ネタバレ正直、この本が好きかと聞かれたら、首を横に振る。 主人公は、映画スタジオの写真家そして撮影技師として活躍した亡き父の呪縛と、スクリーンの中に探し求める母の幻影に囚われている男性。言ってしまえば、ファザーコンプレックスとマザーコンプレックスを拗らせている。自分でも「なんでわたしはこの本を読んでるんだろう」と思いながらページを繰っていたのだけど、それでも途中で止められなかった。 それは、文章や言葉選びが好きだったからなんだろうな。原語フランス語を含めた語感やリズムがお洒落だった。

ネタバレ正直、この本が好きかと聞かれたら、首を横に振る。 主人公は、映画スタジオの写真家そして撮影技師として活躍した亡き父の呪縛と、スクリーンの中に探し求める母の幻影に囚われている男性。言ってしまえば、ファザーコンプレックスとマザーコンプレックスを拗らせている。自分でも「なんでわたしはこの本を読んでるんだろう」と思いながらページを繰っていたのだけど、それでも途中で止められなかった。 それは、文章や言葉選びが好きだったからなんだろうな。原語フランス語を含めた語感やリズムがお洒落だった。