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アメリカの友人 (河出文庫 ハ 2-15)

感想・レビュー
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togeshita-u2zou
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ネタバレうーむ、やはりシリーズものを3作目から読むのは無理があったか。リプリーのキャラや行動原理が今イチ掴めず、軽い気持ちで他人を暗殺計画に引き摺り混んだかと思ったら、今度は妙な責任を感じて助け出そうとしたりと、性格の揺れ幅について行けなかった。マフィア報復絡みのサスペンスの盛り上げ方はさすがだけど、著者にしては珍しく細かいアラも目立つ気が。ジョナサンの病状のことを最初に話したのはゴーティエのように読めるし、素人が人混みのなか片手で構えた拳銃で一発命中させられるか?とか、余計な所ばかり気になってあまり没入できず…
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み
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シリーズ3作目。おもしろい。作品を追うごとに、リプリーの変わらない点や、変わった点がみえてくる。これまではひとりで殺めてきたけれど、今回彼には相棒ジョナサンがいる。彼は朴訥で犯罪とは全く縁のない人物。このふたりのバディがとてもイイ。それをたいそう怪訝に思うジョナサンの妻。2年半ほど前にヴェンダースの映画は観ていた。その時には、トム・リプリーとかハイスミスとか全然わかっていなかった。このあと再び映画を観てみるつもり。どんな風に自分が感じるのかとても楽しみ。
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田中峰和
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「太陽がいっぱい」から6年後が前作の「贋作」で本作はその半年後のリプリーの犯罪が描かれる。原題が「リプリーのゲーム」だが、友人から頼まれた殺人依頼をゲーム感覚で他人に押し付ける。その人選は単純な思い付きで依頼を受けた人物が可哀そうでしかたない。リプリーがジョナサンをゲームのコマに選んだ理由は、一度だけ会ったときに「不愉快なことを言われた」からだという。「お噂はかねがね」という一言なのだが、彼自身罪の意識に苛まれてこそだろう。白血病のジョナサンとリプリーはマフィアを殺害。今回は6人殺し、人数は増え続ける。
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Kiki
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リプリーシリーズ、三作目。昔ヴェンダースの映画を見たことがあったけれどかなり翻案されているので、今回リプリーシリーズの小説を読むまでハイスミスの作品だと紐付けられなかった。ディッキー事件の前の、負け犬のような貧困生活なんて彼の人生には起きなかったかのように、上流階級ライフをエンジョイするリプリー。しかし彼の中の悪に対する人とは異なる倫理観は揺らがない。エロイーズが実際に手を下すことはしないが、似たような価値観を持っているパートナーとして登場するのが面白い。
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blue_blue
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シリーズ3作目。前作から数ヶ月後、隠遁生活を送りつつも犯罪を自ら手繰り寄せているリプリーは、悪趣味で非人道的な"ゲーム"の裏指揮をとることに。リプリーの掌上で遊ばれるジョナサンがまた絶妙に「いいやつ」で、リプリーに発したほんの一言がきっかけで事件に巻き込まれるという、小さな悪意の先が枝葉に増殖していく恐ろしさに震える。にしても、電車でのリプリーのスパダリぶりどうよ!?後半に向けての2人の共闘とジョナサン妻シモーヌの存在により、ブロマンス感増し増しで非常に宜しい☺️残り2作、最後までリプリーを見届けます。
blue_blue

映画観てないんだけど、原作をアレンジしつつも(ジョナサンがドイツ人なんですね?)ヴェンダースがハイスミスをリスペクトしているインタビュー記事を読んだので、俄然興味が湧いてきた。いずれ観ます。Netflix続編やるなら、贋作とこれをセットで全8話くらいに纏めてくれたら良いなあ。贋作はまあ正直読まんでも良いかなという感じだが、太陽〜から贋作を飛ばしてアメリカ〜になるとリプリーの変貌ぶりに戸惑うので、やはり贋作のワンクッションが必要な気がする。

