ネタバレなんと過酷な人生を背負わせることか。でもきっとこんな一族も本当にいただろうし、まだいるんじゃないだろうか。代を重ねても虐げられ続ける女性たち。ジェンダーギャップと貧困故に。 解説で今は男女不平等は今は解消されつつある、と繰り返し出てくるが、本当だろうか。諸先輩方の努力と闘争のおかげでマシにはなったとは思うが、周りを見渡せば実情が伴わないものが多々みられ道半ばと思わずにはいられない。 しかし罪の声と言い、えげつない程の現実味を纏わせながら、塩田さんの小説はいつも美しい。断罪が目的には見えないからだろうか。

ネタバレなんと過酷な人生を背負わせることか。でもきっとこんな一族も本当にいただろうし、まだいるんじゃないだろうか。代を重ねても虐げられ続ける女性たち。ジェンダーギャップと貧困故に。 解説で今は男女不平等は今は解消されつつある、と繰り返し出てくるが、本当だろうか。諸先輩方の努力と闘争のおかげでマシにはなったとは思うが、周りを見渡せば実情が伴わないものが多々みられ道半ばと思わずにはいられない。 しかし罪の声と言い、えげつない程の現実味を纏わせながら、塩田さんの小説はいつも美しい。断罪が目的には見えないからだろうか。

ネタバレ本当に引き込むのが上手い。血縁関係がないのに何度も似ていると言われる女性の影を追ってクリスチャン学園に入職した主人公。その時点で十分先が気になるのに、母の呪縛からも逃れられず、アセクシャル、アロマンティックというマイノリティを負い目に感じることで相手の理想を叶えようとしてしまう歪みからの成長とくれば読む手が止まらない。もう1人虐待連鎖の被害者で犯罪被害者家族の女子高生も立ち直っていくのも救われる。最後はなんで名乗ったんだろうか。