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2024年1月の読書メーターまとめ

マッピー
読んだ本
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7037ページ
感想・レビュー
22
ナイス
828ナイス

2024年1月に読んだ本
22

2024年1月のお気に入り登録
2

  • ミカママ
  • 山川欣伸(やまかわよしのぶ)

2024年1月のお気に入られ登録
2

  • ミカママ
  • 山川欣伸(やまかわよしのぶ)

2024年1月にナイスが最も多かった感想・レビュー

マッピー
ネタバレシリーズの最初から主人公のピップは、過剰な正義感を持ち、大人の忠告を聞かずに突っ走っていくところがあり、そこが気になってはいました。今回最初からピップの情緒は不安定です。まずその辺りから、違和感。本人は必至で隠しているにしても、どうして誰も気づかないのか。そして、悪意のあるストーカー(?)の存在。なぜ一人で対応しようとするの?そして最後の展開。ハッピーエンドのようになっていますが、ピップとラヴィは今後の人生で自分たちの行ったことの重さに苦しむことはないのでしょうか。行き過ぎた正義感のもたらす犯罪。
が「ナイス!」と言っています。

2024年1月の感想・レビュー一覧
22

マッピー
瀬戸内にあるホスピスで、まだ若い主人公が残りわずかな日々を穏やかに過ごし、許しと感動を与える話。事前に聞きかじった情報で想像したとおりの作品でした。それ以上でもそれ以下でもなし。思わず涙があふれてくるところもあったけれど、やっぱり私には納得できない。ここまで手厚いホスピスを、いくら金持ちとはいえたった一人の出資とボランティアで賄うことはほぼ不可能でしょう。こういう場所があったらいいね、という程度の、経済観念ががばがばな作品からは、上っ面の感動しか覚えない。上手な人だとは思いますが。
ルビ子
2024/02/13 13:19

「経済観念ががばがばな作品」同意します。学生時代ならともかく、いいかげん大人になると、現実味がなさすぎる小説には入り込めなくなりました。

マッピー
2024/02/13 21:48

ルビ子さん、コメントありがとうございます。ちょっときつい書き方をしてしまいましたが、最近の本屋大賞にノミネートされる作品って、こういうのが多いなとちょっと腹立たしく感じてしまったのでした。

が「ナイス!」と言っています。
マッピー
三島由紀夫がこんな小説を書いているとは知りませんでした。40代の男女2人、20代の男女3人を登場人物として、喜怒哀楽を交えたいろいろな人間関係が手紙だけで語られます。まあ、実際こんなに筆まめな人たちって、今はいないだろうなあと思ったのですが、逆ですね。今ならメール(またはLINE)でのやり取りで、文章の質は違えども、気を使わなければならないところは一緒でしょう。手紙を書くとき、人はなぜか自意識過剰になるようで、それを抑えることは大切なことのようです。勉強になったし、面白かった。
が「ナイス!」と言っています。
マッピー
手に取って裏表紙を見たとき、神林の背後にびっしり書かれた文字に戦く。抑えきれない語りたい欲。うん、わかる。私の周りにはド嬢も遠藤君も長谷川さんもいないので、読メに記録する。『ご冗談でしょう、ファインマンさん』、わたしは普通に面白く読んだけど、確かにユリ・ゲラー何がしたかったのだろう。そして、やっぱり『プロジェクト・ヘイル・メアリー』は読んだ方がいいのですね。
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マッピー
主人公・吉松喜一は40歳で、大手広告代理店を辞め、先輩が経営する広告制作会社を辞め、フリーのプロデューサーとしてなんとか生活をしている。IWGPのマコトのようにフットワークが軽いわけでも、仲間に恵まれているわけでも、巨悪に立ち向かうわけでもない。人生のいいほうの半分が終わってしまったという屈託。それでも生きていかなくてはならない。読んでいて「そんなうまくいくわけないよ」って思うような展開もあるけれど、作者がしっかりと日本の現実を捕らえているから「うまくいったっていいかもな、小説だもの」っていう気にもなる。
かいちゃん
2024/07/11 10:29

