
3巻に収録されている「狂い犬」について、「100分de名著 果てしなき石ノ森章太郎」で夏目房之介さんがこの番組で得た気づきとして、このように語っていました。「狂い犬」には、ちゃんちゃんこを羽織っただけの無表情な少年がでてきます。 「エッちゃんの表情のなさ、内面のなさが、世界に対する距離感の均しさの表れだということに気付きました。その気付きを得たうえで再び点目の少年を見たときに、石ノ森の立ち位置、物事に対する観点や視点が、明確になったような気がして興奮を覚えました。 」
私はそこまで感じるほど読み込んではいませんが、佐武と市捕り物控えにみる歴史観を見ていると、石ノ森章太郎氏の立ち位置はバランスがとれているのではないかと思いました。
ナショナリズムの高まりと識字率の向上、印刷技術の向上から、このような作品群が生まれたのかもしれないと想像しています。 エドモン・ド・ゴンクールの「ファ・ゴア・ニの幽霊」は異国日本の風俗が描かれています。プロシア出身の外交官ルドルフ・リンダウがフランスで1864年に出版した「スイス領事の見た幕末の日本」の横浜の記事にオランダ領事館のある地区、「弁天」にあった外国人向けの遊郭「岩亀楼」(ヤンキロ)の名が出てきます。おそらく史料として利用されたのだと書いてありますが、関内のあの場所にあったとは…。
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ナショナリズムの高まりと識字率の向上、印刷技術の向上から、このような作品群が生まれたのかもしれないと想像しています。 エドモン・ド・ゴンクールの「ファ・ゴア・ニの幽霊」は異国日本の風俗が描かれています。プロシア出身の外交官ルドルフ・リンダウがフランスで1864年に出版した「スイス領事の見た幕末の日本」の横浜の記事にオランダ領事館のある地区、「弁天」にあった外国人向けの遊郭「岩亀楼」(ヤンキロ)の名が出てきます。おそらく史料として利用されたのだと書いてありますが、関内のあの場所にあったとは…。