07/02 08:42
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りふりヴ
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ネタバレ今度の相手はマフィア トムがフィクサーとなって無関係の善人を操り、マフィアを暗殺させるというゲームが始まる しかし彼には実行不可能と見るや事件の根幹に深く関わってしまい二人は誰にも言えない秘密を共有する事に… このシリーズ、毎回トムの相棒的な立ち位置にいる人物の恋人である女性が厄介な存在として現れる そこにはやはりメタファーを感じる
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dita
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リプリーとジョナサン、シモーヌの三角関係。 後ろめたさを抱えた「情」と後ろめたさを隠した「愛」、愛を貫こうとしても最後に引き摺り込まれるのは情ってことか…。 リプリーにとってジョナサンはゲームの駒に過ぎなかったはずなのに、ジョナサンにとってはシモーヌがすべてだったはずなのに、愛があれば大丈夫なんて口が裂けてももう言えない。 とか小難しく考える前に「おもしれぇ!」が勝つ物語は強い。めちゃめちゃおもしろかった!
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Washoe2.0
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“その日、あとでひとりきりになると、トムは正面の窓と窓の間に置かれたみごとなタンスをじっくり眺めた。オーク材で作られた背の低い頑丈なタンスで、角の心中とさら穴に埋められた心中の抽斗の把手がピカピカだった。木は艶があり、生きているように見えた。職人の手が、あるいはそれを使っていた船長かオフィサーたちの手によって生気を吹き込まれでもしたようだ。てかてかの黒ずんだふたつのへこみは、すべての生きものが生きていく途中でこうむる奇妙な傷痕みたいだった。”
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いなだ豆乃助
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大好きな映画『アメリカの友人』の原作である。リプリーものでは3作目、ぼくが読んだハイスミスの本としては6作目である。映画とは確かに設定も、デニス・ホッパー演じるリプリーのアメリカ文化そのものを体現したかのような人物像は原作とは異なるが、根底に通じているのは映画も原作も同じだ。友情なのだ。だがジョナサンの妻のシモーヌはそれが理解出来なかった。
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ヤボ
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★★★☆☆ラスト、道で行き会ったリプリーにシモーヌが唾を吐きかけるところが最高に気持ち悪かった。ハイスミスって凄いなあと唸ってしまったぞ。それにしても、ベロンブルってどんな屋敷でどんな庭なんだろう。グレ家も気になるところだ。
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ふるい
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リプリーシリーズ第三弾。いや〜〜〜面白かった。ジョナサンと一緒の時のリプリーが妙に上機嫌で、仲間ができて良かったね〜と嬉しくなりました(周りに死体ごろごろ転がってるけど)。もはや殺しに躊躇いもなくなったリプリー、果たして今後もベロンブルでの貴族的生活を守れるのか?
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ジスカールデスタン
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シモーヌには苛ついたね
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秋良
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余命いくばくもない善人に、報酬をちらつかせて殺人をさせることは可能か?というのがリプリーのゲーム。善人ジョナサンがまあ当然のことながら殺人を請け負うまで悩むので、展開が遅い。いやこれもう少し短くても良くない?それにしてもリプリーの勝負強さはなかなか。
NICKNAME

ジョナサン役はブルー・ガンズというドイツ人俳優で渋いです。ホッパーのリプリーは狂気じみていて良かったです。 https://movies.yahoo.co.jp/movie/1261/