自分が40にはこんなこと考えて生きてなかったなぁー

マッピー
2024/07/12 09:24

かいちゃんさん、コメントありがとうございます。私もそうでした。でも、読んだ大人が元気になる、そんな小説があってもいいと思いました。

が「ナイス!」と言っています。
マッピー
主人公(語り手)の脳内だだ洩れの一人称小説は好きだ。好きなんだが、好きなはずなんだが。これには苦戦しました。SFもファンタジーも好きだけど、マジックリアリズムが苦手。輪郭のくっきりはっきりした世界の中で突拍子もないことが起こるのは好きだけど、世界の輪郭ごととろとろ掴みどころがなく嘘か真か妄想かわからないまま話が進むのが苦手。文章のリズムが良いところは好きだ。けれどそれは、あくまでも黙読している時の話で、音読しようものならつっかえつっかえ、リズムぶち壊しながらしか読めない。読解力なさ過ぎてすまぬ。
が「ナイス!」と言っています。
マッピー
忙しくて、毎日少しずつしか読めなかったのが残念過ぎる。失踪感あふれるハードボイルド。ハードボイルド?うん、多分ハードボイルド。主人公は人間ではなく、恐竜なの。というか、結構な数の恐竜が人間にまぎれて暮らしているという世界。でまあ、普通のハードボイルドのように、単身調査に乗りだし、不可解な点を追求しようとするたびに、情報を持つ人たち(恐竜)が殺されていく。いやもう、残り100ページくらいからはピンチに次ぐピンチ。どんでん返しに次ぐどんでん返し。なのに最後は切ない余韻まであってさ。いやー、面白かったわ。
が「ナイス!」と言っています。
マッピー
女系家族であろうと、男系家族であろうと、それが問題なのではない。お家のために個々が消費されていくシステムが醜悪なのだ。さて、嘉蔵はどういうつもりでかような遺言を残したのか。女系家族に対する恨みつらみは当然あるとしても、自分に対して酷薄だった娘たちのことをも憎んでいたのかしら。それとも、自分の力で生きていくよう促した父の愛情なのかしら。生きているうちに腹を割って話せなかった親子関係が、なんにしても残念でならない。
が「ナイス!」と言っています。
マッピー
この絵本はいい。絵本だけど文章が簡単すぎず、難しすぎない。絵も引きで描かれているから、動きがわかる。で、平家に追われる生活、母と別れて寺で暮らすさびしさなどが丁寧に描かれた後に、自分の父親の最期を知り、打倒平家に燃えるようになる姿が描かれる。カラス天狗相手に剣の稽古をしているのが和尚にばれ、仏門に入るよう言われたとき、〈金売りの吉次〉の手引きで奥州の藤原氏のもとに行くことにするが、その時、吉次を狙った盗賊を退治したという話は知らなかった。知っていることも知らないことも、赤羽末吉の丁寧な絵でよくわかる。
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マッピー
誘拐された少女・家内更紗の視点で語られる家族の姿は、まるで江國香織の小説のようだと思った。かろうじて常識的に世の中とつながっていた父が亡くなってから、更紗の生活は一変する。文(ふみ)は、最終的に自分を破滅させることになるだろうとわかって、更紗を受け入れた。破滅することで、真実が明らかになることで、自由になれるのではと思った。善意の人たちがするべきことは、素早く正解を教えてあげることではなく、彼女の言葉に耳を傾けることだ。正解や正論では救われない人がいることを、善意の人々は忘れてはいけない。
シオン
2024/03/31 21:17

ナイスありがとうございます。江國香織の小説!!マッピーさんの感想を読ませていただいてまさにその通りと思いました😊

マッピー
2024/03/31 21:28

シオンさん、コメントありがとうございます。周りに読書友だちがいないので、こういう話に反応していただいて、とても嬉しいです。

が「ナイス!」と言っています。
マッピー
聞き手が富次郎になってから、あまりおどろおどろしい感じの話がなくて読みやすいのだけど、少し物足りない。なんて思っていたら、最後の最後に不穏な予言(?)おちか、富次郎、どちらにも幸せな生涯を送ってほしいのだけど…。今回のテーマは家族愛でしょうか。とりあえず最初の『火焔太鼓』に泣かされる。そして、今収録作を読んで感じたのは、人間と妖って結構距離の近さ。人は簡単に妖の方へ踏み出してしまうのかもしれない。喰らって、念じて、そして呑み込まれて。徐々に百物語ではなく、それに関わっている人たちの物語になってきたようだ。
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マッピー
動物好きの妻のもとに一日なんども顔を見せに来る仔猫は、隣家の飼猫だった。大家の事情で引越しを迫られる語り手夫婦だが、猫と別れがたく、近所で家を探すことにする。そんな時の猫との突然の別れ。しかしこの作品はそんなストーリーを追うものではない。繊細な描写の妙。光景が、心情が、所作が、目に浮かぶように立ち上ってくるうえに、音読するとそのリズムの心地よさを味わうことができる。これはかなりの事実を含んだ小説なのであろうが、それにしても、猫との別れの後の、もうひとつの拒絶。これが哀しい。なんでそんなことになるかなあ。
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マッピー
クララは人工知能を搭載したロボットで、AF(人口親友)という用途を持っている。学習機能があり、周囲の様子からいろいろなことを学んでいく。子どもが知識を吸収するように。そして、ジョジーと出会う。最初から、ジョジーの命は長くないように感じられる。クララは太陽からの光がジョジーに特別の力を与えると信じている。それはもう、宗教のように。カズオ・イシグロの話は切なくて苦い。今作もそうだった。でも、それは想像していた切なさ、苦さではなかった。見返りを求めない愛。そして成長した子どもは、それを忘れて前へ進んでいく。
zero1
2024/01/17 07:51

