ネタバレ〈おとうさんは、ぼくの顔を見て、かたをだきよせ、川をゆびさした。「ほら、川の水を見てみろ。あれが、おまえの話し方だ。」見ると、川は…あわだって、うずをまいて、なみをうち、くだけていた。〉シドニー・スミスの水と光の表現が大変美しい。〈どもる人は、ひとりひとり、みなちがうどもり方をします。吃音に、たんなる吃音というものはなく、それは言葉と音と体がからみあった、とても個人的な苦労の塊です。〉I TALK LIKE A RIVER(2020)https://www.jordanscottwrites.com
吃音のある少年の話で、絵のタッチが少年の気持ちに寄り添う。ページを左右に大きく開いた時、鬱屈した心が一気に解き放たれて、もうたまらなかった。少年は魔法の言葉を得て小さな自信を持ち、私自身も吃音に対する印象が変わった。原題『I Talk Like a River』をYouTubeで視聴できる。(BBCのチャンネル→CBeebees) 「あわだって、なみをうち、うずをまいて、くだけて」の所は、子音だけの音が効いていた。