ネタバレ名探偵のはらわたの続編かと思っていたけど、別キャラクターのスピンオフみたいなことでいいのかな。終盤で披露される推理が、次々とひっくり返っていくのがすごい。カルト宗教集団だからこその特殊設定。自分の肉体の異常を感じなくなっているという状況のなかで、丁寧に張り巡らされた伏線が回収されていくのが凄く面白い。奇跡がある場合と、存在しない場合で二つの推理が成立してしまう構成も凄まじい。それが教祖に大きなダメージを与えるところも隙がない。そしてタイトル回収の良さよ。

ネタバレ壮大な物語だからきっとゆっくり進むのだろうなあと思っていたら、猛スピードで走っていった。なんとか逃亡先で居場所を確保しようとすれば、そこには敵と縁深い人物がいる。裏切りによってピンチになれば、裏切った味方が味方に戻って、敵が味方にもなる。目まぐるしく展開が変化して飽きることがない。シリアスだけじゃなく、ラブコメ的なものもあってクスリと笑えるのがいい。そしてジャンジャックの隠された真実。その身に流れる血の宿命は、世界を闘争に導くのか。

ネタバレ2021年なのに、どうも1990年代のような雰囲気の世界の少女。インターネットがまだはじまったばかりなのに、月と火星に人類が常駐している。もう一人の主人公である青年は、現代と同じ世界で生きている。二人が共通する思い出は、幼い頃に空を飛んでいた飛行船、グラーフ・ツェッペリン号。少女の世界では墜落している。自分はうろ覚えだったので、実際は墜落していないのかどうかわかっていなかった。ジュヴナイル/青春SF。寂しいのに心が軽くなる読後感。

ネタバレ名探偵のはらわたの続編かと思っていたけど、別キャラクターのスピンオフみたいなことでいいのかな。終盤で披露される推理が、次々とひっくり返っていくのがすごい。カルト宗教集団だからこその特殊設定。自分の肉体の異常を感じなくなっているという状況のなかで、丁寧に張り巡らされた伏線が回収されていくのが凄く面白い。奇跡がある場合と、存在しない場合で二つの推理が成立してしまう構成も凄まじい。それが教祖に大きなダメージを与えるところも隙がない。そしてタイトル回収の良さよ。