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桜の森の満開の下

感想・レビュー
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O型のガーベラ
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ネタバレこれを元にしたゲームがあったので。それを見る前に友人(博識)に「坂口安吾なんだけど、読んだことあります?」ときくと「ないけど、読みにくいと聞く。」とのこと。確かに中身がすごい内容なので読みにくいが不思議と読めた。 しかし、そのゲームを勧める気にはあまりなれなかった。これは文章がきれいだから。このままで留めておくべきなのだろう。
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いもっこいもこ
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ネタバレ青空文庫で。森見登美彦の中に、この小説を元にしたのがあって読んでみたくて。オリジナルのこれは、、、すごく怖くて気持ち悪い。古くない。全然古い感じのしない怪奇小説な感じ。ただ、想像する世界はとてもキレイな風景。美しい風景。しかし、随筆はいくつか朗読で聞いたけど小説は初めてかも。ちょっと他も読んでみたくなった。ただし、元気な時に。
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ハッカ飴
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何か今年の桜を今までとは別の思いで見上げそうなちょっと衝撃的な作品でした。桜の華やかさ、はかなさ、脆さ、冷たさ、そしてもちろん美しさ…日本人にとって特別な花であるのはこうしたものを桜そのものに皆が感じているからではないかな。都にはなんでもあって、それでいて何もない。そして私は実は女の首の1つで、この世で弄ばれているだけなのか?と問いたくなるような印象でした。
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Lied159265
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美しき狂気。正直なところ、読んでて常識的な話ではないと思った。初めて読むタイプの小説だった。鬼である女と山賊である男。この2人の狂気、そして題名にもある「桜の森の満開の下」の狂気。狂おしく、美しいと言う言葉の意味がよくわかった気がする。
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ゴロチビ
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ドリヤス工場さんの10ページで名作を紹介するシリーズで読んで興味を持つ。青空文庫であっという間に読めて良かった。水木タッチの漫画では全くわからなかった"女が美しい"という設定や、グロい生首遊びがかなり執拗に描かれていることを知る。ここに描かれているのは豪胆で屈強な筈の男の、ある種の純情なのだろうか。満開の桜に囲まれた時に日本人が感じる物狂おしいような美しさ…そういうものがテーマなのかな?と思いつつ、自分にはよく分からないのであった。
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紺青
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美しい。 恐ろしいことがたくさん書いてあるけど、読後は「美しい」と思ったよ。 芸術だ。
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Rin
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深い群青色の闇夜に淡くぼうっと浮かぶ桜の花は妖しく美しい。春夜の冷気が頬を撫でる。一瞬で散っていく花びらに崇高さと虚しさを感じ、風が生暖かく変わり季節が移ろいでいく様子に、かすかな期待と終わりが無いという絶望を感じる。眼前に広がるは無限の時間。終わらない世界への倦怠。桜の花びらが舞うように、孤独の虚空に突如舞い込んできた美。美への畏敬。美は無常である。生も孤独も一切が幻のように過ぎ去っていく。無限の中にある無常が美なのだ。
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karatte
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青空文庫より坂口安吾「桜の森の満開の下」読了。まだまだ未読作は多いが、自分にとって安吾といえば第一に『不連続殺人事件』における露悪的な挑発者であり、第二に「アンゴウ」の感動をもたらす物語巧者であるのだが、幻想文学の傑作といわれる本作はそれらのどれとも違う。前に読んだこれまた傑作の泉鏡花「高野聖」に比べると文体としての幻想度は高くなく、説話形式のですます調が生々しい残酷描写を多少和らげてはいるものの、この淡々とした凄みは異様だ。現代的な伏線もトリッキーな仕掛けもないのが、鮮烈な読後感を一層際立たせている。
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ふぇり
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ネタバレ桜の情景が強烈な小説。桜の美しさと人の恐ろしさと、そして人の美しさと桜の恐ろしさ。男は桜を恐れているのにそれに引き寄せられていってしまう。人の命はあまりに軽くホラー的な展開なのに、登場人物たちの素朴な優しさも印象的。 「ほど経て彼はただ一つのなまあたたかな何物かを感じました。そしてそれが彼自身の胸の悲しみであることに気がつきました。花と虚空の冴えた冷めたさにつつまれて、ほのあたたかいふくらみが、すこしずつ分りかけてくるのでした。」
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syota
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読友の方のお薦め本。今の時期に読む作品としてぴったり。山奥の満開の桜の下で男が見たものは、女の心に棲む狂気=鬼だった。女から離れようとしても、女を崇拝し女に振り回され続けた男はもはや、女と一蓮托生の存在と化していた。美しすぎるものは狂気を呼び起こす。西洋では月の光を”狂気を呼ぶもの”として恐れ、一人で月光を浴びることを戒めたが、訪れる人のない深山の桜の森も、人を薄桃色のカーテンで包み込み狂気へといざなう恐ろしい存在だった。幻想と狂気に彩られた圧巻の作品。
syota

