ずっと乃理を理乃と読んでいた。せめて乃理子とかならすっと入ってきたのだが。乃理…ピンクと同じくらい抵抗があるなあと。それはさておき、お話は続きが気になってぐいぐい読めた。人の人生の厚さを魅せてくれる紫乃先生の作品が大好きです。

みんな自分勝手で不器用で、自分の人生ってマシなほうだななんて自分勝手なことを思う。それでも何故か誰のことも憎めないのはどうしてか。どうして、どうしてと思いながらページをめくる手が止まらない。この気持ちをまた味わいたくて紫乃先生の本を手に取ってしまうんだなあと気付く。最後のやや子の話で、今まで出てきた人たち全てが救われた気がした。あと、華奢なのにやたらと乳だけがデカい女を前にすると男はどうしようもないのだなということがよくわかった。紫乃先生の世界観大好きだなあ。

実花が婚活にのめり込む辺りまではサクサク読めていたのに、後半誰のこともどうでも良くなった。勝手にやってくれよ、と。 だから私はオタクにはなれないんだなぁ。

これだけオンナが出てくるのに不思議と誰のことも憎めない。自分の学生時代にも思い当たることがあるからなのか、若いというだけで許され、若いというだけで価値があり、それだけに残酷。 傷つきたく無いばっかりにヤドカリのように自分の殻に閉じこもり誰とも本気でぶつかろうとしなかった自分の学生時代を考えると羨ましいとさえ思う。どれも美しく愛おしいオンナたちのお話でした。

ずっと乃理を理乃と読んでいた。せめて乃理子とかならすっと入ってきたのだが。乃理…ピンクと同じくらい抵抗があるなあと。それはさておき、お話は続きが気になってぐいぐい読めた。人の人生の厚さを魅せてくれる紫乃先生の作品が大好きです。