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武家用心集 (集英社文庫)

感想・レビュー
76

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ソババッケ
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ネタバレ8つの短編。武家の主や妻女たちがどのような心配りや覚悟で人生を全うしたのか。「田蔵田半右衛門」過去の反省から藩主の内命という話にも疑問を持った男が、調べてみると真逆の話で。「しずれの音」母の吉江は寿々を連れて後妻に入ったが夫は死亡し母も寝付いた。先妻の子である跡取りは母を寿々の嫁ぎ先へ。「邯鄲」14歳の百姓の娘を奉公させたが虫の鳴き声がうまく6年後にはなくてしならない女となっていた。「うつしみ」松江は祖父の後妻である津南に育てられた。婚家に子を残し離縁された経歴を持ち、生きるため仲居奉公までも。★3.5
えむ女

既読ですがすっかり忘れています。再読したくなりました。

12/07 10:47
0255文字
よしちゃん
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血の繋がらない孫を子供のように育てたが、なかなか思うようには育ってくれないものだなと。
0255文字
貞
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久しぶりに読むことに没頭できる小説だった。 島内景二氏が解説で書いているように”美しい日本語”で丹精に描かれた登場人物たちの生き様、佇まいに魅了された。 遅まきながら、この乙川優三郎という作家に出逢えたことを嬉しく思う。読みたい作家、その作品を持つことができたことにワクワクする。
0255文字
wang
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武士の日常生活。武士あるいはその家族の、武家としての暮らしむき。貧しい下級武士であっても武家の誇りや律せられた生活意識が垣間見られる。宮仕えゆえに上司の命令に従いやむなく争いに関わらねばならなかったり、女は穏やかに暮らしたいと思えども、父や夫など家長により人生を決められてしまう。そんな中で誰もがあるべき自分を追求しているのではないか。静かな時の流れを感じる。斬り合いなどある話もあるが、激しいエンタテイメントではなく、せねばならぬお勤めとしてあり、"用心"あるい心構えという言葉に当てはまるように思う。
0255文字
hitokoto
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 心に沁みる短編8話、魅了されました。乙川優三郎「武家用心集」、2006.1発行。特に、第4話「邯鄲」(輔四郎33歳と女中あま20歳の話)と第2話「しずれの音」(病む母親吉江を気遣う娘寿々とその夫周助)がお気に入りです。第3話「九月の瓜」、第6話「向椿山」、第8話「梅雨のなごり」も味わい深いです。
hitokoto

ナイス、有難うございます!

11/17 03:11
0255文字
KAZOO
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乙川さんが最初に出てこられたときに読んで非常にいい読後感であったのですがその後はとんとご無沙汰していました。最近出されたこの文庫では中級或いは下級の武家の人々の生活をうまく短編で描かれています。非常に文章が読みやすく丁寧な描き方でゆったりした感じで読めます。内容は結構厳しい状況に置かれながらも最後には希望を持たせるような終わり方で私には非常に印象のいい作品集でした。今後少し乙川さんの作品を読んでみようかという気にさせてくれました。
0255文字
ますん
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どの話にもしみじみ感じ入りました。特に女性の描き方が好き。何度でも再読したい本です。乙川さんはもう時代小説は書かないのかな。こういうのをずっと読ませてほしい。
0255文字
yamakujira
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太平の時代に小藩で生きる人々をえがく8編の短編集。「田蔵田半右衛門」は左遷された藩士、「しずれの音」は病んだ実母の介護を夫に遠慮する妻、「九月の瓜」は過去の過ちを悔いる上士、「邯鄲」は刺客を命じられた武士、「うつしみ」は捕縛された貧乏藩士の妻、「向椿山」は修行から帰国した若い医師、「磯波」は一人で暮らす女性、「梅雨のなごり」は激務の父親を訝しむ娘、斬り合いとは無縁だとしても、どれも現代に通じる心性を感じる物語だ。とくに藩と家格に縛られる武士の苦労はまさにサラリーマンの悲哀だね。 (★★★☆☆)