なおさん、コメントありがとうございます。”白昼夢のようでもありました”本当にそうですね。月の光が夜なのに対し、こちらはまさに白昼の幻想、対照的だと感じました。余談ですが、私のような年配者には、ピンク・フロイドという英国のロックバンドの大ヒットアルバム「The Dark Side of the Moon」の日本語タイトルが「狂気」となっていたのが思い出深いです。

04/01 22:41
なお

syotaさん、私も年配者ですが「The Dark Side of the Moon」は知りませんでした。聞いてみたいと思います(^^)

04/01 22:53
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なお
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季節を愛でるようなタイトル。しかし春のうららかな景色とは全く別の景色の物語だった。京が都であった頃。永遠に続くような鈴鹿峠の桜の森の下、一人の山賊が旅人の命を奪い、美しい女房を背負って家へ連れ帰る。驚いた事に女房はその家に元からいた女達を殺す様に言うのだ。男は女房の言うが儘になり、やがて都へと。男に人の首をねだり遊ぶ女の様子が恐ろしい。女と別れようとする男だが、女の涙に拒まれて古巣の鈴鹿峠へ戻って行く。出会った時と同じ様に女を背負いながら…。美しい花が狂気を沸き起こさせると皆が恐れる、桜の森の満開の下を。
ガラスの文鎮(文鎮城)

美しくもおぞましい女性のあり様をここまで書ける男性作家は稀有だと思います。坂口安吾凄い!

03/22 20:48
なお

ガラスの文鎮さん、坂口安吾、初読みでした。本当に美しくもおぞましい女性でした。白昼夢の様な物語でもありました。コメント、ありがとうございます(^^)

