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ぼくの心は炎に焼かれる 植民地のふたりの少年

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ピカタ
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1951~1953年イギリス植民地時代のケニアを舞台に白人のマシュー少年と黒人のキクユ人ムゴ少年2人の視点から描かれる歴史フィクションのYA。その時代のケニアについて全く無知だったことに気付いた。映画で南アのアパルトヘイトを描いたのは観たことがあるけれど…ケニアが舞台の作品はあるのかな…。"その火はだれもかれも食いつくす─キクユも、白人も…その炎に心まで食われてはだめだ"。キクユ人のジョサイアの言葉に、それはかなり難しいのじゃないか…?と。自分なら無理。マシュー視点のランス少年が既に邪悪なのが恐ろしい
ピカタ

訳者あとがきによると"ケニアでは国語はスワヒリ語、公用語はスワヒリ語と英語。スワヒリ語は、古くからアフリカ東海岸で話されていた言語に、交易にやってきたアラブ人の言葉の影響がくわわってできた共通語(ケニアのほか、タンザニア、ウガンダ、ルワンダなどで公用語)。スワヒリ語を話す人の多くは独自の母語を持っており、キクユ人の場合、家では母語のキクユ語、町ではスワヒリ語、学校や職場では英語といった使い分けをしている人が多い"。トリリンガルが多いんだ…すごい!というか…歴史を知ってしまうと…複雑

11/14 03:03
0255文字
HISA
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☆☆☆2000年に「真実の裏側」という作品でカーネギー賞を取った著者らしいが、知らなかった。1950年代のはじめ、イギリスからの独立を求める運動が起こっていたころの話。搾取する側とされる側、同じ年頃の少年なのに環境が違いすぎて悲しい。ラストも重いものだったけど、賢いムゴなら明るい未来を送ったはず。
0255文字
katariha
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炎はだれもかれも巻き込んで、今なおくすぶっているように思えてならない。歴史から学ぶためにも歴史を知り、また、安心して学ぶことのできる環境が必要である。
0255文字
奏
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ネタバレ1951年、イギリス植民地時代のケニア。白人のマシューと彼の父親に雇われる黒人のムゴ、二人の少年の視点で物語がすすむ。自らの土地と自由を奪還しようとするキクユ人の集団(マウマウ)との板挟みになるムゴの家族。自分の召使いたちは裏切るはずがないと信じるマシューの父親。緊迫する情勢の中、決定的な事件が起こってしまう。マシューが勇気を出して本当のことを告白してもどうにもならない現実。こんな悲しい終わり方。。。ただ、これが事実でこんな悲しい出来事がたくさんあったことをまずは知る事が大事。
0255文字
ぱに
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ネタバレ1951年ケニア。白人の少年マシューとマシューの邸宅の下働きであるキクユ人のムゴ。ふたりの視点で進むイギリス植民地だった頃のケニアの暗い時代。なかなか苦い結末だった。ムゴはあの後どうなったのだろう。ムゴが兄と同じ道を歩んだとしてもまったく不思議に思わない理不尽な社会がつらい。作者は南アフリカに生まれ育った白人女性で反アパルトヘイト運動をしたことで逮捕、イギリスへ亡命した人だそう。南アフリカでは禁書となった本も執筆しているそうなのでそちらも気になった。苦い読了後ではあるけど読んでよかった
0255文字
Chiyo K.
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ネタバレ1950年代ケニア。父が営む農場でマシューは何不自由なく暮らす。黒人使用人の少年ムゴは動物の扱いや自然のことを教えてくれ、父も使用人たちを信頼している。しかし同級生ランスやその父親は、いつか黒人たちが農場を襲撃してくると警戒する。ある晩ムゴは、自分の父親ら使用人たちが集められ、白人に反抗する誓約をさせられるのを見てしまう。支配側ゆえ、今まで自分のわがままや無知に無自覚だったマシュー。それに気づいた時は、すでに遅かった。その後のムゴは支配者たちを恨まずにいられたろうか。子どもの目から見た植民地を描く。
0255文字
Mipo
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イギリス植民地時代のケニアが舞台。白人のマシューとキクユ人のムゴは、幼い頃から兄弟のような仲だったが、入植者側のマシューと、その邸宅で台所の下働きをするムゴとの友情には上下関係が見え隠れする。子どもが結ぶ〈約束〉の計り知れない重みや、「大人になったらわかる」という言葉に抵抗したい気持ちや、謝れる勇気といった部分が印象に残る。この物語で理不尽なことが起きているけれど、その空気を共有できてよかったと思う。ケニアは1963年に独立したが、埋もれていた真実が語られ出したのは2006年からというから、随分長い。
0255文字
Frederick
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図書館で借りました。新刊YA棚にて英2007年刊歴史小説野沢佳織訳しらこ装画。1951年英植民地ケニア、11歳の白人マシューの家に仕える13歳キクユ人ムゴは或る夜両親や農場の仲間が自由を求める秘密結社マウマウに忠誠を強いられるのを見た。翌年10月マウマウの脅威に植民地政府は非常事態を宣言しキクユ人を次々拘束する。マシューの一家は使用人達を信頼していたが、更に翌年3月の或る夜、農場に火の手が上がり…ああこう言う終え方か〜辛い。子どもが、人を慕った事をこんな風に悔やまなければいけないなんて。中学生〜→
Frederick

ナチスをあんなに憎んだ人達が疑いのみで人々を強制収容所へ。ケニア独立(1963)たった10年前のたった1年5ヶ月の出来事。だがマシューにもきっと一生消えない慚愧。 ところで軍隊蟻めっちゃ怖い。 /「われわれは、とてつもなく大きな炎に巻きこまれてしまったんだよ、ぼうず。その火はだれもかれもを食いつくす──キクユも、白人も、だれもかれもだ。だがな、その炎に心まで食われてはだめだ!」

05/23 22:56
Frederick

著者は以前此方で教えて頂いた『ヨハネスブルクへの旅(英1985)』(未読)作者。1943年南アフリカの白人一家に生まれるも反アパルトヘイト運動に加わり1965-1991イギリスへ亡命。1982年抵抗運動に加わっていた白人男性の初の犠牲者ニール・アゲットの母の従妹。 本書上梓前年2006年英法律家が、英政府にかつてマウマウとして勾留されていた高齢者達への人権侵害補償訴訟(2013年約30億円が5228人に支払われた様)との事。

05/23 22:56
0255文字
ダージリン
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イギリス植民地時代のケニア。白人から土地を取り戻そうとするマウマウと呼ばれるキクユ人の集団が、白人の農場を襲い始めていた1950年代を舞台とする物語。白人の農場主の息子と、雇われているキクユ人の少年二人の視点から描き出される何とも辛く切ないストーリー。アフリカのことについては全く知識もなく詳しくないが、つらい歴史があったことが伺われる。心が揺さぶられた。
0255文字
サトー
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悲しい
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