読書メーター KADOKAWA Group

2024年8月の読書メーターまとめ

やいとや
読んだ本
31
読んだページ
9218ページ
感想・レビュー
30
ナイス
124ナイス

2024年8月に読んだ本
31

2024年8月にナイスが最も多かった感想・レビュー

やいとや
ネタバレ再読。サイコサスペンスで多重人格物って、90年代後半から雨後の筍の如くに出版されたが、ムーヴメントが10年持たずに消え失せた理由が、この作品には詰まっている気がする。多重人格って、「いくらでも人格が創出出来てしまう」という点でなんでもアリになってしまうんだね。叙述ミステリと絡ませると、容易に事件を靄の中に押し込められてしまう。この作品が新しかったのは、最終的に主人格たる亜矢子に人格を統合させず、サブ人格である香奈子で物語を終結させてタイトルを回収した設計による訳で、ここから先はどん詰まりだと知れたのだ。
が「ナイス!」と言っています。

2024年8月の感想・レビュー一覧
30

やいとや
煽りは「プロレスについて語れるレスラーってもはや俺しかいないと思うんだ」という大所高所からぶち上げて、内容は自分の話っていうのが許されるのはやはり武藤敬司のみだよなって感じ。引退後に読むと色々思う所はあるが、この時期の「全日本プロレス社長」としての経営論はならでは、で面白い。同じ闘魂三銃士でも蝶野、橋本には出来ないもんね(橋本真也の無茶苦茶な奴も読みたかったが)。三沢の事故に近しい時期に出された本なので、引き際や死に纏わる話も多いのが特徴か。棚橋が全日に引っ張られていたって話が興味深い。どうなってたかな。
が「ナイス!」と言っています。
やいとや
忘却探偵シリーズ初長編、だがどうにも薄味。何せバイネームの登場人物が探偵、語り手を除くと二人しかいず、一人は被害者、と来ては消去法と言うにもって感じ。ダラダラと思考を陳列して、何とか長編のサイズにしたって印象が否めない。親切も、語り手としては厄介と何が違うんだろ?と思ってしまうし。謎全体の種明かしも、モザイクアートってオチは不快感が強いのは自分も物を作るからかな。恒例の羽川匂わせは、今日子さんの「本質」として描かれたのが白猫だった、という物で、そちらの方が余程興味深いのが何とも。つうか羽川やんけ。
が「ナイス!」と言っています。
やいとや
再読。されど殆ど記憶無し、という例のアレ。ただ、無闇とロマンティックだった印象が残っていたが、5話を読んで氷解。なるほど、これはロマンティックだわ。多産を極めた作家が、在りし日に失った追憶を物語の中に封じる。それはそれだけに留まらず、「平凡で恙ない人生を歩ませる」事で全うさせよう、などロマンでなくてなんなのかと。だからこそ、作家の死は自殺ではない、という推論が輝く。ミステリとしては印象論でしかないし、ノンシリーズに出ていたその人が同一人物か、という論拠も弱いが、「だからこそ」宝物と表現した美しさが活きた。
が「ナイス!」と言っています。
やいとや
隠館厄介再登場の第4巻。で、忘却探偵シリーズ初の長編という事でシリーズの駆動力が高まった感じ。ま、謎が薄く解決があっさりなのは短編も長編も変わらず。今日子さんの魅力を如何に描くか、が主題のシリーズだしね。女子中学生の投身自殺の下敷きになって巻き込まれた厄介が犯人扱いに、って如何に冤罪体質だからと言っても無理あり過ぎだろうっていう。動機は何とも拗らせ十代って感じで、その辺りは西尾維新らしい。恒例の「羽川匂わせ」は「恋愛についての今日子さんの拘り」と「ギブスに描かれた自画像に描かれた猫耳」。うーむ。
が「ナイス!」と言っています。
やいとや
浦賀和宏・ザ・ラストケース。実在の川崎をさながらゴッサムシティのようにこき下ろし捲る筆致が凄い。ま、タイトルでそういうのが気に入らない川崎市民にはお帰り頂くってつもりは見える。伝説の殺人鬼奈良邦彦を追う視点と、その殺人鬼に追われる視点が交互に物語を進め、「浦賀だしなぁ」と疑いながら読み進める。時系列が、という仕掛けはある程度で分かるんだが、それだと「あれ、過去作と同じ仕掛け?」となってしまうな、なんて危惧をラスト数ページでひっくり返す乱暴さが如何にも浦賀。どんでん返しだとしてもそこまでどんでん返しますかw
