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大寺学校・ゆく年 (岩波文庫 緑 65-3)

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零水亭
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「大寺学校」の校長先生、「ゆく年」の定吉が哀しい😭…
0255文字
HANA
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「大寺学校」「ゆく年」の二本の戯曲を収録。両者とも人々の生活の一部を切り取ったような作品で、前者は創立二十周年を迎える代用小学校を舞台とした群像劇、後者はある商家の家族を巡る舞台。特に事件らしい事件が起きるわけではなく登場人物の何とは無い生活を中心に話は進むが、それでも台詞の端々にはっとした想いの籠ったようなものが感じられる。滋味溢れる水みたいな作品だと感じる。明治期の作品なのだが、それでも人間の想いや感性等はそう変わらない物なのだなと、今は遠くになった明治が地続きであると感じられる一冊でもあった。
0255文字
まどの一哉
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以前「末枯・続末枯・露芝」を読んだ時、しっとりとした美しい文章に心奪われたが、その情緒・情感はこの戯曲でも変わらない。失われつつある江戸言葉とはいえ、人物の感情に即したあまりにリアルなセリフのやり取りに創作であることを忘れるほどだ。実に細やかである。 とくに「大寺学校」は浅草下町で20年続いた私設小学校の記念式典と行く末にまつわる話で、校長や教師たちの心の動きは現代の私たちでも素直に共感できるものだ。
まどの一哉

「ゆく年」のほうはこれも浅草下町で魚屋や旅館業を手がける一族の愛憎渦巻く話だが、こちらはほんとうのべらんめえ口調なので、そのまま感情移入は難しいかもしれない。やや古風な感触はある。 どちらも単なる人情話としてオチをつけたようなものではなく、時代の流れる中で、解決策もないままに不安ながらも人生の営みを続けていく市井の人々を描いて秀逸なものであります。

03/29 12:48
0255文字
にゃん吉
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代用小学校、商家を舞台に描かれる、下町の風情、人々の機微。本当に機微という言葉が相応しいほど、劇的なドラマがなく話が進みます。個人的には、こういう淡々とした話は好きなので、しみじみとするものがある気がしました。戯曲のようなのですが、当時の観客は、どう感じたのだろうと思うと興味深くもありました。
0255文字
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