こんにちは。ロボットを通した【人とは何か】の物語。太陽の存在と祈りの意味など多くの内容が盛り込まれた秀作です。✴️ひとつ疑問。【人口親友】は【人工】でしょう。

マッピー
2024/01/17 08:42

zero1さん、コメント及びご指摘ありがとうございます。全くお恥ずかしい限りです。 親友を使い捨て、処置を受けない人間を切り捨て、格差と断絶が広がる世界。そんな中でクララの存在が読者としては救いでした。 お日さまの光が重要な役割を持つ作品ですが、読後のイメージは沈みゆく太陽です。

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マッピー
敵かと思ったら味方だったり、味方だと思って信じていたら敵だったり。前巻と同じ一日の続きで時間はそれほど流れていないけど、人間関係は大きく変わった。総力戦に近いくらいの戦いと並行して描かれる宇宙人ツガイ(と、その主)と座敷童にほっこりして癒される。6巻を読んでからまた最初から再読すると、今まで気づかなかった伏線に気づくことができて、新たな発見に再読が止まらない。
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マッピー
大阪の老舗木綿問屋の、四代目当主が亡くなったことで繰り広げられる相続争いの話。代々女系の家系で、総領娘が養子婿をとって事業を継続していたので、当主と言えども家庭内では影の薄い存在であった。面白そうなプロットではある。でも、読んでいてもちっとも楽しくなかったのは、出てくる人出てくる人がみんな欲の塊だったから。山崎豊子の作品なのだから、単純なハッピーエンドや勧善懲悪ってことはないだろうと思うけれど、誰が得をしても嫌な気持ちになるだろうし、誰が損をしても自業自得だと思うだろうから、なかなか興が乗らない。
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マッピー
美人で真面目でリーダーシップのある満希子。自分に自信がないため、満希子の機嫌を損ねないように気を遣う美波。協調性がなく、生きることに意味を見いだせない刹那的な詩文。有名私大の医学部に入るために、学校生活を犠牲にして勉強に励むネリ。彼女たち4人の高校生活と、41歳になった姿を描く。4人のうちの誰にも共感はできない。なぜ、共感できないのかというと、彼女たちは誰も現実を生きていないからだと思う。思いがけない事故で、美波が亡くなったことで、澱んでいた彼女たちの人生が動き出す。
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マッピー
この本を読んでいる間、私の周りの時間はゆっくりと流れていた。好きなものがあって、好きに使える時間があって、何か少し美味しいものがあったら、もうそれは極上の人と木ではないですか。ずっと家にいて退屈しない?いえ、全然。今度娘の家に行くとき、やっぱり自分の家大好きな娘にこの本を持って行こうと思う。
KAKO
2024/02/14 09:17

マッピーさん、こんにちは。ナイスありがとうございます。私は息子のお嫁さんからお薦めと言うことで、貸してもらって読みました。自分に近い人に薦めたくなりますね。

マッピー
2024/02/14 09:27

KAKOさん、コメントありがとうございます。お嫁さんからお薦めされるという関係性がいいですね。好きなものに囲まれて、好きな人たちに理解される暮らしが一等幸せなのかもしれません。