が「ナイス!」と言っています。
やいとや
何というか感想に困る一作。最初は「利根川を泳ぐイルカ探し」を高校生の兄と小学生で糖尿病を患う妹で捜す、という青春物っぽく始まるが、その時点で厄介なのがピーキー過ぎる兄妹の性格と言動。よく友達やれてんな飯野、と妙な所に感心する。大体こいつらが不機嫌になったり言い争いしたり逆ギレしているのに付き合って400p。大人になり、漸く落ち着いたかと思ったら、真相の暴露でまた言い争い。事故後のユカの謎など、衝撃展開がその後も続くが、何より兄妹がウザい。尾藤最高。ラストも超展開だが、言い争いが終わったのが一番嬉しい。
が「ナイス!」と言っています。
やいとや
銀次郎シリーズ、結果として最終巻。ラスボスが例のあの人で、その執念と回りくどさに呆れつつも魅力を感じる。相変わらず銀次郎がウダウダと元妻への未練を語り、何かと言っては協力を求めに行くのは正直理解出来ないのだが、今作のラストで聡美もまた銀次郎に執着している事が明らかになったので、割れ鍋に綴蓋という結末になったのね、と妙な納得感がある。ここからシリーズが続いてくれたら、2人の関係がどうなって行くか楽しみな所であったが。あれだけの傷を負って、後遺症が無い訳はない銀次郎が、最後に行き着くのは聡美なんだろうか。
が「ナイス!」と言っています。
やいとや
「20年目の真実」とあるが、他の証言本と同じく「真実は見た人の数だけある」という凡庸な結論。ま、「大体猪木が悪い」でFAなんだけどね。当事者不在(橋本は死去、小川は聞く意味無し?)だし。この大会に確かに大仁田の印象は皆無で、猪木が目論んだという「大仁田色を消す」という目的は達成されているのが興味深い。橋本真也という愛すべきトンパチさんの晩年の始まり、というのとプロレスの暗黒期への突入の結節点でもある訳か。かずみさんをラストに配置し、「最後に選んだ女だけ間違い」というガチ発言で締めるのが最高。
が「ナイス!」と言っています。
やいとや
前作は大傑作だったが、これは浦賀の悪い所が全部出たなぁ、という印象。中盤から銀次郎がまさかの退場をし、そこから語りをバトンタッチしたキャラがウザいウザい。「薫」という名前の時点で浦賀なんだからひと仕掛けあるだろ、と思ってたが「実は◯」の種明かしの為に「バカな女の煮凝り」みたいな人物造型をしちゃうのはトリックとして理解は出来るが、著しく読む面白さを阻害する。兼人にも色悪としての魅力が皆無で、バカとチョロいのの色恋に面白さが無いのが辛い。前作での阿部の「ん?」という違和感が回収されたのだけが良し、だけどねぇ。
が「ナイス!」と言っています。
やいとや
傑作。浦賀和宏という癖だらけの特異な作家の作品に、この評価を下す日が来るとは正直思わなんだ。桑原銀次郎シリーズとしては2作目で、正直銀次郎のお為ごかしが鼻に突くのは前作からだったので、多少の我慢をしながらの読み始めだったが、そのライターをやりながらのお為ごかしが、見事に犯罪に組み込まれる構図の造り方に見事にやられた。ハードボイルドが規範としてある作品なので、ラストに銀次郎の孤独が配置されるのは自然だが、彼の初の慟哭がここまで響くとは思わなかった。操りの犯罪だが、類例の無い動機だったのも感服。凄い作品だ。
が「ナイス!」と言っています。
やいとや
「あの」浦賀和宏がしっかりした医療ミステリを書いた、というだけで妙な感慨があったりするのは不思議な感じ。別れた妻からの依頼で、事件の解明に挑むフリーライターという設定からハードボイルドの香りがプンプンするのも良い。銀次郎は元妻に未練たっぷりで、矢鱈格好を付けたがる割にはメンタル弱弱で、無茶苦茶「正しいハードボイルドの探偵役」なんだよね。医療ミステリとしても「あー、めっさ調べたんだなぁ」と伝わって来るので新鮮。ただ銀次郎が「こうじゃないか」と状況証拠を並べただけなのに、いつの間にかそれが事実となるのは弱い。
が「ナイス!」と言っています。
やいとや