06/16 19:32
秋良

小説版より雰囲気がハードボイルですね。そして制作国が、に、西ドイツになってる!そっか、70年代だからか。

06/16 20:41
4件のコメントを全て見る
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crosstalk20
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だってこれって、もうひとつの主題はトム・リプリーとジョナサンとの「不倫」がジョナサンの奥さんのカミーユに隠せなくなったとき、「どんなことになりますか?」という「不倫小説」〜しかもトムとジョナサンとの関係は「同性愛」という小説ではないですか。 そのことをハイスミスは犯罪がらみのサスペンス小説にしているけれども、ハイスミスの小説の面白いのはこの奥深さ。『太陽がいっぱい』でも、トム・リプリーの同性愛志向ははっきりしているし。 ラストのカミーユのトムへの態度はまさに、「夫の不倫相手」への「侮蔑」。
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まこ
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2作目の贋作を読んでないからトムが開き直って犯罪してるからいったい何があった。病気で余命いくばくもないを操って殺しをさせる。ジョナサンの妻、シモーヌもトムの関与を知っていながら結局はトムの存在を公にできなかった。人の弱みに付け込むのがうまいな、このトムという男。
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お気楽さかい
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★★★★☆ 名前を名乗らない電話がかかってくるかもしれない。車に爆弾が仕掛けられているかもしれない。今朝見かけたのと同じシトロエンかもしれない。イタリア人の殺し屋が今夜やって来てうちのドアを叩くのかもしれない。心当たりは…ある。ぴりぴり感が最高でした。
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にしの
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ネタバレトム・リプリーの優雅な生活ぶりと頭の良さ、滲み出る気品みたいなものが好きで、「太陽がいっぱい」初読から1月弱でここまで読んでしまった。コーヒーを飲むシーンがいっぱい出てくるので、カフェで読むことに決めている。イタリア、フランスの美しい情景の裏で行われる洗練された悪事。今作ではイタリアマフィアとの対決まで出てきて、ちょっと大衆受けを意識している感じかな。義眼の人の印象がすごく強かったので、あっさり死んじゃって肩透かし。汽車でジョナサンを助けにくるシーン、トムがイケメンすぎてきゃーー!ってなった。
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阿部義彦
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これは凄かった。トム・リプリーシリーズの第三弾です。最後の方になってからは読むのが勿体なくて休み休み読んだ位です。いやぁ、トムいい奴じゃないですか!面倒に巻き込んだジョナサンを助けて自らの手を汚すなんて。行きがかり上かなりの数のマフィアを始末しますが、ジョナサンの妻のシモーヌが曲者。「女とは不可解だ、時には男より道徳的な態度をとるかと思えば、とくに政治的な不正に対しては男より柔軟で矛盾した考えを平気で受け入れる。」リプリーを助ける為に死んだジョナサン。シモーヌも終いには金の為にリプリーを売れなかった。溜息
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藤月はな(灯れ松明の火)
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余命少ない男が残された家族のために依頼された殺人を犯す。しかし、要求はエスカレートして・・・。しかし、なんで調子に乗るリーヴスの方を黙らせないのか分からない・・・。罪を犯し続けるトムと無垢と善良さ故に堕ちていくジョナサンの関係性は、HANNIBALのレクター博士とウィルの関係性に酷似しているようにも思える。一方で後半からイラついてくるシモーヌはシーズンを重ねる毎にウザさが増す『ブレイキング・バッド』のリンダや『HANNIBAL』の善意を振り回してから逆恨みする勘違い女みたいだ。だからこそ、苦く、切ない。
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モーリス
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いやー、すごい作品。全て息つく間もなく展開されて行く。流され続けて全てを失い、いつの間にかトムのそばに居所を見つけるジョナサンの切なさよ。あまり前作の贋作でのバーナードといい、今作のジョナサンといい、本当に切ないばかり。報われない。真っ黒な犯罪小説なのは間違い無いけど、読み終わった後でそこにあるのは失恋のような喪失感と切なさという不思議な作品。
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ハル
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些細な無礼な対応に腹を立て面白半分に病人の不安につけこみ結果不幸に陥れるヒドイ展開。 かと思うと何の見返りも無しで手を貸したり。 相変わらず共感出来かねる主人公。
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梅田
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後半、リプリーとトレヴァニーが行動を共にするようになってからのふたりが同性愛的関係に思えてならなかったが、そういえばこれは『キャロル』を著したパトリシア・ハイスミスの小説なのであった。シリーズものではあるけどこれだけ読んでも十分面白い。
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mim42
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前二作よりは印象が薄い。普通に面白かった。使いかけの歯ブラシのくだり…
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星落秋風五丈原
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思いがけない状況に身を置くことによって誰でも自分のような殺人者になり得るのか。それともそうなれるのは自分だけか。自分が特別であって欲しいと願う一方で、半身を探すような気持ちがあるようにも見える。やはりハイスミス、女性と男性の絡みより男性間に漂う感情を描くのがうまい。当初ジョナサンの妻シモーヌに共感していたのがある時点を機に恐ろしくウザイ存在に映る。半身たる存在が見つかることはリプリーにとっては幸福だろうが、世間にとっては完全犯罪を起こせる人間がもう一人存在することになる。さて、本当のところはどうなのか。
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しのみや
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前情報なしで読みました。映像が見えるような描写。それに加えて心理描写も絶妙。読後、えー❗️女性作家なの!えー!あの「太陽がいっぱい」のシリーズものなの!と驚きがいっぱい。読んで良かった。他の作品も読みたい。
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