03/22 21:34
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黒坊主
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美が人を狂わせます。 表題から思い浮かぶ美しい情景とは打って変わって、残酷でかなりグロテスクな描写もあり、強烈でした。 残忍な山男と気の狂った美女が狂気に満ちた生活を送り、狂気の絶頂を迎えた後、最後は降り積もった花びらの上に立つ満開の桜のみが残ります。美しい情景と凄まじい狂気のコントラストが異様に際立つ作品でした。
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izm
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ネタバレ「男は目を見はりました。そして嘆声をもらしました。彼は納得させられたのです。かくして一つの美が成りたち、その美に彼が満たされている、それは疑る余地がない、個としては意味をもたない不完全かつ不可解な断片が集まることによって一つの物を完成する、その物を分解すれば無意味なる断片に帰する、それを彼は彼らしく一つの妙なる魔術として納得させられたのでした。」 美についてこれほどしっくりきた文章はないなぁ。
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錫
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美しい怪奇物語。舞台は平安頃なのか?満開の桜の下では気が狂う、と人々が恐れていた時代。一人の山賊が美しい女と出会う。女はわがままで魔力のような美しさを求め続ける。山賊は女に請われて都へ移り住むが女は相変わらずわがままで山賊に首をとってくるように命じ、その首で人形遊びをする。山賊は都に飽き、女を殺して山に戻ろうとするが、途端に女は優しくなり、一緒に山に戻ろうという。山の中の満開の桜の下、女は鬼になり、山賊は女を殺してしまう。山賊は女を通していろんなことを知ってしまった。もっとも彼を苦しめたのは孤独であった。
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YK
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近藤ようこの漫画を読んでからの坂口安吾原作読了。山賊は女に出会う以前から桜の森の満開の下には虚空が広がっているという恐怖を知っており、なおかつそこへ挑んでみたいという好奇心も持ち合わせている。女との暮らしや都会での生活は彼が自分の人生に何が必要で大切かを悟るためのプロセスであってそれ以上の意味はない。そして自ら望んで再び桜の森の満開の下へ戻っていくのだから、それは人生の最終到達点を指しているのだろうと思う。
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yayoi
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シネマ歌舞伎で『野田版 桜の森の満開の下』を観てきたので再読。
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てこ
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美しいものには魔が宿る。美しく妖しくそして儚い桜はその象徴なのかもしれない。
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umi
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シネマ歌舞伎に向けての予習
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みのるん
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現代では桜と言えば花見だけど、昔は満開の桜は恐れられていたとのことですが、それは事実なのか創作なのかどっちなんでしょう?簡単に言えば、山賊が桜の花への恐怖から破滅するという物語です。ただ、桜が前面に出て来るのは冒頭部と結末のみで、山賊が心理的に追い詰められていく中盤に彼を追い詰めるのは桜ではなく、彼の妻となった女性です。でも、ひょっとするとその女性も現実の人間ではなく、桜の化身ということなのでしょうか。
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pintarou
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再読、とおもったら。違った。梶井の「櫻の樹の下には」と勘違い。不思議感満載。
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NORI
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ネタバレ幻想的で狂気に満ちた物語。女が途中から怖く感じる、生首遊び等々。理解が追いつかないので再読したい。
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真琴
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タイトルだけは知っていたけどずっと読んだことが無かったこちら。綺麗なタイトルにふさわしい幻想的な雰囲気。 女が途中から怖すぎて、気持ち悪い描写も出てくるんですがラストシーンは悲しく美しく幻想的で余韻が残ります。桜が魅せた悪夢といった感じ。美しく咲き誇る桜にそこはかとなく怖さを感じるというのも感覚的には理解できなくもないかなぁと。
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マレオン
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この幻想的な雰囲気が好きで、たまに読み返すのだが、やっぱり分からない。なぜ桜の下が怖いんだろう?満開の桜の下がそんなに恐ろしいものだとは、イマイチ実感として感じられない。男が女を殺した理由も、そもそも女が実在したのかも分からない。男は愛する女を自ら殺め、彼自身が孤独そのものになって、満開の桜を恐れることもなくなる。じゃあ桜を恐れていた時代は、なぜ男は孤独でなかったのだろう。男は女と過ごした日々を除いていつも孤独であり、女と出会い愛し共に過ごしたことで、孤独でない状態を知っただけなんだろうか?
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姉勤
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尽きせぬ欲と依存。強盗と拐かしを生業としている山賊の男が、旅の夫婦を襲い、いつものように金品と女だけ奪うつもりが、桜花に当てられたか、女の美貌に酔ったか夫を殺める。その犠牲を発端に、次々と凶行は重ねられる。狂も、罪も、ラストで示すシーンが仄めかした通り。花も人も、色は匂えど散りぬるを。
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emi
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ネタバレ女のサイコパスぶりが、ホラー映画よりホラー。 結局、現実か幻か、生きてたのか死んでいたのか?よく分からないまま、幻想的な美しさと狂気の中で終わる。読後に余韻がすごい残った。