完結。一巻物よりは紙幅がある分原作に近いが、それだけに刈り込み箇所がよく分かる気もする。スタイリッシュで透明度の高い絵柄は素敵だと思うが、何より全森博嗣作品の中でも最も狂おしい程のロマンティシズムに溢れた犀川の台詞「僕、本当のことをいうとね、ちょっと気が狂っているんだ」が、「僕はちょっとおかしいんだ」とヌルく改変されている時点で個人的には失格。漫画前作がこの点で上に位置付けずには行かない。VRのカートシーンなど、「原作通りだけどちゃんと描いたら恥ずい」シーンは上手く描いているんだけどね。
が「ナイス!」と言っています。
やいとや
浦賀和宏の煮凝りのような一作。松浦純菜シリーズを自虐混じりにコスり倒すなど、相変わらず一見さんに優しくないが、それが浦賀だよなと。この作品が捩れているのは、浦賀和宏が既に物故している事と、当時と比べてもAIによる作品の出力のクオリティが考えられないレヴェルで進歩していて、下手したら現実が追い付いてしまう事。もう数年したら、「黎明期のドタバタを描いた作品」として受容されそう。浦賀某作品は岡嶋二人の『そして扉は閉ざされた』的だったが、今作は『クリスマスイブ』的だったのが興味深い。プラス『クラインの壺』か。
が「ナイス!」と言っています。
やいとや
守のハイスペックがどんどん明らかに。もう、これで依頼人が現れたらソッコーで名探偵キャラを担えるんじゃね?ってくらいになって来たな。「世界中周ったけど、家が一番だった」って理由でニートって凄い健全で正しいよな。文才もあるし、作家になればずっと家に居られるし、晴子も養えるだろうが、まだその結論には早い、って感じか。たまに出て来る丸山母がお気に入り。息子達の枕元のアイドル写真を自分の写真にすり替える茶目っ気、素晴らしいよね。ユキ姉登場も、父に負けないアサシンっぷりが濃ゆい。
が「ナイス!」と言っています。
やいとや
新キャラユキ父登場。キャラが濃いというか、絶対一子相伝の怪しい拳法を習得しているだろ、ってくらい別ジャンル感強い。爺ちゃんの整体テクニックとか、絶対某トキみたいなアレじゃんっていう。この漫画が凄いというか奇妙なのは、こういう「現実から遊離したキャラ」がガンガン石井家パパママみたいな一般人ポジションの人にも絡むんだよね。いや、これは「この漫画には『一般人』は一切いない」という事なのかもしれないが。段々と晴子が外に出る描写が増えているのが変化か。ま、働かないんだけどね。
が「ナイス!」と言っています。
やいとや
二度目のコミカライズをされるってだけで、この作品が如何に破格の人気作であるかが伺えるが、それだけにどんな漫画家が携わっても「コレジャナイ」と言われちゃうんだろうな、と。そんな中でこの作品においては「スタイリッシュに全振り」という感じ。登場人物ほぼ全員イケメン&美女。もうちょい犀川はヤボったくあって欲しいな、とは思うが現代的にデザインされるとこうなるのであろう。萌絵は割と大人しめのデザインだが、服装とか二次元で表現不能なものが多い(ショートケーキのような服、とかね)。四季の死体登場も大分大人し目な表現。
が「ナイス!」と言っています。
やいとや
刃牙シリーズで高名なギャグ漫画家の自衛隊所属時代の実録作品。4作収録されているが、1、3が良くて2.4がダメなのは我ながら興味深い。実は下ネタ嫌いなのか、自分?ま、空挺隊の同期会にはまだ出席しているらしいので、余り同じ部隊メンバーのネタは書けないのかも知れないな、などとも思う。行軍のエピソードが一番面白いので、こういうのをもっと読みたいんだが。オナ禁は別に自衛隊である必要も薄いしね。
が「ナイス!」と言っています。
やいとや
hideの生前のインタビュー等で残した言葉を雑誌や写真集のアウトテイクで飾る本。hide関連本は玉石混淆有象無象あるが、流石はあけぴー、という感じで美しく纏められている。大島暁美と市川哲史がhideとの生前の交流が濃い両巨頭なので、溢れる想いと感傷に溺れない抑制の両立が素晴らしいのよ。無言激のアウトテイク写真が見られて嬉しい。まだまだあるだろうから、いつか蔵出しでリリースしてくれないかなぁ。10万までなら出す。Xの現状を見るに、この人が生きていたらと思ってしまう。そうしたらVoはトシじゃなかったろうがね。
が「ナイス!」と言っています。
やいとや
