お姫様体質のいちまが「ひいおばあちゃんの夢だった」にかこつけて、あれこれと注文を出し、それを実現するため汗だくになって馬鹿正直に奔走する主人公ゆきとの関係を、笑いを交えて描く一種の美少女バディ・コメディ。作中でいちまがリアル振袖美少女にメタモルフォーゼする描写が度々あるが、魔法の杖とか呪文でそうなるんじゃなくて、なぜか「土手」に持っていくと人形が等身大美少女に変身するという設定は、現生と異界の境界でもある「川=水辺」だから起こる現象だという、ちょっとマニアックな描写もある。そういう説明はないけどね(笑)。
真澄ふしぎワールドがちょっと苦手、という方でも、本作はひたすらハッピーだし、ファンタジー要素は少な目でコメディタッチなので、肩の力を抜いて楽しく読めると思います。面白かった。・・・しかし、須藤真澄の漫画って、ホント「美少年」が全く登場しないよなぁ。美少女と爺さん婆さん、いいとこオッサンとオバサン、または小っちゃい少年(子供)ぐらい。女性が描いてるのに、「恋」って要素が全くないんだよね。これが一番ふしぎ。
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