が「ナイス!」と言っています。
マッピー
結婚8年目の月菜と良城。しかし深刻な不潔潔癖症と不完全潔癖症を患う良城のため、ふたりは7年間セックスレスだった。月菜は夫の病気が治り、直接触れ合えるようになる日を待っているが、良城はそんな彼女に負い目を感じている。互いを思いやるがゆえのすれ違い。二人はいったいどうなるの?っていうのが読みどころだと思うので、ネタバレせずに内容に振れなければなりませんが、それはとても難しい。ただ、私は優柔不断な月菜と良城の前に現れた、克麻という青年が「都合のいい男」に見えてしょうがなかった。
が「ナイス!」と言っています。
マッピー
ごく普通の生活をしていた人たちが、離婚で、家族の介護で、過重労働の結果体を壊して、簡単に貧困に転落していく。しかし、どうにもこの著者にはいろいろ偏見があるように感じられる。高齢者=金持ち。金持ちで先の短い高齢者のために、貧乏で将来があるはずの若者が食いつぶされているという構図が多すぎる。そして介護職に対する偏見がすごい。貧困へのセーフティーガードの第一は、人とのつながり。孤立したら、情報は入ってこないし、手助けも見込めない。ひとりで悩んだあげくに負のスパイラルというケースが多いように思いました。
ミカママ
2024/01/08 22:00

はじめまして。ちょっとしたキッカケで落ちてしまう様子がリアルでしたよね。

マッピー
2024/01/09 20:59

ミカママさま、コメントありがとうございます。本当に他人事じゃないですよね。学歴も資格も関係なしなんですもんね。

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マッピー
夫婦の話でありながら、恋愛小説でもある作品。主人公の結子は士郎と結婚して7年。仲のいい夫婦なんだと思うのだけど、やむを得ない事情で別居した途端にそれぞれが別の異性と深い関係になるっていうのが、安直だなあ、と。それなら世の単身赴任家庭は、みんなそうだというわけ?私が知らないだけ?…かもな。どんな選択をしたとしても、選ばなかった方の人生に多少の未練はつきものだ。それに対して100万回もの言い訳をしながら、自分を納得させることで人は前に進んでいくのだ。自由という拘束の中で。
が「ナイス!」と言っています。
マッピー
あたたかい、かぐわしい夏のゆうべ。ハリネズミが、途中で出会ったのうさぎのジャックじいさんやカワネズミと一緒に、ムギがのびるところを見に行く、というだけの話です。目の前一杯にひろがるむぎばたけ。おびただしいムギの穂の、さやさやという美しい音楽。これだけを堪能して、3匹はまたそれぞれの家に帰っていきます。これってかなり大人の時間のような気がします。カワネズミだけは、自分の小川の土手に腰掛け、水の音に耳を傾けながら、ムギのささやきを思い出します。なので、この3匹の中では、カワネズミが好きかな。
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マッピー
捜査責任者のマシューの生い立ちや、部下たちの生い立ちも交えて描かれるこの作品は、ともすればまだるっこしく感じられるかもしれない。しかし、親や夫の言葉や肉体への暴力にされされてきた捜査員たちは、被害者がボランティアとして働いていた複合施設で接していた、学習障害のある人々(社会的弱者)が被る偏見や、彼らの持つ優しさ・素直さなどから、徐々に事件の本質に迫っていく。多分これ、シリーズ物になると思うんだよなあ。マシューの部下のジェンやロスの成長や家族問題、今回出て来たルーシーなど、もっと読みたいと思った。
ミカママ
2024/01/09 21:04

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が「ナイス!」と言っています。
マッピー
ネタバレシリーズの最初から主人公のピップは、過剰な正義感を持ち、大人の忠告を聞かずに突っ走っていくところがあり、そこが気になってはいました。今回最初からピップの情緒は不安定です。まずその辺りから、違和感。本人は必至で隠しているにしても、どうして誰も気づかないのか。そして、悪意のあるストーカー(?)の存在。なぜ一人で対応しようとするの?そして最後の展開。ハッピーエンドのようになっていますが、ピップとラヴィは今後の人生で自分たちの行ったことの重さに苦しむことはないのでしょうか。行き過ぎた正義感のもたらす犯罪。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2014/06/22(3684日経過)
記録初日
2014/05/01(3736日経過)
読んだ本
3169冊(1日平均0.85冊)
読んだページ
907728ページ(1日平均242ページ)
感想・レビュー
3091件(投稿率97.5%)
本棚
2棚
性別
URL/ブログ
http://ameblo.jp/1adpadtask/
自己紹介

本を読むのがとにかく大好き。
読む時間がなくても、眺めているだけで幸せ。
本の話をするだけで楽しい。

そんなわけで、読書メーターをはじめました。
ジャンルを問わずなんでも読みます。


文章を書き始めると長くなる傾向があるので、ブログに感想を書いてからこちらでコンパクトにまとめています。

よろしかったらブログものぞいてみてください。

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