0255文字
gigi
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8編からなる短編集です。 一編一編に派手さは有りませんが、短編とは思えない濃さで、文体が優しく穏やかで、読み心地の良い小説でした。 乙川さんの本は初めてでしたが、お気に入りの一冊になりました。
0255文字
NB8
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C
0255文字
山内正
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太左衛門より高い身分の客はなく 会議でと妹に小声で話す  花婿は愛想を振り撒き酌をする  あの末席の若者は? 桜井様のご子息と忘れていた名前 もう十五年になる政変で儂か桜井と聞かれた時あれが明暗を分けた 四十八で隠居し息子に継いだ  息子は太左衛門の話を察し友は変わらずと返事を  鍬を持った男が見え これはお奉行様と 楽隠居とはいかんか  そう見えるか案外気にいってる そう悪くはない 昔そんな事が  遅くに出来た瓜だ漬物にしてもよい 持って帰ってくれ 負けたな自分を生きた捨蔵に
0255文字
ホワイトノイズ ^^* @ 環境順応と技術習得の日々
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ネタバレ自身の力では抗えない身分や性別や世の流れの中で生きる登場人物たち。其々の物語を繊細で美しい乙川さんの文章に酔いしれた時間を過ごせました。収録作全てがハッピーエンドと言い切れないながらも、その後に見える光が微かであっても前向きになれる読後感。短編集にありがちの読者自身の好みによる作品ごとの評価…私には収録作に甲乙無し♡
ホワイトノイズ ^^* @ 環境順応と技術習得の日々

日常的に山本周五郎作品を読んでいる私にとっての乙川優三郎さんも大好きな作家。その乙川さんも周五郎ファンとどこかで読みました。いつの時代になっても清らかで凛と生きる人々を描いて欲しい。

05/07 11:34
0255文字
山内正
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四年前から段々病勝ちの母  嫂が実家に今すぐに預かって 寿々が望んだ事にと  一月半しても何も言って来ない どういう事だ妻も実家に戻ったと 聞くが 嫂は私が決めた事では無く 夫に聞いてそれに寿々が望んだ事 夫に何と言えば そんな言い草あるかと怒った  兄の昇進と母の病気に何が関係が  母は戻りたくないごめんよと  母を荷車に乗せ ごめんなさいと  老いてく母を兄は助けるだろうか ドスンと重い音が人でなしと 言われた様に ここに捨ててと母が 向こうから人の影が近づく 滑って転んで 儂が代ろうと夫に 涙が
0255文字
山内正
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釣をした帰り植木奉行で禄が減り 静かに暮らす半右衛門 友が訪ねて手を貸せと急ぎの話を  家老大須賀が河川工事で功があり実権を握るが筆頭家老と対立し 改修工事も怪しい故斬れと 本当だろうか 半月はある調べてみるか 元配下に聞く事に 見積りの精確や判断の確かさが 分かって来た 人柄はと夜道で出会うと 人を見る穏やかな人柄に 刺客らから助ける事に 直後に政権交代があり 旧重職は退き兄も役替えに 自分は元の家禄以上に加増された  自分の様な慌て者は望みの手前 で暮らす方がいいと
0255文字
スターリーナイト
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2022-04
0255文字
山内正
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幼い頃は祖母に手を成長し祖母の手を引き今一人この石段を登る 夫が捕縛され一月不正の疑いが 祖母津南は一度出戻り実家にもいれず料理屋で働くと決心した 思い掛けず縁談が来た 貴女が母を選べない様に私も選べないと姑に言われ決心が付いた 藩主が預けとなり武士たるもの 逃れるとは以ての外 一月半して一万石の減封になる 津南が亡くなった時母を亡くした 気持ちに 墓前で話し掛けたら 大変だことよく考えてみる事ね 肝心な事は見えてない様ですね 自分に手を合わしてるようで 安らいを覚えた
0255文字
山内正
