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月と幻想科学 (立東舎文庫)

感想・レビュー
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玄趣亭
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再読。『残月記』を読み、もう少し月の気分に浸りたくて本書を手に。太陽よりも月、熱光よりも冷光と月光派を称する二人による1979年の対談。刊行時は巷で月の魅力があまり語られていなかったのか、足穂や百閒なども知る人ぞ知る存在だったという事がわかる内容で、そのため啓蒙的な雰囲気になっている。その意味では現在の方が月的な文化に親しみを感じているように思う。昼間の月は見えないけれど空に存在している、同様に別世界も現実と並列して存在しているのでは、という荒俣宏の言葉に『残月記』読後の心が響く。月の文化史の入門篇的な本
玄趣亭

宵待草様、コメントありがとうございます。感想は文庫に付けましたが、工作舎から発行したブックレット「プラネタリー・ブックス」で読みました。古書店で購入したものです。まだ雑誌『遊』を刊行し、理系と文系の知を横断しようと盛んに試みていた頃ですね。日本論を述べる正剛さんも魅力的ですが、この頃の正剛さんも少し挑発的なところがあって、シビれます。時代の雰囲気を感じる本でした。以前京都を旅していた時、恵文社一乗寺店でまりの・るうにいさんの絵葉書を買いました。月の浮かぶ夜景の一枚、記憶に残っています。

02/24 18:45
宵待草

追伸 玄趣亭さんの、流石のコメント!✨ & まりの・るうにいさんの、絵はがきの京都の想い出!💖 正剛さんの📚️📚️📚️を読めて無い私には、玄趣亭さんの正剛さんのレビューは、本当に嬉しいの!😌  感謝です!🍀 宵待草

02/24 19:17
4件のコメントを全て見る
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果てなき冒険たまこ
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荒俣先生の対談本だっていうから喜んで読んでみたのだけど。。外した。海外の知識が豊富なことを常に前面に出していかないと対話が成り立たない昭和文士の典型であまりにも鼻につくのでうんざりしてしまった。この頃(1970年代)までの日本の文化人て判断基準が自分の中にないんじゃないかと思えるくらい海外の思想や人名を羅列するのね。今だったらずいぶん叩かれるだろうなこんなの。
0255文字
クロワッサン
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お月様の出てくる作品を求めそしてお月様を求め手に取りましたが、想像以上に最高でした。 お月様が好きな方には是非読んでほしい一冊。
0255文字
miubw
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松岡正剛と荒俣宏の月をテーマにした対談集。ところどころ雲をつかむような話をしているのと二人とも天文学者ではないしだいぶ昔の本なので、それって正しいの?という疑問がちらつく。お互いに博学で、急にマイナーな画家(私にとって)(サミュエル・パーマー)を話に出しても相手もちゃんとその画家のことを知っていて話が発展していくのは面白い。巻末の月をめぐる100冊少し読んでみたい。
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巽霞月
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面白かったけど対談している二人が知の巨人すぎて脳が追い付かなかった!月のロマンチシズムとか月の孕む芸術的狂気とか、そんな話だった...ような......。
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犬養三千代
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2016年2月発行。 解説で岡和田晃さんがこのお二人のことを「碩学」と表現しています。まさにそのとおり。 ノイバウアーが提唱した「アルス·コンビナトリア」という方法論に基づき対談は進む。 月を題材に縦横無尽に語られる二人の知識とその咀嚼力に驚いた。 科学にタッチ、思想にも、やはり最後の松岡正剛が選ぶ100冊には脱帽する。その中では松平定信の「花月草紙」泉鏡花の月夜遊女」を読みたいと思った。
0255文字
りょう@りんご売り
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大昔月は今の三分の二ぐらいの距離のところにあって、もっと大きく見えてたけど、段々遠ざかっていって、それをおーい!と言って追いかけようとして人間は直立二足歩行するようになったなんて話が書いてあったけど、確かにあり得ることだよね 笑。月というのは生命にかなり密接に関わってるものだもんね。こういう本を読んでると、自分の浅学さを思い知らされる。私の月に対しての思想は平凡で手ぬるかった。
りょう@りんご売り

そうえば、今日はストロベリームーンなんだっけ?

