読書メーター KADOKAWA Group

春泥・花冷え (岩波文庫 緑 65-1)

感想・レビュー
1

データの取得中にエラーが発生しました
感想・レビューがありません
HANA
新着
関東大震災後の役者たちの転変を描く「春泥」と、友人死後の集まりを書く「花冷え」の二編を収録。両者ともに淡々と進み激しく動くストーリーはないのだが、それが逆に市井の人々の日常を表すのに相応しいようにも思える。そういう意味ではまだ劇団のいざこざを中心にしている「春泥」に比べて、「花冷え」の方は本当に動きがない。でも動きが無いにも関わらず、ここに表れてる親しい人を亡くした茫漠とした寂しさはなんなんだろうなあ。少しのエピソードで登場人物の心理を克明に書き込んでいく。しみじみとした滋味に溢れた水の様な作品群でした。
0255文字
全1件中 1-1 件を表示

この本を登録した読書家

今読んでいる読書家全0件中 新着0件

登録しているユーザーはいません
春泥・花冷え (岩波文庫 緑 65-1)評価14感想・レビュー1