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日差しと潮風は磯の匂いを運ぶ 丘の中腹の家から小道が見える 若い内はいいがと亡き父が言ったのを思い出す 塾を開いて十年独り言を言う様に 庭から二つ下の妹が不意にやってきた 向井様が見えられお姉様を後添えにと 夫を頼り尽しながら夫を愛してない女がいると思いながら 道場の事しか考えない夫と子供の世話は苦労だと 腹に子がと妹に告白され父に勧めたが姉を案じた 一度だけ直之進が真顔で聞かれ知った そして十年旨く行かなかった日々 あの人の心なはお姉さま がいます 身勝手な妹に気休めを言う気無く 暮れてきた海を眺めた
0255文字
ササ
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武家社会の中、様々な運命を背負った人々の短編集。丁寧で静かな文章が、まるで武家の生き方を表しているように感じる。それぞれが皆幸せであるように願いたい。
0255文字
山内正
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古く小さな家に広い庭その先に草むらが 女中のあまはよく虫の音を真似る 友と酒を呑み帰ったら苦い茶を貰い輔四郎は眠りに落ちながら 虫の音を聞いた気がした 伊和は気位の高い骨惜しみする妻だった家政を少禄ゆえと言い離縁した 十四で女中に来た痩せた娘あまが 平穏な暮らしが続きあまも二十歳に 家老の使いで小隼人組の谷川を斬れ 殿の許しは得てあると あまに話すとお供をさせてと言う 山中で谷川が物凄い勢いで向かって来た 逃げ廻り疲れた所を首に一太刀 己も手傷を負っていた 家で待つあまに帰ったと言ってやりたいと急ぐ
0255文字
山内正
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先生もお変わりなくと良順に挨拶を 五年の遊学に美沙生に何が 二人で診療に行き貧しい患者に床を拭き夜具も干し手を洗う事は出来る やっと国に戻り藩から土地を貰い 薬園を作る事に 嫁に行ったとは聞かない男を追って 何処かへと噂も 戸島家から一度美沙主を訪ねてくれと 活け花を習わしたがと 本草学は一人では出来ないせめて活け花でもと バチが当たったのです 腹の子は流産しました こうして話せば分かることが出来なかったのです 美沙生の手をとり家に使いに出そう 初めての患者美沙生を治さねば
0255文字
山内正
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思い立って寺の石段を登る松枝 夫が捕縛され一ヶ月に 一人で暮らし頼りなさを感じる 祖母津南に育てられ庇って貰い十年 顔を上げ息を洩らし石段を登る 一度出戻り二月し料理屋で働く 思いがけず縁談がきて三月思案し嫁ぐ 何も知らない孫の手を取り知る限りの事を教えてやろうと 六十過ぎ藩が改易と噂で武士達は 国を捨てた 信じ切る自信を教えられた 津南が好きな海を見よう 孤独に負け夫を疑う どうやら貴女は肝心な事が見えない様です 津南の声がし 深い安らいを覚えた
0255文字
鳥朗
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ネタバレ毎晩一編ずつ読んで読了。乙川さんの作品は、最後には光が見えるものがほとんどだから安心して読める。どの作品も素晴らしかったけれど、特に『しずれの音』が心に刺さって気付いたらボロ泣き。気ままな読者視点からすると思うところがないわけではないけれど、最後に残ったのはとても温かな気持ち。いい作品に出合えたなぁ。
0255文字
mat_tanko
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一編一編がしみじみと沁みる。どうしてこうも優しく、強い女性の姿が書けるんだろう。男性作家には普通感じないものを、この作家さんには感じる。この先にこそ、女性が求める時代小説があるような気がする。
0255文字
masayuki
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人生は思い通りにいかない。そんなつもりでなかったということが、思わぬ方向に転ぶこともある。まして武家社会という不自由な社会ではなおさらのこと。医者の修行から帰ってみたら、言い交したはずの女性が人の妻になっていた(「向椿山」)など、収録された8編の短編はいずれも何らかの困りごとをはらんでいる。不測の事態を切り抜け、明るい未来を予言し、余韻を残して終わる作風は、乙川優三郎の持ち味。今回も美しい日本語と、温かい人情にとっぷり浸ることができた。
0255文字
山内正