06/28 21:17
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NBかえる同盟
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ネタバレ積読消化。荒俣さんと題名につられて購入した本。文庫は2016年だが、単行本は1979年。「シンセサイザー」や「エントロピー」という言葉の使い方に妙な熱があって、ああそんな時代だったのだなぁと思う。正直なところ、二人の言っていることの半分も(いや、ほとんど?)理解できなかった。が、何か手放す気にもならない、不思議な本。
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雷華
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ネタバレ【図書館】月にまつわる幻想的なものから化学、文学、美術など様々な面から荒俣先生と松岡先生が語る対談形式の本。博学なお二人の話は高度すぎて、ついていけませんでした…残念ρ(・・、)ただ、月の暦が生命によく合うなどわかる部分もそこそこありました…。もう少し勉強しなおしてから読み直したいです…。
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IRS
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博覧強記の二人による対談?対話?。この元になったイベントや雑誌等は知らなかったが、復刊的な扱いなのかな?月に関するあれこれが縦横無尽に語られる。月の冷やかな光に昔からどうしても惹かれ、小学生の一時期は毎日月の写真を撮っていたこともあった。(当時のインスタントカメラで小学生の腕なので全く意味のない写真を量産したわけだが)100冊リストの、西行や上田秋成、萩原朔太郎や稲垣足穂は好んで読んでいたが、外国のはほぼ未知だったので、出てきたものを少しずつよみたい。
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袖崎いたる
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レヴィ=ストロースあたりが社会の熱さについて説いてたように、本書で荒俣さんは十九世紀以降の学知発想のインフラが<熱いもの>への指向に憑かれているのではないかと指摘する。ではそれに対蹠するものは何かという答えとして、月的なものが置かれる。それは冷えびえしていて、かつ世界を照らす力を有する冷光。この熱さは自意識にもいえる。自意識の熱さが行き着くのはどこまでいっても感情の共感でしかない、逆に冷えてしまえば、それは主語であっても自意識と呼ばなくてもいいような何者かになれる。さぁ、ポスト・フェストゥムのはじまりだ。
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岡村 直
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荒俣宏と松岡正剛。碩学ふたりが「月」に関する文学、科学、神秘主義など、さまざまなエピソード、トリビアを語り合う対談本。荒俣も松岡もとにかく博覧強記の人であるなと改めて感じるが、その知識、教養に驚いたり興味を惹かれはしても「スノッブ」を眺める類の不快を感じないのは、たぶん彼らが純粋な好奇心のカタマリで、自らの博識ぶりをもって他人を圧倒し優位に立とうという「下心」とは無縁だからではないかな。それはともかく、一読すれば月への愛着がにわかに湧いてくるたいへん愉快な本であった。ルナティックな世界、最高である。
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不在証明
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荒俣宏と松岡正剛、博識なお二人による対談。タイトル通り一貫して月について語られていて、古今の文学作品と絡めての話は興味深いもの多々。月の良いところは「役に立たない」ところ。太陽は限度を知らない。巻末の月をめぐる100冊の本、に江戸川乱歩「目羅博士~」が入ってないのは何故。
不在証明

クリシュナムルチ「思考は、大脳を動かしてるだけじゃないか、ただそれだけの運動に過ぎない。で、動かさないようにするのが大変なんだよ」―すごい屁理屈だと思った。

07/30 19:11
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すぎはらさん的な何かをむしばむくるいじに
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日本語の使い方がトテツモナい。比喩とイメージとして怒涛の如く流れていくその言葉の裏にはキチンと実態がある。これを口話で語り切ったというのだから本当に驚く。凄い本だ。
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コットン
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1970年代にこんな本が出ていたんですね。文学(一部、映画・絵画・生物も)におけるルナティックワールドが語られている。松岡さんの言葉が面白い:「足穂の全作品は、『一千一秒』のために付された注であると言えなくもない。」そして、松岡正剛が選んだ月をめぐる100冊の本のラインナップが参考になる。この中に若干20か21のSF作家として紹介されている山尾悠子を期待できる新人だな…と←さすが松岡さんお目が高い!!
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natsuko
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荒俣氏と松岡氏、どちらも今まで縁がなかったが、実はすごい人のようだ。月に関して論じ合う、月の冷光力、ルナ・ソサエティー、ルナティシズム。弁の立つお二人の科学の話はもう専門的すぎて追いつくのがやっとだけど、月に関する文学や絵画の話はすごく興味深くて身を乗り出すように読んだ。中でも月ばかり描く画家の「心のランプ」の話。月が一年に三センチずつ地球から遠のいている話に胸が踊る。めくるめく月愛、月自慢があふれて宙返り。後半、怒涛のごとく湧き出てくるルナティック(月光的)な文学作品はことごとく読みたくなった。
natsuko

