形式:文庫
出版社:KADOKAWA
他にも死後の恋と瓶詰地獄という王道も収録されている。が、注目すべきは海洋小説ともいうべき支那米の袋と難船小僧と事件や夢を綴った怪夢といなかの、じけんだろう。夢野久作といば虚言や夢幻など捉えがたい作品で有名だが、ジャンル小説を意識した作品もあった。もちろん、展開はセオリー通りではないし捻りが過ぎるのだが。夢野久作の作風の広さを知ることのできる一冊。
あと。全編通していえるのは、夢野久作は「…」三点リーダーが好きだね。私も好きだから親近感がわく。もっと生きてもらって、その頭のなかにある作品を読みたかった。
あと、この作品集で好きなもの多いけど、一番好きなのは暗いとこからの描写が一転して赤いシャンデリア出てくる「白菊」が一番好き。多重人殺しで網走監獄入っていたゴロツキが、ベッドに寝ている女のコ(本当は人形)を見て、殺さないとこの描写…しびれる。
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他にも死後の恋と瓶詰地獄という王道も収録されている。が、注目すべきは海洋小説ともいうべき支那米の袋と難船小僧と事件や夢を綴った怪夢といなかの、じけんだろう。夢野久作といば虚言や夢幻など捉えがたい作品で有名だが、ジャンル小説を意識した作品もあった。もちろん、展開はセオリー通りではないし捻りが過ぎるのだが。夢野久作の作風の広さを知ることのできる一冊。