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Aoife
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人を惑わす桜の花。どこからどこまでが本当だったんだろう…。
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CATS🐈🐈
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桜の花の美しさと女の美しさが似ているような気がした… 最初は女の行動と男の行動の意味がわからず混乱したが終盤に全てが一致したように感じた。 情景が手に取るように感じ取ることができ、リアルな感覚だった。 人間欲望だけで生きては行けないなと改めて実感した…
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KumaoBear
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恐怖を覚えるまで美しい満開の桜の森。そこまでの光景が目に浮かぶ感受性と表現できる文章力。ちょっと考えさせられてしまった。
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よひとかっぽ
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表題からして今の季節にちょうど良いと手を出したら全く異質の世界観。欲望を満たしたいがための生殺与奪。究極のコレクションまさに狂気の沙汰。桜の森の満開の下、行きのあの場面と帰りの顛末が心に残る。そして、よくも読み終えることができたものだと。
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Tomotaka Kitamori
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純粋に初読みだったのですけれども、とても惹かれる内容でした。桜と女の美しさと狂気、至極のホラー小説ではないでしょうか。
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風早れる
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「美しさと恐怖は紙一重」という概念、変化のない毎日という狂気への恐怖。純文学というのは、こういう事なんだろうなと思いました。
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Lisa
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ネタバレ【メモ】 山賊、満開の桜の下は気が狂う、姫の死体遊び、姫→鬼、絞殺、消失
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T
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摩訶不思議。美しくて怖い。山賊の物語は存在したのか、それともこの物語自体も幻想なのか。桜の儚さと物語の有るようで無い感じが重なる。 桜を見て、怖いような、切ないような、そわそわしたような思いが解決されたような気がした。
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めがとろん
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美しさと恋と狂気が書かれている。自分と恋人以外の人間をあまりにも軽く殺しオモチャのように扱うのに、桜の下で己を見失う心はあまりにも繊細。そのアンバランスさが魅力的な本。
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あ
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ネタバレーほれ、ホッペタを食べてやりなさい。ああおいしい。姫君の喉もたべてやりましょう。ハイ、目の玉もかじりましょう。すすってやりましょうね。ハイ、ペロペロ。アラ、おいしいね。もう、たまらないのよ、ねえ、ほら、ウンとかじりついてやれ- 女の首遊びが衝撃的だったけど、恐ろしさを感じるくらい森閑とした満開の桜を見にいきたいと思った
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ゆず
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ネタバレ桜の花、花が咲く、花の下... これらの言葉が多用された会話文の場面は、満開の桜の森の、すでに戻れないところに足を踏み入れてしまったかのような感覚に陥りました。 桜が恐ろしいと感じたことはないけれど、安吾の表すような「孤独と虚無」は、お花見のあと、日常に引き戻されるとひっそり襲ってくるなと、しみじみしました。 残念ながらわたしは、まだその孤独が怖くて、受け入れるのではなく目を背けて過ごしてしまっている。 "あとに花びらと、冷めたい虚空がはりつめているばかりでした"この一文が、とても好き。
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yayoi
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ネタバレある山賊と、山賊に夫を殺された美しい女の話。女の生首遊びのくだりなんて、何でこんな情景が思いつくんだ……の一言。桜の花びらに紛れて二人の姿が消えたラストシーンは幻想的に思えた。でも作品全部を理解するには再読が必要かな。。
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てんぷら@なかま
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お昼ご飯食べながら読んでたらちょっと気持ち悪くなりかけた描写があった。坂口安吾の物語は読んだこと無かったけど普通に面白かった。梶井基次郎然り桜の美しさに恐怖を感じるのは何故なんだろう。
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こくーん
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ネタバレ坂口安吾初読み。森見登美彦の『新釈走れメロス~』の予習のため読んでみたんだけど…うわ、ホラーだった。序盤から何やら怪しい雰囲気が漂っていたけど、ここまでホラーになるとは。美しさの裏には恐ろしさも在る、ということか。うーん、怖くて他のことは考えられませんでした。ラスト、怖いけど綺麗。満開の桜の花のシーン「だけ」、映像で見てみたい。
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Thru Traffic
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桜という幻影、そして「女」(登場人物のほう)という幻影。ついていってはいけないとわかっているのに、引き込まれてしまうことって、あるよなあ。もっとも、危ないのは幻影そのものではなく、そんなものに惹きつけられてしまう側の方であるのだが。
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