーマが置き去りになっているのも気になる。それでも、高校生の未熟で不安定な感情が丁寧に描かれている。次回作が楽しみ。
が「ナイス!」と言っています。
kintel
最後にどうまとまるのかとワクワクしながら読んだけれど、何も総括されずに終わった。どこにいてもいいんだよ、好きな場所で好きにやればいいんだよというメッセージは分かるけれども、現実はもっと切実で困難がある。見えざるものたちによる祝福はありがたいけれど、それがどう現実に接続するのかを深掘りしてほしかった。また、必要以上に多くの人物が登場するので、中心となる3名程度に絞って彼ら彼女たちの内面と変化を描いたほうが良かったのでは。そういう小説としての強さみたいなものが今の時代には必要ではないかと思う。
が「ナイス!」と言っています。
kintel
ネタバレ三人称で書かれているのに描かれるのは登場人物の外見や行動のみで、その内面は会話から推察するしかないという新しい試みがなされている芥川賞候補作。それにより読み手は主人公の不安定な幼い精神性を追体験できて新鮮。ラストがありがちで、もうひとつ別の場所へ連れていってほしかった。 併録されている「アキちゃん」の方が好き!意図的に語り落としている叙述的な仕掛けは、ただの驚きを与えるだけでなく性の不一致を、これもまた読み手に体感させる、小説的企みに満ちた作品。この作家、まったく油断できない…!要注目の新人作家。
が「ナイス!」と言っています。
kintel
安楽死制度によって自らの死を選択できる未来が舞台で、胎内の胎児に生まれたいかの意志確認をする「合意出生制度」も法律化された世界。親が子を持ちたいという一方的なエゴで出産することの是非を問う作品。テーマは素晴らしいけれど、どうしても胎児が出産意志を表明するあり得なさに没入できなかった。仮に出来たとして、何十年も生きていれば人生の幸も不幸も時々によって変わることを知っているので、それで堕胎が半ば強制されるのは間違った人類の世界線にしか見えない。ただ、手放しで出産を祝福することへの疑問をなげかける価値ある一冊。
が「ナイス!」と言っています。
kintel
永きにわたって女性ばかりに背負わされてきた妊娠の苦悩を描いた作品。橘の木によって一家が絡め取られていく様にそこはかとない恐ろしさが漂う見事な筆致!ただ、よく考えれば橘の木に子宝を授ける力がある根拠はまるでないし、主人公にそれを媒介する力もない。その設定に乗っかり続けた一家みずからが招いた結果であるようにも思える。また、男性の描かれ方がやや露悪的。とはいえ、妊娠願望やその呪縛など女性に課せられてきた苦しみは丹念に描かれていて、痛みが伝わってくる。何よりも文章のリズムが良い。読ませる力がある作品!
が「ナイス!」と言っています。
kintel
選択を択と言い続ける主人公に、スト6、メンクリなどの固有名詞が説明なく展開される、ある意味で読者を突き放した作品。もちろん、知らなくてもなんとなく文脈でわかるので大丈夫。主人公が自己認識の解像度が高く、最低な自分に自己憐憫に浸るでも他責思考になるでもない。ただ、やや冷め過ぎている感があり、その自己改革がラストでなされたのかは謎。粉瘤は何かのメタファーにも思えるけれども、ただの腫れ物としか機能していないのが残念。それでも文章にリズムがあり読みやすい。笑いの感性次第で合う合わないは分かれそう。面白かった。
が「ナイス!」と言っています。
kintel
久しぶりの乙一体験となった本作は作家30周年記念の短編集。幽霊がでてくるお話が多いですが、ホラーというほど怖くはありません。むしろ、死者と生者の交流をベースに、そのせつなさを描いていたのが印象的でした。このなかの「家政婦」という一編が好きです。 霊道となり日常的に幽霊が現れる古いお屋敷で、家政婦として働く主人公がおもしろく、クスリと笑える要素もありながらホラーとミステリが融合されているみごとなお話でした。いろんなバランスが絶妙だとおもいます。何より読みやすさが乙一さんの特徴!
が「ナイス!」と言っています。
kintel
6篇の物語から成る短編小説集で、ミステリー、青春、親子愛、友情などそれぞれの作品にエッジが効いている。どれひとつとして同じような読後感がない。全く異なる個性を放っているのが特徴。恐ろしい…!と思った次の話では感動で胸が熱くなり、そしてまた救いのないお話に絶望を突きつけられたり…。読者の感情なんてお構いなしに翻弄し続ける一冊。何も特別でない人たちの、特別なお話。この広い世界にはたくさんの人がいて、そこにはそれぞれの小さな世界があるんだと教えてくれる。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/05/03(5076日経過)
記録初日
2012/05/02(5077日経過)
読んだ本
215冊(1日平均0.04冊)
読んだページ
60072ページ(1日平均11ページ)
感想・レビュー
195件(投稿率90.7%)
本棚
0棚
性別
現住所
大阪府
自己紹介

今度こそ読書メーターに記録をつけると何度目かの誓いを立てました。読んだそばから忘れてしまう哀しみよ、さようなら。

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