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この石段祖母に引かれ祖母の手を引き登った墓地から海が見える 大目付に呼ばれ夫は一月今入牢している あなたの事は私が教えますと祖母が 兄の不始末で離縁し浜の料亭だ働き 三年し縁談が来て父に嫁いだ 何年もせず夫に先立たれ連れ子を育て 石段を登り欲しい物は自分の力で手に入れなさいと 藩の失態で改易かと噂の中夫の行先を案じるが 気丈な祖母に比べ未熟な自分がと 墓の前で一月の思いを吐いた よく考えて見る事ね教えられる事はもう無いと祖母の声がした どうやらあなたは肝心な事が見えてないようです些細な事に惑わされてると
0255文字
タツ フカガワ
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再読。全8話の短編集。「田蔵田半右衛門」は藩の重職を暗殺するように命じられた男の話だが、乙川さんのなかではこれでも軽めというか明るめの作風に感じた作品で好感。「うつしみ」は、夫が大目付に捕らえられて不安にかられる妻が自分の半生を祖母の人生に重ね合わせながら武家の妻としての覚悟を決める物語で、まさに“武家の妻用心集”。うまいなあと思った一編でした。
0255文字
山内正
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夫が大目付に捕縛され入牢して一月 血の繋がらない祖母が居たらと 長い階段を登る 祖母は一度離縁し料理屋で働き 男に左右されないものを作るしかないと 三年して縁談がきて断るが 子のいる家に嫁いだ 孫娘に愛情の無さが分かり 欲しい物は自分で手に入れなさいと 改易かと噂も減封と決まり乗切る様に石段を登った記憶が 登り切ると海に向う船が見え 肝心な事が見えてないようねと 不意に祖母の声が聞こえ 武士は浅ましい事を考える物では 有りませんと蘇る 今の私に言っている言葉だと 待つしかないと。
0255文字
ふぅ
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八編どの話も良かった。あのあとどうなったのだろうと考えずにいられない作品ばかりだった。でもどれもきっと大丈夫、私の想い描く未来になっていると思う。ようにする。どこか寂しくでも温かい乙川作品は大好き。
0255文字
山内正
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釣を始めて八年 人の交わりを避ける術と 海を眺め気儘に過す 入婿で七十から四十石に落とした 目付の捕物に友がいて間違って助勢 時の家老の不正の為と知った 兄が来て家老大須賀に不正が有り 君命で殺せ 家名が上がると 昔の一人森沢に不正の話を聞く 人に裏切られる事を恐れる自分に嫌気がする 友は信じて話すんだから とお前にと 兄に刺客は断ると言い、怒らせた 提灯へ四人の刺客が囲んだ 近くの雨戸に提灯が並んだ 助勢致すと半右衛門が駆け寄り斬る 大須賀が礼を言う 一月し十余名が処分され 一躍名を挙げ妻と喜ぶ禄も元に
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オサム
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山本周五郎とも藤沢周平とも似て非なる優しさ、温かさ、そして厳しさが心地よい読後感をもたらしてくれる。8編それぞれが、読んだ直後に「うん、この作品がいちばんいいな」と思わせる。また乙川氏の他の作品探さなきゃ。
0255文字
ふじさん
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「うつしみ」の津南と「磯波」の奈津の自立した女の生き方がいい。「しずれの音」の病の母親に関わる攻め居合の中での最後のシーンに心打たれた。「九月の瓜」の太左衛門と捨蔵の別れと出会いは藤沢周平の三屋清左衛門残日録を彷彿とさせる内容だった。どの短編も武士社会の不条理さに負けず逞しく生きる男女が描かれていて年配の私の心に強く訴える内容で心にしみた。
0255文字
かみふうせん
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時代は違っても変わらない人の心の移り変わり。自分の母親を実家から嫁ぎ先の家へ迎える難しさ、今も昔も変わらない、親を捨てなければならない事態まで追い詰められる気持ちが切ない。結末に救われる、しずれの音。全編に綺麗な言葉と優しさが溢れてる。
0255文字
山内正
