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罪と罰の彼岸【新版】――打ち負かされた者の克服の試み

感想・レビュー
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和泉花
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わかる気がした。この作者もプリーモ・レーヴィと同じく自殺してしまったらしいと最後の年表で知ってショック。傷跡は深すぎたみたい。。
0255文字
cof
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8月なので積読からこの本を選んだ。文章が私には難解で、同じところを何度も読み直し、理解できたと思ったら寝てしまったり。一応読了はしたものの「読んだ」とは言い難い…。でもユダヤ人の定義の話を、ユダヤ人が書いた文を読めたのはよかった。拷問を受けた人間は元には戻れない、という一節が、最後まで尾をひくようだった。終戦後しばらくの、アウシュヴィッツの扱いの話には驚いた。そこからちゃんと過去に戻れたドイツはすごいなと思う。また、難民の話でもあったので、最近観ていた映画にも通じるテーマだった。
0255文字
Meg Mog
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「異端の鳥」と間違えて途中から半分寝ながら漸く読了。ユダヤ人と言うことをひたすら問うてる印象🙄アジア人や黒人も酷い差別を受けたりするけど、作者はアウシュビッツの当事者と言うものすごい経験をしてるから気持ちも分かる…けどやっぱり自分には複雑過ぎて睡魔に勝てん😅最後の系譜で作者が自死したってとこが1番ショックだった😔
0255文字
Ted
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'16年8月刊。△観念的で何が言いたいのかよく分からないかと思えば、妙に具体的で分かりやすい部分もあり、斑のある作品。強制収容所のような、人間の本性が剥き出しになるような所では、知識人と呼ばれるようなインテリは弱い。手に職があるわけでもなく、仲間を作る能力もなく、実務には恐ろしく不器用な連中が多いので長くは生き残れなかったようだ。仮に生き残れたとしてもトラウマを克服できずに自殺してしまう例が多い。
0255文字
みにもる
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アウシュビッツでは、知識人は孤立していた。(15) 拷問された者は二度とふたたびこの世には馴染めない。屈辱の消えることはない。最初の一撃ですでに傷つき、拷問されるなかで崩れ去った世界への信頼というものを、もう二度と取り戻せない。(76) まもなく私は思い知らなくてはならなかった。ほとんど何一つ変わってはいないのだった。自分はいぜんとして執行猶予つきで死の判決を受けた人間にとどまっていた。(165) 人間焼却炉からの煙があれほど多くの墓を空に描いたというのに、またしても火遊びははじまりかけている。(194)
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刳森伸一
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アウシュヴィッツ生還者によるナチスや拷問、反ユダヤ主義などの考察。副題に打ち負かされた者とあるように、同じアウシュヴィッツ生還者の『夜と霧』や『これが人間か』などと比べてもその思想はペシミスティクで、克服の道が見えづらい。
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ましろ
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思いを一歩一歩進めるほどに滲むのは、現実を見ようとする目だった。その重み、苦しさ。死は至る所にあり、精神は私たちを見捨て、言葉すら眠りつき、喪失を悲しむ感情すら残らなくする。アウシュヴィッツの真相。自己を失う苦痛に打ち負かされる、消し去れない拷問の体験。亡命によって運命から締め出される身と言葉。生の只中で死を定められること。この世との間に感じる違和感。巡らすほどに苦しくも、過去におさまらない直接の体験の声と、後に生きる者との隔たりを感じながらも、せめて知ることの責任を感じながら読むしかすべのない私がいた。
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キクチカ  いいわけなんぞ、ござんせん
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アウシュビッツに収容されていた作家がナチズムとは何かを省察しようとした論文。被害者である彼は何を語るにも自分の経験に舞い戻ってきて、それを客観的に述べる事ができない。拷問の時に感じた恐ろしい孤独感や拷問後は2度と元の自分には戻れないという実感。恐怖が支配する強制収容所で「知識」あるいは「知識人という誇り」は消え去ってしまう事。困難の中ユダヤ人をこっそり助けてくれたいいドイツ人が居ようともナチズムを育てたドイツの罪は国民全員が負うべきものである事。などの考察。思っていた作品ではなったが最後までじっくり読めた
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はすのこ
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夜と霧もそうだが、アウシュビッツものは生々しさが美しい。
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みあ
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他のホロコースト関連の本とは一線を画している。著者の体験をもとに、ホロコーストとは何か、ユダヤ人とは何か、について、哲学的な内省を行っている。淡々とした叙述でありながら、凄みがある。著者にとっては、ホロコーストは過去の歴史ではなく、常に現在形なのである。そして、それは、私達にとっても同じではないだろうか?
みあ

ホロコーストで苦しんだユダヤ人が、パレスチナ人を苦しめている。人間とは、矛盾の塊である。

12/01 15:05
0255文字
ひろみ
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「なにはともあれ自分は一つの仕事をやりとげたように思うのだが、ともに人間でありたい人すべてのところに届いてくれることを願わないではいられない」これしかないです。引用するのも感想を述べるのも憚られる。
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ヘラジカ
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これまでに読んできたホロコーストの書とは照らされる面が微妙に違う印象を受けた。池内氏の言葉を借りるなら「考える位相というものがまったく別のもの」だからだろう。エッセイ形式であり一遍一遍が短いためもあって読解という意味では大変読みやすいが、語られるものについては決して同じことが言えるわけではない。この本が今なお新版として世に出される必要性を認めたみすず書房には敬意を表したいと思う。他国の過去のなかに、未来の糧になるものを見つけるのは容易い。ならばそれをしないのは怠慢だろう。
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