ドスコの感想はーやーくー!笑 多読術読んでみようかな。積本が半端ないんだけど…笑

04/12 08:21
kinzoo

あせらないあせらない笑 多読術は速読術じゃないけどね。笑 積本も許せるようになると思うよ笑

04/12 08:28
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鳩羽
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碩学という硬い言い方があまりしっくりこないような、自由自在でルナティックな二人の対談イベントを本にしたもの。反射で光り、熱を持たず、満ち欠けし同じ姿を続けては見せない月を見続けてきた人類に、月に仮託される概念があるのではということに納得した。実体はないものなのに、そこからの影響はある。ツキや憑き、という言葉からもそのことは窺える。その幻想のようなフィクション性のようなものからの影響を、素直に受信している人がルナティックということなのかと思う。
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kiyoka
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いかに「太陽より月の方が好きか」ということについて延々と語り合っている。幻想科学という題名だけど、科学だけではなく、二人とも博学過ぎるので、文学、絵画、音楽、映画、などなどあらゆる分野に話は及んでいく。人名もジャンジャン出てくるし、興味のあるものもいっぱいあった。巻末にある正剛さんの選んだ「月をめぐる100冊の本」リストも見逃せない。文庫化復刊なのでこれが書かれたのが37年前で、二人ともそれぞれ32、35歳だったことにおどろく。「月は太陽の見る夢のかたちである」という言葉がよかった。私も月派なので。
苺畑序音

いいですねぇ。 図書館本をやっつけたら読みます。

03/15 02:16
kiyoka

ぜひぜひ。♪

03/15 02:18
4件のコメントを全て見る
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さと
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月や幻想文学、科学についてかなり知識を深めた二人の対談だから、いろいろわかっている上での話なので置いていかれました… ところどころしか理解できなくて、この本の解説書が必要。と後書きにもありました。正剛さん推薦の月をめぐる100冊読んでまた再読したい。
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hobby no book
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会話が跳躍的というか、幻想文学に耽溺する者同士、通じるところでのやり取りなので、ある程度出てくる作家や作品の知識がないと、置いていかれてしまうのかもしれない。
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玄趣亭
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工作舎のプラネタリー・ブックスが文庫化されるなんて!古書店で物色していた者としては複雑な心境。これは松岡正剛、荒俣宏博識の両名が月の魅力を語り合った本。1979年刊。共に三十代、荒俣宏は「帝都物語」はおろか、まだ博物学の著作を著す前の本である。両人とも文系理系分野、洋の東西を問わず、知識を横断して行こうとする強い意気込みが語りの端々に感じられる。未整理な部分も含め、語りの熱をそのまま封じ込めた感じだが、この二人の語りを収めるには分量が足りないなぁ。
玄趣亭

エネルギーに直結している太陽の光は「野暮」で、反射する光を伝える月は「粋」とか、いかにも松岡氏らしい発言は好きな箇所。その松岡正剛をして「わが一九七〇年代最大の発見のひとつ」として荒俣宏を紹介しているのはこの本の後書き。月を媒介に、二つの星の出会いの記録でもあるのだ。

03/05 14:53
玄趣亭

巻末の「松岡正剛が選んだ月をめぐる一〇〇冊の本」リストだがオリジナル本にあった版元の記載が抜いてあった。幾ら三十数年前のリストであっても、これはいささか不親切。「発行当時のものです」とか断り書きを入れればすむことだと思うのだが。

03/05 14:54
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やんも
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いいよねぇ月。月がある間は、生きていけるような気がするもの。自分がまだ9歳だった頃に、アリャマタ先生とセーゴーさんは、月について冷えた熱情を傾けて語り合ったわけで、本書を読んでいると30年の時の隔たりを往還している気分になる。様々な月的ワードは自分の読書歴にもかさなり、読んでいてクラクラした。だからと言って懐古的な内容ではない。時を越えて月的ものへ誘い続ける生きた書である。
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へくとぱすかる
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天体の月も、幸運のツキもいっしょにして、科学を味付けにした文学的談義を繰り広げ、その連想は果てることがない。太陽がテーマでないのは、ひたすらエネルギッシュなところが「ヤボ」なのだ、ということらしい。幻想を呼ぶ「月」的存在は、蒼い陰影を帯びて目立たずに潜んでいるが、雑学的に言葉につむいでいく、この対談自体が「月」をめぐってのひとつの作品なのだろう。
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