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父は帰りが遅い 兄は出かけている頻繁に来る伯父は台所で酒を飲む 帰った兄に前に座らせ何をして来た と質す、 新しい藩主がこれ迄の不正を一掃する、執政の交代もと言い出す 誰に酒を馳走になる?家老縁者かと 兄に問う 十日伯父は来なかった 家老等の更迭が伝わったのはその後 要職の役代えも終わり 二十人に満たない者が殿を助けた 更に半月して、利恵は薄暗い玄関に立つ人影にどなた様?と やっと終わった父が言った 直ぐに行水の用意をと座る 今日は何か良いことでもあったか? 父にない明るさが有る伯父が来た
0255文字
山内正
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夫が呼び出され一月になる 心配顔で様子を見に来る 幾度寺の石段を祖母と登った事か 後妻と家に来てしっかり家を守った 親戚の始末で離縁となり働く決意し 再婚話が来た 断る積りで話だし 不器用な男の新鮮さに頷いた 夫はしっかりし優しかった 外面を見た積りで恥ずかしかったと 周りの出来事に武士らしくと祖母は 揺らがない 知らぬ間に石段を登り墓前に佇み 一月の話をして帰ろうとした時 後から祖母の声が 貴女は肝心な事が見えてないと 一体何を見てるのやらと
0255文字
山内正
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新田普請添役で田や山を歩き廻る 輔四郎は家で女中あまの世話で平穏な暮しに気付く あまが嫁いだ後の味気なさを思った 突然家老の使者が忍び組の暗殺を 伝えに あまは供をすると言う 突然の身に何も覚悟の無さに 情無く あまは生きているだけで 運がいいと言ったことがある 家具を売り金をあまに渡す 当座の暮らしにと 屋敷に赴き相手と対峙し間合いに入る時急に走り込み斬りかかる 防ぐ一方の不利が何度となく続く 庭木の間を走り回る内相手の首筋を斬っていた、止めを刺す時 家老の口封じだと慌てた 危機を脱しあまの顔が浮かぶ
0255文字
山内正
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病気の母を見舞い帰る冬道に鷺がじっと立つ 母の様だと思う 一月とニ戸家から寿々が母を預かる 約束が過ぎてもニ戸家は何も言わないと、夫周助は怒る 仲裁人に詫び状書かし金も届けさし ニ戸の嫁が嘘の話で引取らせたと 娘は祖母を大事に寄添い和む やはりニ戸家へ返そうか? 人の余生を預かる覚悟が有ればと 自分の不心得に気付く 荷車に母を乗せ途中の雪道で立止まる 人の影が近付き転ぶ又走り寄る 転んだ夫の顔が又転ぶ 俺が代わろう 涙が溢れて止まらない!
0255文字
山内正
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八年前の不手際で大目付に咎め受け 半右衛門は人との交わりを控える 突然兄がきて藩主の命であると 家老大須賀を斬れと 治水工事の隣藩との負担割合に決断した大須賀に不正がと藩主が怒る 上役はやむを得ぬ事と 兄の話と違う 郡方帳簿に川沿い村の石高が 増えたと記す 人の裏切りを恐れる自分と大須賀と 雲泥の差が 兄の催促に妾からの道へ待つ 六七人の侍が囲んでいた中に斬り込んだ 助勢かたじけないと家老に すぐ執政交代があり郡奉行に誘われ 断り あれは母の病気の為だと知る 自分の様な者は望みの少し手前で暮すが良いと思う
0255文字
山内正
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夜が更け無いと父は勘定方から帰らない、重職らに任さないと藩主は言う、 台所で伯父酒を呑んでいた 利枝は父と比べて砕けた物言いが好きだ 兄が帰り、伯父は普段にない静かな 話方で親が藩の為遅く迄務めるのに 跡取りとして情けない 執政の交代も有るのだと叱る 酒の相手は家老の繫がりだろう 十日経ち伯父は来た 母に心配無いと 今日普請奉行が監察に呼ばれた 父は城詰めだとも 半月して伯父は普請奉行助役に昇進 やっと父が痩せ細り帰って来た 行水したいから湯をわかせと 父の辛抱するか用心を怠らないか、叔父の明るさかと
0255文字
山内正
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うつくしみ 夕方家を出て菩提寺の石段を登る 夫が大目付に取調べと言って家を出て 一月経つ 今日義妹が何か分かったか とやって来た 自分の立場を案じての身勝手な振舞いと思った 松江は姑も居ない一人暮す女の頼りなさを痛感する 姑は若く離縁し実家に戻り居場所の無さに戸惑い働く辛さに耐えた もうあなたに教えることはありません と言われてる気がする どうやらちゃんと見えていないようで 武士たるもの浅ましい考えるもので有りません これからの事考える時姑がいたから 誤る一歩手前で気付かされる 姑のお陰と立ち上がる
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