とりあえず、小説としてバランスが悪過ぎる。序盤からの真美が能力に目覚めるまでで全体の半分を費やし、後半どうなるかと思ったら悪魔(と真美が認識した連続殺人犯)と遭遇した途端にジェットコースターサスペンスに雪崩れ込み、ラストは執着していた健吾と再会して大オチへ、という流れがそもそもギクシャクしているし、主人公真美の情緒が不安定過ぎて読んでいてツラい。一年前に別れた男に執着し続ける理由もよく分からんし。真美が終始「余り頭の良くない子」過ぎてイライラしてしまった。浦賀作品らしく警察が無能過ぎるのもなんだからな、と
が「ナイス!」と言っています。
やいとや
ネタバレ再読。サイコサスペンスで多重人格物って、90年代後半から雨後の筍の如くに出版されたが、ムーヴメントが10年持たずに消え失せた理由が、この作品には詰まっている気がする。多重人格って、「いくらでも人格が創出出来てしまう」という点でなんでもアリになってしまうんだね。叙述ミステリと絡ませると、容易に事件を靄の中に押し込められてしまう。この作品が新しかったのは、最終的に主人格たる亜矢子に人格を統合させず、サブ人格である香奈子で物語を終結させてタイトルを回収した設計による訳で、ここから先はどん詰まりだと知れたのだ。
が「ナイス!」と言っています。
やいとや
再読。されど内容は一切記憶無し、といういつものアレだが、この作品だけは「トンデモねーもん読まされた」という怒りの記憶だけは残っていた。なんで、再読は躊躇われたが毒を食らわばって奴で。初読時に感じた怒りは無いが、「よくこんなネタで長編一本書こうと思ったな?」という蛮勇への敬意と、「これが浦賀なんだよなぁ」と一時離脱を決めさせたこの作品が、最もキワモノだったと、それ以降の作品を俯瞰すると見えて来たのが収穫か。色々乱暴で、ダメな作品ではあるが、浦賀の著作群の中で奇妙にチャーミングな魅力があるのも事実。ま、怪作。
が「ナイス!」と言っています。
やいとや
再読。なれど全く内容を覚えてなかったので初読気分で読む。冴子って、あの莉菜シリーズに出て来るあの人?と思ったら全く違って苦笑。作者は冴子って名前に何か恨みでもあるのかというくらい酷い描写のされっぷり。何時ものように感情移入を拒む人物造型に「仕掛けてますよー」と言わんばかりの書きっぷりは流石の浦賀。本当に300枚程度の作品にぎっしり仕掛けを詰める作風は職人技にすら感じられる。浦賀達が押された階段で何処に犯人が待機していられたのか、とか不分明な点はあるし、アナグラムへの意味不明な拘りとか変な点もあるが、傑作。
が「ナイス!」と言っています。
やいとや
一巻に引き続き、一度も食べた事がないし、一生食う事もない食い物を漫画で味わいましょうって事で。現物のラーメンの写真が「バッチイ」という印象のものばかりで、食指は唆らないが漫画だと旨そうに見えるのが絶妙な匙加減。乳化とか小麦の味とか、料理の表現以前のアピールポイントはストレンジな印象が拭えないがね。あ、小麦ちゃんが可愛いのが素晴らしい。グルメ漫画にエロを塗す表現は個人的には苦手なんだが、小麦ちゃんはあくまでも健啖家として食う事を楽しんでいて、尚且つ可愛いのは中々凄い事だと思う。故に峰不二子的姉さんいらん。
が「ナイス!」と言っています。
やいとや
テレヴィ番組の書籍版、という事で余り期待せずに読み出したが、これが中々に来るものがあった。アントニオ猪木がアントニオ猪木として難病に衰えさらばえる姿を見せる経緯は、映像がない分抽出された「語り」のエッセンスに触れられた気がする。数多いる弟子ではなく、関係の薄い鈴木健三が仕掛人と聞いて、正直「なんで?」とも思ったが、誠実な良い仕事をしている(あ、棚橋の名前を「こうじ」と間違えているのはギルティ)。余り表に出る事のなかった奥様とのエピソードも微笑ましい(先に逝かれた奥様に贈った歌が『木蓮の涙』って!)。
が「ナイス!」と言っています。
やいとや
仕掛けだらけの作品に、驚愕と共に畏敬の念を以て哀悼を。プロローグから、八木剛?浦賀和宏?何ごと?と思ってたら作中で死んでいるし、脳が書かれている事を理解するのに暫し時間が掛かった。厳密には次の作品が遺作だが、強烈なインパクトを遺す本作は、浦賀和宏という「人を食った(色々な意味で)」作家の真骨頂と言える作品である。事件自体は厳密な解決は不可能な性質のものなので、この終わり方しかないだろうな、と思ったらラストでもうひと捲り手紙が挿入されていて更に驚きの駄目押しが来るとは。再読必至だが、ちょい時間は置きたい。
