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ビョンチョル・ハン(2)ギヨーム・ピトロン(2)小泉義之(2)阿部 潔(2)ジグムント・バウマン(2)アシル・ムベンベ(1)大河内 泰樹(1)前田幸男(1)玉木 俊明(1)ケイトリン・ローゼンタール(1)13%ビョンチョル・ハン13%ギヨーム・ピトロン13%小泉義之13%阿部 潔13%ジグムント・バウマン6%アシル・ムベンベ6%大河内 泰樹6%前田幸男6%玉木 俊明6%ケイトリン・ローゼン…著者グラフ上位10名
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Mealla0v0
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「人種」は科学的には無効な観念ではあるが、政治的・社会的現実としては今なお強固に存在する。結論から言えば、人種とは、奴隷制が廃止された後にその代替物として生み出された擬制である。ここでの奴隷制は太平洋資本主義に組み込まれており、重要なのは奴隷制の経済的性質である。それは奴隷制は奴隷として人間を奪われた社会を犠牲にして余剰生産を得る。プランテーションは、奴隷制資本主義によって運営され、莫大な利益を産出した。奴隷制は叛乱や内乱を通じて廃止されていくが、そこで廃止されたのは制度であり、経済原理ではなかった。
Mealla0v0

本書には重要な論点がいくつも含まれている。奴隷制と資本主義というテーゼ、奴隷制に関する人類学的整理(クロード・メイヤスーの研究)、近代主権国家の起源としてのレコンキスタ、人種政策の検討……。個人的には、raceの語源として貴族の「血統」という指摘があるが、これはフーコーの社会防衛抗議に登場するブーランヴィリエを想起せざるを得ない。また、黒人法典が奴隷管理の命法であるという指摘も興味深い。

01/03 15:33
0255文字
Mealla0v0
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資本主義の打倒を掲げ、国家権力の奪取を目指すような革命観では、結局のところ、国家・企業同様、トップダウンの組織を作り出し、支配を生む。いや、デモにしても、選挙にしても、民主主義はよりより統治を目指す運動として、支配をより巧妙に強力にするものでしかない。重要なのは権力の脱構成だ。――本書の理論的主張はこのようなものだが、このような要約だけを見れば、そうは言っても……となるかもしれない。だが、本書で紹介されているエピソードは、我々の常識を爆散させ、生きる力を取り戻すきっかけになようなものばかりである。
0255文字
Mealla0v0
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まず、トクヴィル、デュルケム、ベルクソンに基づいて、神の権威に拠らずに、人間自身の内において人間の平等性を担保する世俗世界としての社会の認識確立が叙述される。そして、ドレフェス事件と大逆事件の比較を通じて、日本ではそのような意味での社会が確立されなかったことが確認される。そして、それを突き詰めれば、「我々人間が共に生きている」という事実の中に、①生の持続の強迫性に由来する規範性と、②他人を人間と見なすという賭けに由来する規範性の2つがある。この社会的生という社会的事実が社会の底に当たるという。
0255文字
Mealla0v0
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2006年刊行ということで、今読めば非常に時代を感じる一冊。対テロ戦争、都市再開発、監視技術の高度化、ネットの日常化、さらに日本でのフーコーの社会学的受容が定着した頃といった時代背景が各論によく読み取れる。個人的にはこうした時代性が興味深いところであったが、内容は規律から管理型へ権力のモードが移り変わったことを背景に空間が再編されていくことを批判的に論じたものとなっている。管理は一定の行為を産出させる。「自由な空間」は予め異質な他者との出会いという契機が排除されている点でそこに「空間の自由」はないという。
0255文字
Mealla0v0
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90年代以降の空間の生産のモードが変化しているという。再開発、情報化、監視社会化、金融化。こうした変化は新自由主義的統治と歩を合わせている。再開発は、都市の公共空間を民営化し、空間を投資の対象へと変化させていく。再開発の主体は国家ではなく、新自由主義的政策は「開発を促す主体」として機能している。実際、再開発は民間企業主導による。東京湾岸エリアは高層化され、投資の容量を拡大させる。また、スマートシティは、地方自治体と企業による協働による、新たな統治モデルとして登場した。それはフローと人口を管理する統治術だ。
Mealla0v0

この本を読みながら、最近なんとなしに見ていた不動産系のYoutuberCh.を思い浮かべていた。「タワマンの高層低層比較動画」「高性能セキュリティ物件」などの動画は本書の具体例となるだろう。

09/05 19:22
0255文字
Mealla0v0
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石油というエネルギー源の採掘、そのための資金繰りといった賭けから、石油会社が次第に組織化されていく過程、複数の会社の競合といった様相の記述が多め。西側諸国が石油依存を強めると中東諸国が「石油の圧力」を行使するようになったことも指摘されているが、この地域が植民地支配されていった経緯については記述がなく、基本的には西側の発展が中心となっている。個人的には、石油という物質がどのように社会を再編していったかを知りたかったので、そういう天では不満足ではあるが、大雑把に石油会社が大資本を形成していったかが把握できた。
0255文字
Mealla0v0
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本書は大正期の様々な思想に関する論集であるが、扱われているテーマは、憲政擁護、天皇機関説、民本主義から、マルクス主義、アナキズムに、アジア主義や小日本主義、さらには女性解放思想や水平社、大本教などと本当に幅広い。これらは国体の動揺、資本主義の深化、第一次世界大戦への反応でもあった。方向性は様々であれ、変革を目指す思想が多く誕生したこの時代は非常に興味深い。個人的には14章「関東大震災と民衆」が、震災対応が社会政策を促進したことが指摘されていて興味深かった。
0255文字
Mealla0v0
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丁寧な訳者解説と訳注が充実している。本書は、現在、透明性が公的領域を支配する原理となっており、透明性は否定性を排除した同質的な社会を作り出すように作用している、と主張する。ここでの透明性とは、汚職に対する透明な行政というような意味ではない。あらゆるものを露出させ、展示する。複雑性を排除し、情報とコミュニケーションの流通を加速し、注目資本を集めていく力学。それらの過程は透明であるがゆえに追跡され管理される。自由と肯定性が増大するほど管理社会化は進行する。
0255文字

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読書データ

プロフィール

登録日
2016/03/31(3300日経過)
記録初日
2014/12/21(3766日経過)
読んだ本
1208冊(1日平均0.32冊)
読んだページ
340277ページ(1日平均90ページ)
感想・レビュー
737件(投稿率61.0%)
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自己紹介

労働しながら社会学研究やってます。研究テーマは「戦後日本の開発主義的統治」「統治実践としての物流=兵站術(ロジスティック)」。フーコー、アガンベン、ヴィリリオからの理論的影響あり。最近は労働に殴られて進捗ダメです……。

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