が「ナイス!」と言っています。
やいとや
ネタバレ意図は汲めるし、労作だと思う。しっかり騙されもしたけど、だがしかし、という作品。理由は何か、をツラツラ考えるにあらすじで「パラレルワールド」と断言しているからだ、と至る。確かに冒頭で作家が「パラレルワールドをテーマにした小説を書きたい」と言及するが、この作品の仕掛けとしては時系列的には三十年の開きがあるとは言え地続きな訳で、これをあらすじが「パラレルワールド」と決定してはいけないのだ。それが無ければ凝った叙述ミステリだったのに一転アンフェアな作品になってしまった。双子とか同名で命名とかも色々辛いんだけど。
が「ナイス!」と言っています。
やいとや
ぶり大根を作る為に再読。このシロさんレシピで作るとマジで美味しく出来上がるので、作る度に引っ張り出しているので、2巻だけ妙にボロボロに。大根を30分煮ている間に勢いで全部読んでしまったが、#9の二丁目にシロさんを初めて連れて行った前カレと#14の伸彦が別人だった事にようやく気付く。前カレと元カレな訳ね。伸彦と別れてから、前カレマーちゃんと短期的に付き合い、その途中でケンジと出会うっていうと時系列になるのか。一話ずつ拾い読みしてたから、気付かなかった(笑)。ドラマ化の効用がこんな所にも。
が「ナイス!」と言っています。
やいとや
再読、なれど全く内容を覚えてなかった(orbital絡みの名前のみ)が、おかげでハラハラしながら読めた。浦賀お得意のヘンテコSFかと思わせておいて、意外にミステリとしての仕掛けは端正。ただ、どの登場人物もどうにもクズだったり得体が知れなかったり、魅力に乏しいのが如何にも浦賀って感じ。予知の仕掛けは、映画館におけるテロで止めの説得力を持たせる蛮勇が素敵の一言。そりゃ信じるって。50歳近くなって再読してみると、48歳の神崎が矢鱈年寄り扱いされるのが複雑だったりしたが、仕掛けを見直すと成る程、とも思ったり。
が「ナイス!」と言っています。
やいとや
三部作完結、なのかな?身も蓋もなく言ってしまうと泉堂莉菜の一人勝ちに終わった、と。それが「十五年目の真実」なんだとすれば、なんだかなぁって感じ。別に悪人が高笑いして終わるラストに文句がある訳ではないのだが、全員チョロ過ぎない?冴子が復讐に現れる、ってのは分かってるんだったら銀次郎ももっとやりようあったんじゃない?漫然と刺されてないでさ。十五年の獄中で莉菜への復讐心を育てまくって、あらゆる妨害や心理戦を跳ね退けて追い詰めようとする冴子の物語とかが読みたかったな、と思うが浦賀っぽくはないか。
が「ナイス!」と言っています。
やいとや
何の前情報も無しに『カインの子どもたち』から読み始めた自分の嗅覚を褒め称えたい、と思えるくらいにこの作品だけでは五里霧中感強い一冊。なんだか分からない内に事件に巻き込まれ、訳が分からないままに終わる、みたいな不条理な物語も好きなんですけどね。莉菜がどんな人間で(既にタイトルのネタは割れている)、冴子にどんな恨みを抱いているかを分かった状態で読み進められたから楽しめたが、いきなりこれから読んだら理解は難しいだろう、というピーキーな設定もある意味では浦賀らしいか。莉菜周りは理解出来るが、冴子の担当編集は何者?
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2015/10/05(3275日経過)
記録初日
2015/10/10(3270日経過)
読んだ本
2676冊(1日平均0.82冊)
読んだページ
552625ページ(1日平均168ページ)
感想・レビュー
2675件(投稿率100.0%)
本棚
0棚
性別
読書メーターの
読書管理アプリ
日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。
App StoreからダウンロードGogle Playで手に入れよう